蕪木&透真 思い出話
自CPの思い出話風LINE
- かぶらぎさーーん!おはよ!!
透真
- おはよう、透真君
蕪木 聡一朗
- あのね聞いて聞いて!!
透真
- 今日ね、俺たちが初めて会った時のことが夢に出てきたんだ
透真
- へえ、懐かしいなあ
蕪木 聡一朗
- あれからもうそろそろ一年経つのか
蕪木 聡一朗
- ねー!あの頃はさ、蕪木さんが嫌いで嫌いで仕方なかったんだよなって思い出して
透真
- 若かったなって(笑)
透真
- 面と向かって『大嫌い』って言ってきたもんね(笑)
蕪木 聡一朗
- ごめんってば(笑)
透真
- 今は世界で一番大好きですよ
透真
- ❤
透真
- はいはい
蕪木 聡一朗
- 蕪木さんと初めて会った公園さ、ハッテン場だったから俺みたいな援交やってる奴も結構いてあん位のトラブルじゃ誰も気にしなかったんだよね
透真
- 本当、知らず知らずに恐ろしい所に行ってしまったよ…
蕪木 聡一朗
- だから最初は何だこのおせっかいヤローって思ってて
透真
- そんで何か説教してくるからすげえうざくってさ、しかも俺の大嫌いなお人好しタイプだったからね
透真
- 早くどっか行ってくれって思ってたよ
透真
- それでも蕪木さんは俺を怒鳴り付けて公園から引きずり出したよねー
透真
- あんなとこで君みたいな子どもが大人の男に絡まれてるのに一切気にしないあの空間が異常なんだ
蕪木 聡一朗
- でも蕪木さん、家に帰れとは言わなかったよね
透真
- 何かしら事情があると思ったからね
蕪木 聡一朗
- うん、そういうとこ大好き
透真
- で、その後俺が黙ってると蕪木さんが家に来るか?って言ってきたからさ、何だよ結局こいつもヤりたかったのかーって思って着いて行ったんだけど一切手を出してこなくてびっくりした
透真
- あのね透真君。それが世間一般では普通だからね?
蕪木 聡一朗
- ていうかそう思ってたなら着いていっちゃいけません
蕪木 聡一朗
- だってあの時は俺、ヤれれば誰でも良かったもん
透真
- まったく……
蕪木 聡一朗
- シャワーまで貸したんだから普通はヤるでしょ
透真
- 普通はやりません
蕪木 聡一朗
- 君があの男に張り倒されて泥だらけだったから貸したまでだよ……
蕪木 聡一朗
- ほんとに優しいよね
蕪木さん
透真
- 俺の周りの大人にそんな奴はいなかったから、かえってそんな優しさが正直気持ち悪かったよ
透真
- 俺はさー、もう話したけど、小2の頃里子に出された先で養父に犯られちゃったじゃん?
透真
- 透真君、その話はもう…
蕪木 聡一朗
- ううん。もう一回ちゃんと聞いてほしいんだ
透真
- 長くなっちゃうけど 、いい?
透真
- 透真君がいいなら、もちろん
蕪木 聡一朗
- ありがとう蕪木さん
透真
- 俺は生まれてすぐ捨てられたから親の記憶はないし、施設だと他の子供達もたくさんいてそんなに構ってもらえないし。
なんていうか、自分だけに注がれる愛情がほしかったんだよね
透真
- だから養父に◯た時も、痛くて苦しかったけど段々嬉しいと錯覚してきちゃったんだ
透真
- あいつ、俺を犯してる最中に「可愛い」だの「愛してる」だの言ってきたからね
透真
- ああ、今この人は俺のことだけ見てくれてるんだなって。
透真
- …今すぐそいつを死刑にしてやりたいよ
蕪木 聡一朗
- ははwあと数年待っててw
透真
- それでさ、そんな関係が3年くらい続いてたんだけどまぁ養母にバレてね。それで俺は施設に逆戻りって訳。
透真
- 養母の方は…うん優しかったよ。でも仕事が忙がしくて中々家にいなかったし。そもそも赤ん坊じゃなくて小2の俺を引き取ったのも手間が赤ん坊よりかからないからで。
透真
- そんで施設に戻ったはいいけど周りの反応がねー。完全に腫れ物扱いだよ。鬼畜な養父に3年間も性的虐待され続けた可哀想な子供ってね
透真
- 俺自身はそこそこ満足してたからもう訳分かんなくて。だってそうだろ?愛情だと思って受け入れてた行為を全否定されるんだよ
透真
- じゃあ父さんのあの行為は何の為だったんだ、俺を大切に想ってのことじゃなかったのかってさ。
透真
- だから俺はそれから、この世界の優しさも愛情も、全部嘘っぱちだと思うようにした 。そうしなきゃ生きていけなかった。
そうすれば自分が不幸だって思わずにいれたから。
透真
- それからは楽だったよ。始めから嘘だと思ってれば期待も不安もしなくていいし。
それと援交を始めたのは中学入ってからかな。すっかり養父に仕込まれたからさあ、◯なしじゃいられなくなって。
透真
- もちろん偽物だと分かってたけど、◯してる時だけは他人の愛情を感じられることができた。お金も貰えて楽しかったよ。
透真
- ねえ蕪木さん、俺のこと可哀想な子だと思う?
透真
- …それは僕が決めることじゃない
蕪木 聡一朗
- 君は必死に生きてきた。
誰にも君の人生を否定する資格も肯定する資格はない。そうだろう?
蕪木 聡一朗
- 僕が言えることはそれだけだよ。
蕪木 聡一朗
- …うん
本当に優しいね、蕪木さんは
透真
- ねえ知ってる?
蕪木さんの優しさってね、同情からとかじゃない、本当に自然で純粋なものなんだよ。そういう優しさを持てる人は少ないんだ
透真
- でもあの時俺はそんな優しくてお人好しな蕪木さんが大嫌いだった
透真
- 何も聞かずに家に連れ帰ってシャワーを貸してくれて、ご飯作ってくれて、手も出さない。そんな蕪木さんが嫌で仕方なかった。
透真
- 見返りを求めない優しさなんてないと思ってたから。
透真
- 蕪木さんが良い人だって思い知らされる度に、自分の今ままでの人生がどれだけ最低なものだったか気付かされそうになってさ。
透真
- 君があの時そんな事考えてたなんて全然分からなかったな
蕪木 聡一朗
- でもこのクソガキって思ったでしょ?(笑)
透真
- まあ、ことあるごとに毒突いてきたからね。
蕪木 聡一朗
- でも若い子はそんなもんだと思って別に何も気にしなかったよ
蕪木 聡一朗
- 俺はイライラしたよ、どんなに噛みついても蕪木さんは何にも動じなかったんだもん
透真
- それでさ、俺がベッドに入った時何て言ったか覚えてる?
透真
- もちろん。『泊めてくれたお礼にタダでさせてあげる』って迫ってきたね
蕪木 聡一朗
- 何言ってるんだこの子はって呆然としたよ
蕪木 聡一朗
- あの時の蕪木さんの顔面白かったなあ(笑)
透真
- 「馬鹿なこと言うんじゃない」って蕪木さん呆れてリビングに戻っていったじゃん?
透真
- ああ。
蕪木 聡一朗
- あのあとムカついたから蕪木さんのベッドで一人でしてやったんだよね
透真
- !!???
待ってくれ透真くんそれは初めて聞いたよ!?
蕪木 聡一朗
- もちろんオカズは蕪木さんね
透真
- 人んちで何をやってるんだ君は………
蕪木 聡一朗
- というか会ったばかりの男でよくもまあ出来たね
蕪木 聡一朗
- あのムカつくお人好しヤロー妄想の中で犯してやるって思ってね。
あ、もちろん俺が下だけど♡
透真
- それは別に聞いてない
蕪木 聡一朗
- 気持ち良かったよ
透真
- ……そうかい……
蕪木 聡一朗
- でも全然すっきりしなかった。いくらヤってもずーっとイライラするばかりで
透真
- 思えばあの時から蕪木さんのこと好きになりかけてたのかなぁ
透真
- けど好きって感情も俺の中では気持ちの悪いものだったからね。全然気付かなかったよ
透真
- 当時の俺はとにかく全部の感情を蕪木さんが嫌いってことにすり替えたんだ
透真
- で、翌朝帰ったけどまたすぐに会ったよね
透真
- そうだね
蕪木 聡一朗
- まさかまたあの公園に蕪木さんが来るとは思わなかったよ~。
案の定◯に絡まれまくってたし(笑)
透真
- 君がまたいないか心配だったんだよ
蕪木 聡一朗
- だからそういうとこがお人好し過ぎるんだって
透真
- そんでまた説教しながら家に連れ帰ってさ、また泊めてくれて、俺のイライラは頂点に達したね
透真
- 事情も知らずに説教したのは悪かったと思ってる
蕪木 聡一朗
- 違うよ、そうじゃない。
本当は怒られて嬉しかったんだ。事件が発覚して以降周りの大人は俺のことを可哀想だと思って何も怒らなかった。
その前からでも俺のために本気で怒ってくれる人はいなかったけど。
透真
- ずっと普通に、俺に同情なんかしないで、普通に怒ってほしかったんだ
透真
- 透真君…
蕪木 聡一朗
- でもその時俺は蕪木さんの事をぶち壊したくなった
透真
- あのね蕪木さん、蕪木さんの存在自体が俺にとって自分の人生を全否定するものだったんだよ
透真
- 優しさも愛情も嘘だって、そう思うからこそ生きてこれたのに蕪木さんがあまりにも優しいから。
俺がどれだけ惨めな気持ちだったか分かる?
透真
- だからあんな事をしたんだね
蕪木 聡一朗
- うん、そう
透真
- あんまりにもムカつくから、知り合いにもらった薬使って蕪木さんを犯してやろうって決めたんだ
透真
- 君の知り合いはどれもやばいな
蕪木 聡一朗
- 数日後に君が「お礼しにきた」って遊びに来た時はね、何かあるなとは思ったけどまさか高校生に薬盛られるとは思わなかったよ…
蕪木 聡一朗
- 体の自由はきかなくなってもアレは元気になるっていう素晴らしい薬だったね
透真
- ああ最低な薬だったな
蕪木 聡一朗
- 無理矢理蕪木さんのを挿れた瞬間はね、いい気分だったよ。
このお人好し野郎を犯罪者にしてやった、ざまあみろってね。
透真
- でもすぐに全然気持ちよくなくなった。どんな◯でもイける自信があったのに
透真
- それに蕪木さん、嫌がったり怒ったりせずに、じっと俺を見てるんだもん
透真
- だって君が泣きそうな顔で跨がってくるから
蕪木 聡一朗
- 普通はキレるでしょ、薬盛られて◯てるんだよ
透真
- そうだね。でも不思議にそんな気持ちにはならなかった
蕪木 聡一朗
- むしろ必死で何かを訴えてるようなこの子に何かしてあげたいと思ったよ
蕪木 聡一朗
- …馬鹿だなあ蕪木さん
透真
- 自分でもおかしいと思うけど
蕪木 聡一朗
- 可愛かったんだよ、君が
蕪木 聡一朗
- 自分に薬盛って◯してる奴が?
透真
- そう
蕪木 聡一朗
- あんなに僕に感情をぶつけてきたのは君が初めてだったから。
蕪木 聡一朗
- 僕の上で辛そうな顔をしてる君を抱き締めたくなった
蕪木 聡一朗
- やっぱ蕪木さんも変わってる
透真
- そうかもね
蕪木 聡一朗
- 俺がその時言ったこと覚えてる?
透真
- 覚えてるよ。
蕪木 聡一朗
- 『あんたは俺が憎くて仕方ないものをいくつも持ってる。世界で一番大嫌いだ』って泣きながら責めてきたね
蕪木 聡一朗
- 面と向かって嫌いだなんて言われたのは初めてだったよ
蕪木 聡一朗
- 大嫌いってのは嘘じゃなかった
透真
- でも好きだったんだ、あの時はもう。認めきれなかっただけで
透真
- 薬が切れたあとさ、殴られるか病院に連れてかれるかのどちらかと思ってたのに蕪木さんは俺のこと抱き締めてくれた
透真
- 俺さ、同情だけで優しくするな、責任取る気もないクセにって怒ったのに蕪木さん、『責任取るよ』なんて言っちゃうんだもん、本当に馬鹿だなって思ったよ
透真
- 馬鹿とは失礼だな
蕪木 聡一朗
- 悔しかったよ
透真
- 悔しかった?
蕪木 聡一朗
- もう自分を誤魔化しきれないくらい蕪木さんを好きになっちゃったから。
透真
- 蕪木さんを好きになるってことは今まで自分が否定してきた優しさだとかも認めることになるんだ。悔しかったし苦しかったよ
透真
- 僕と会ったこと後悔してる?
蕪木 聡一朗
- どうだろ……してるといえばしてるかな。
蕪木さんに出会わなければ自分の過去が最低なものって気付かずにそこそこ楽しくやれてたと思う
透真
- ううん気付かなかったんじゃなくて気付かないフリをできてた
透真
- 本当言うとね、蕪木さんのことは今でも嫌い
透真
- 必死で俺が守ってきたものを滅茶苦茶にした蕪木さんが大嫌い
透真
- でも好きなんだ
透真
- また君に大嫌いって言われてしまったね
蕪木 聡一朗
- 蕪木さんがいなきゃ生きていけないくらい大好きなんだよ
透真
- 知ってるよ
蕪木 聡一朗
- ねえ透真君、君が見た夢って本当は僕らが初めて会った時のじゃないんじゃないか?
蕪木 聡一朗
- …
透真
- 何で分かるの
透真
- 僕を誰だと思ってるんだい
蕪木 聡一朗
- …本当は、養父に初めて◯た時の夢を見た
透真
- そんなことだろうと思ったよ
蕪木 聡一朗
- 時々夢に出るんだ。やっぱりトラウマになっちゃってるんだろうね
透真
- あの最低野郎出所したら僕が責任持って去勢してきてあげるからね
蕪木 聡一朗
- 蕪木さんが犯罪者になっちゃ意味ないでしょww
透真
- それでもう一回俺の過去について聞いてもらって、ちゃんと蕪木さんに言いたいと思ったんだ
透真
- ん?
蕪木 聡一朗
- ありがとね、蕪木さん。本当に感謝してる。
透真
- これまで散々だったけど今俺すごい幸せだよ
透真
- 人を好きになることがこんなに幸せだとは思わなかった
透真
- …あのさあ透真君、そういうことは面と向かって言ってほしいな
蕪木 聡一朗
- 折角今一緒のベッドにいるんだから
蕪木 聡一朗
- そんな端っこで背中向けてないでこっち見てよ
蕪木 聡一朗
- やだ
透真
- こんなこと面と向かって言えないからLINEしてるんだよ
透真
- 朝から隣にいるはずの透真君から何でLINEがきたかと思えば…
蕪木 聡一朗
- この光景端からみたらシュールだよね
透真
- 君がそれを言うかい。
蕪木 聡一朗
- えへへ
透真
- ねえ透真君
蕪木 聡一朗
- 僕は君から離れていかないよ
蕪木 聡一朗
- 僕のせいで君の過去を不幸なものにしてしまったなら、その分君を幸せにしてみせる
蕪木 聡一朗
- だからそんな不安にならないでくれ。多分君が思ってる以上に僕は君のことが好きだよ
蕪木 聡一朗
- やだな、そんなんじゃないって。ただ蕪木さんにお礼を言いたかっただけだよ
透真
- だって君、時々すごく不安そうな顔するじゃないか。
だから僕もちゃんと伝えようと思って
蕪木 聡一朗
- 好きだよ透真君。世界の誰よりも。
蕪木 聡一朗
- あれ 、透真くん
蕪木 聡一朗
- もしかして今泣いてる?
蕪木 聡一朗
- 泣いてない
透真
- 嘘だね
蕪木 聡一朗
- 泣いてないってば
透真
- こっち向いてよ
蕪木 聡一朗
- やだ
透真
- 君は本当に可愛いな
蕪木 聡一朗
- 馬鹿にしてるでしょ
透真
- そっちに行って君を抱き締めたいんだけど、いい?
蕪木 聡一朗
- やっぱり蕪木さん大嫌い
透真