七峰らいが「それではこれより第一回脳内会議を始めます」
一人の男の妄想実録。
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ハイドレインジア・パートリッジ
- 2016/06/05(日) AM06:××
ハイドレインジア・パートリッジ
- それではこれより第一回脳内会議を始めます
七峰らいが
- わーいぱちぱちー
ハイドレインジア・パートリッジ
- なんだか面白そうね
ディーナ・カルツァ
- 議題はあるのかしら?
ディーナ・カルツァ
- 私も参加していい?
オウカ・ユウギリ
- いいよー
七峰らいが
- 議題といってもね、まぁ小説のアイデア出しって感じかな
七峰らいが
- ふーん
オウカ・ユウギリ
- 小説って?
オウカ・ユウギリ
- ああ! それって
ハイドレインジア・パートリッジ
- 「最後の一葉」であったり、別口だったりするよ
七峰らいが
- あら、まだ続ける気だったの?
てっきりもう飽きてやめるものだと...
ディーナ・カルツァ
- バリバリ続ける気だよ!
七峰らいが
- なんだかんだで、あの投げっぱなしっぽかった伏線も片づけられそうな続きのアイデアが出来たんだよ
七峰らいが
- 本当ですか?
ハイドレインジア・パートリッジ
- まぁ、率直に言って話そのものは再構築しなきゃいけないと思うけど
七峰らいが
- やっぱり一からやり直すんじゃない...
ディーナ・カルツァ
- せっかく一年かけて書いてきたのに...
ハイドレインジア・パートリッジ
- いや話の流れそのものは変えない!
七峰らいが
- ん、でも削ろうと思ったらだいぶ削ることになるかも
七峰らいが
- どっちなの?
ディーナ・カルツァ
- なろうにうpした内容、もう覚えてないんだよな...
いや要所要所は覚えてるつもりだけど整合性とれないかも
七峰らいが
- ダメじゃん
七峰来華
- あ、らいかさんだ
オウカ・ユウギリ
- おはよー
オウカ・ユウギリ
- ん、おはよー
七峰来華
- まぁお兄ちゃんの言い分もわかるよ
七峰来華
- おや、反対派筆頭のらいかさんが今回は賛同しますか
ハイドレインジア・パートリッジ
- まぁね、二人でいろいろ勉強したしー
七峰来華
- 要するにさ、これまでのウチらって一番最初に考えたアイデアだとかストーリーが一番いいって思って出してきたわけじゃん?
なんていうのかな、「素材本来の味」ってやつ?
七峰来華
- 文章表現上の推敲は欠かさなかったけれど、文芸作品全体としての精錬はしてこなかったと?
ディーナ・カルツァ
- そんなんかなー
七峰来華
- あんまり難しい話にしなくてもいいと思うよ。
「こうしたらもっと面白い」っていうのが見つかったら、そっちに変えちゃってもいいんじゃないかなって話。
七峰来華
- 確かに、これまでのシリーズは一週間毎に小説を書き上げていくというものでしたが...アイデア出しも何もありませんでしたからね
ハイドレインジア・パートリッジ
- そ。例えば時間がループする家の中から抜け出すとか、ディーナに襲われて女の子になっちゃうとかいう場面場面のイメージがあって、そういう場面のかたまりを起承転結に割り振ってお話っぽくしてたのがこれまでの「最後の一葉が散る前に」だったんじゃないかなって思う
七峰来華
- それだからどこで終わったらいいのかわかんなくなって、ディーナ演じる「エキドナ級hIE」が顔見せするところで一区切りついちゃったんだよね
七峰来華
- 結局「エキドナ級hIE」とはなんなのか、どこで作られたのか、あるいは怪異的な存在なのか
七峰らいが
- 特に考えずにそのまま世に送り出しちゃった
七峰らいが
- バカだよねぇ、そこが
七峰来華
- 別にいつまでもその辺で悩むなって言ってるんじゃなくてさー
七峰来華
- エキドナ級がどこぞの企業だったり、超高度AIであったりが作る意味とか目的とかがわかんなかったとしたら
七峰来華
- 別になんかの思念体が寄り集まってできたバケモノにしてもいいと思うんだよ
七峰来華
- 長谷先生には怒られるかもしれないけど
七峰来華
- 休止中に俺が考えたネタをまとめるとだな
七峰らいが
- これまでの内容で、エキドナ級hIEが「夢」を操るスタンド...もとい特性をもった存在だということは匂わせていた
七峰らいが
- 《BLUE ROSES》というディーナ、もとい《エキドナ》の持つ青いバラの造花のようなデバイスには、家一軒まるごと囲める範囲内の人間から魂と肉体を切り離すことができる...それで《エキドナ》はこの世とあの世の境界にある世界に現実のような疑似空間を作り出して、そこでは《エキドナ》が定めたルールが現実のものとなっている、「最後の一葉が散る前に」小説内小説ではそこまでは描写していた
七峰らいが
- そうとう概念的なものだったから、議論するのにも苦労したけれど
ディーナ・カルツァ
- 人間が眠って「夢」を見るときに、その「夢」専用の世界というか、言い換えれば宇宙みたいなものがあったとして...
それは人間が夢を見るときにだけ使われていて、何もない無だと思われるような場所に「夢」が作り出される。3DCGのゲームで建物や物体のオブジェクトが生成されていくところから連想したものだったからそう考えるとわかりやすいけれど、それを超高度AIもしくは高度AIといった人間よりもハイレベルな演算処理能力をもつ機械が人間の代わりに行使したならば、人間の無意識が作り出す夢や、意識的に夢の内容を操作したり、あるいは常識とは異なる未知の世界へリンクするような明晰夢とも違う新しい夢世界を作り出せるはずだ、とライガは言いたいわけよ。そして、この新大陸を世界各国やその超高度AIたちはどのように考えているのか、すでに利用しようと動いているのか?そういう思考実験のなかで、エキドナ級hIEというアイデアは生まれたのよ。
ディーナ・カルツァ
- 長文ありがとうございます...
オウカ・ユウギリ
- えーと
オウカ・ユウギリ
- つまりそれは、魂が実在する...というわけではなく、人間が夢を見る時の脳のはたらきなどを機械が利用して、人間におかしな夢を体験させる...ということでしょうか?
オウカ・ユウギリ
- 近いかもね。一応、夢世界での動きに合わせて肉体そのものも追従してるっていう書き方はしてたし
ディーナ・カルツァ
- ま、「非公認戦隊アキバレンジャー」で妄想空間の中でヒーローとして戦っている間は現実世界でもシャドーボクシングのように動いているっていう設定のパク...オマージュだけど
ディーナ・カルツァ
- この作品の設定そのものがアキバレから来ていることは否定できない
七峰らいが
- 訴えられたら勝てませんね
ハイドレインジア・パートリッジ
- すでに俺たちは長谷敏司先生に怒られてもおかしくないから
七峰らいが
- 「アナログハック・オープンリソースを使った!」って言いながらやってることはなりきり日記だからな
七峰らいが
- 「頭に浮かんだいろいろな小説のアイデアを早いところ形にしたい」っていう発想が
小説家になろうのシステムと合致しなかったっていうところもあるのよね。どうしたって「話の続き」と「新しいエピソード」は並列できないわ...
「幕間」がやたら増えたのもそこが原因だったと思えるわ。小説でプロレスをする発想は今でもたまに思い返すぐらい私たちも気に入っているけれど、新作小説としては作り出せなかった。
当然でしょう?私たちは一週間のうち、せいぜい半日も小説のことについて考えていなかったわ。
そんな状態で、それもぽっと出の思い付きのアイデアを小説という大きなストーリーの枠にはめ込むには、それなりの土台が必要だった。
その土台こそ、私たち。この「脳内世界」で語られる私たちのストーリーだった。「最後の一葉が散る前に」のメインストーリーはこうやって形作られていったのよね。
ディーナ・カルツァ
- 無理だと思ったら諦めちゃっていいんだよ~
七峰来華
- 当初の内容はとにかくディーナがイライラしてることで物語を動かそうとしてたけど、いくらディーナが怒ったってらいがお兄ちゃんがそれで動くわけないもんね
七峰来華
- それがかの三行半事件に...
ハイドレインジア・パートリッジ
- (編集注:「最後の一葉が散る前に 番外編 本日のメーンイベント」http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=5253005)
七峰らいが
- 今だから言うけど、あれ滅茶滅茶恥ずかしかったわ
ディーナ・カルツァ
- 俺も...
七峰らいが
- でしょ?
七峰来華
- 目の前にペンと紙、キーボードとテキストファイルがあって、それを「これが小説だ!」って貼り出せる場所がある。手軽にやれると思えば、まあ簡単だよ。用意したテキストにタイトルとタグを付けたらそれでいいんだもん。
七峰来華
- そこが落とし穴だって、早く気付ければそのぶん楽なんだよね~
七峰来華
- お兄ちゃんがこれまで書いた未完成の小説、なんで未完成で終わったの?
途中で飽きちゃったからだよね。
なんで飽きちゃったの?
話のオチまでわかっちゃったからだよね。
なんで話のオチがわかっちゃったの?
過程をふっ飛ばして、急にそこまで行っちゃったからだよね。
じゃあ、なんでそのオチまで続く過程が作れなかったの?
その「過程」を読み返してみて、読者視点のお兄ちゃんが「面白くない」と思ったんだよね。
じゃあ、なんで面白くない話ができちゃったの?
お兄ちゃんは面白くない話を、面白くなるまで考えようとしなかったから!
七峰来華
- お兄ちゃんはさー、「目で見たもの」をそのまま字にしてるの。ゲームでも一つのルートしか見ないとかさ、一方向からしか見ない、考えないっていうかさー。だから考え方もちょっぴり固まりやすいんだよね。
例えるなら、カメラが一台しかないの。それじゃ一つの景色、一つの視点しか映せないよね?
普通カメラってさ、もっと何台もあっていいと思うんだよ。テレビ局のスタジオなんて、いっぱいあるわけじゃない。ちっちゃい子のおつかいの映像映す番組だって、いろんなところに隠しカメラ置いたり、持って運んだりするでしょ。そういうたくさんの視点をあれこれ編集して、一本のビデオにするんだよね。
そりゃ大変だよ。めんどくさい。当たり前じゃん。映像があればあるほど、どの映像を使えばいいのか悩んじゃうよね。それを考えなくちゃ。
七峰来華
- 今はカメラのたとえにしてみたけど、これって人間やほかの動物の目でも一緒だと思うよ。これを人それぞれの視点に立って考えることができたらリッパだと思うよ~。まだお兄ちゃんには無理じゃないかなって思うけど。だからまずはカメラね、カメラ。
いろんなところにカメラを置いとくの。で、どこからどうやって映したら効果的な表現が作れるかな~?って探すのね。
ちょっと近づいてみたり、あるいは思いっきり離してみたり。
ここを引きで撮ったら、読者とキャラクターの内面的な距離はどれだけ離れるかな?とか、それによってこのシナリオはどう見えるかな?とか。
いまいちだなって思ったら、撮り直していいわけ。
どれか一台ぐらい、なんかいいのが撮れてるかもしれないじゃない?そういうのもまずカメラを置いてみないとわかんないのよね。
七峰来華
- 力説ありがとう...
七峰らいが
- あんまり長文書かせるから、一回ミスしたじゃん!
七峰来華
- せっかく筆が進んでたのに、消えちゃってショック~。
ま、挽回できたからいいけどさ~
七峰来華
- では、そろそろこの辺で
七峰らいが
- え
ハイドレインジア・パートリッジ
- 第一回脳内会議を閉会します
七峰らいが
- 眠いよ~、また無理して徹夜でゲームなんてするから~
七峰来華
- いやほんと...急に酒呑童子が来たので...
七峰らいが
- はい、お疲れさま~
ディーナ・カルツァ
- 乙~
七峰来華
- お疲れさまです。
オウカ・ユウギリ
- ......う、うーん。いまいち釈然としませんが、お疲れ様でした。
ハイドレインジア・パートリッジ
- あ、ハイジア
七峰らいが
- これログとっといて
七峰らいが
- はい?
ハイドレインジア・パートリッジ
- はっ、了解いたしました
ハイドレインジア・パートリッジ
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ハイドレインジア・パートリッジ