精霊監督生とツイステ世界①
- 私の現代での人生は……終わってしまったのだろう……
現代の主人公
- 何一つない……ただの人であっただけの人生
現代の主人公
- 1度でいいから 恋などをしてみたかったが、どうやら叶わないようだ
現代の主人公
- お前は……
意識世界の神
- 名も無き魂よ……ここに迷い込んだのか?
意識世界の神
- あなたは?
現代の主人公
- 我はすべての人間の意識世界を纏める神
意識世界の神
- この精神の海の持ち主ぞ
意識世界の神
- そう……ですか
現代の主人公
- ふぅむ……波に呑まれずここに来たということは、転生するに値する魂という事ぞ
意識世界の神
- ふぅむ 如何なる理由があれ お前には転生して貰わぬと困る
そこまで植物の感謝と加護の強き者は初めてだ お前を転生させなかったら 現代の植物が一切生えぬ世界になってしまうでな
意識世界の神
- えっ……はぁ
現代の主人公
- ただ 普通の人間としての転生は出来ぬ……ここまで加護の強き者が人間として転生したら我は力を剥奪されかねんのでな
意識世界の神
- お前を 美しく麗しい植物の精霊にしてやろう。なに 案ずることは無い あるデジタル世界にいる植物のキャラクターをモデルにした 似ている器をやろう
意識世界の神
- 転生しなきゃ……ダメなんですか?
現代の主人公
- ああ、残念ながらな なに案ずることは無い 我の力も少しお前にやろう さあ 行くといい 我はそなたを見守っておるぞ
意識世界の神
- 意識が……どんどん 浮かんでいくー
- NRC 禁書保管室付近の廊下
- あーあ まーた本の整頓作業か
エース
- オフへ喰らう前に寝りゃあ良かった
エース
- し、仕方ないだろう?あそこまで盛り上がったババ抜き 途中で抜けられるか?
デュース
- ん……?おい 止まれエース
デュース
- へあっ!な……なんだよ急に
エース
- あれ……人じゃないか?
デュース
- こーんな朝早くから人がいるわけ……
エース
- あったわ……人 だなどう見ても
エース
- …………こんなとこで寝てる寮生いるのか?
デュース
- いねーって、こんなとこで寝てる寮生なんて
エース
- ……そう だよな どう見ても倒れてるとしか言えないよな……?
デュース
- バッカ お前 前のめりに倒れてピクリとも動かねえんじゃ なんかの事件か病気かもしれねーから 先生呼んだ方がはえーっつの!
エース
- あ ああ、わかった!今呼んでくる!
デュース
- デュースが走っていった後
- んお……こんな早朝からハーツラビュル寮生達は元気ですねぇ
クロウリー
- ……ん? 何やら騒がしいですね
クロウリー
- ちょっと覗いて見ますか
クロウリー
- NRC 廊下 禁書保管室前
- お邪魔しますよ!
クロウリー
- うおあ!!が……学園長!
エース
- エース クルーウェル先生すぐ来る……って学園長?!
デュース
- 何やら早朝からガヤガヤしているもので……って
クロウリー
- んなっ……ひ、人が倒れているっ!
クロウリー
- 学園長 コイツは……
エース
- うーむ……これは一大事の予感です!トラッポラくん この方を保健室までお願いします
クロウリー
- スペードくんはハーツラビュルのローズハートくんに連絡をして クルーウェル先生とトレイン先生 バルガス先生を保健室まで連れてきてください
クロウリー
- わ、わかりました!
デュース
- はい……わかりました
エース
- もしかしたら 史上稀に見る一大事かも知れませんねぇ
クロウリー
- NRC保健室 一限目開始前
- ご苦労さまでした トラッポラくん
クロウリー
- 別に……いいっすけど
エース
- さあトラッポラくんは一限目の授業にご参加ください
クロウリー
- 学園長
クルーウェル
- クルーウェル先生 こちらに
クロウリー
- …………
エース
- 後で様子くらいは……見にいってみるか
エース
- 保健室 一限目開始チャイム後
- この人…なんですがね
クロウリー
- どこからどう見ても植物の精霊ですよね
クロウリー
- ええ 一見すると普通の人間と変わらないですが……この感じは間違いなく精霊ですね
クルーウェル
- ですよね……しかもこの方……女性ですよね
クロウリー
- ええ 植物の精霊には女性体の方が圧倒的に多いですから
クルーウェル
- そしてこの本……図書室でも最も危険とされる禁術の本……これが近くに落ちていた と
クロウリー
- この精霊族の女性が……何らかの事故や事件に巻き込まれて 強い力を手放した となれば辻褄は合うかと
クルーウェル
- 反動で 此方に召喚されてしまった……となれば 記憶自体も飛んでいる可能性がある……という事ですな
クロウリー
- うーむ……しかし 植物の精霊が人間と変わらない大きさになるには 如何なる理由があれ……神に近い魔力量と強さがなければ出来ないこと
彼女からは何も感じられませんねぇ……力の片鱗くらいはあるはずですが……
クロウリー
- 命に関わる程の危険を負わない限り、それは不可能……ましてやそんな強大な魔力を手放してもなお小さくならずに人間と変わらない大きさを保っている……
クルーウェル
- 不思議ですねぇ…しかも見たことも無い植物の精霊……ですよね 彼女
クロウリー
- 記録を調べてきましたが、精霊族の住んでる茨の谷にそんな重大な事件は起こっていないとの事
クルーウェル
- ううむ……とりあえず 目覚めたら名前等を聞き やむを得ない場合は闇の鏡の選別にかけましょう
クロウリー
- それは……生徒として迎える可能性がある……と?
クルーウェル
- この状況下では仕方ありませんし ましてや今 男子だらけの中に彼女を放り出したり 学園外に追い出すとなると……悪評すらついてまわる状況になると
クロウリー
- 闇の鏡に選ばれたとなれば教育委員会だろうがなんだろうが我が校の校則で決まったことなので!と言いくるめられるのでね
クロウリー
- 致し方ない……という事ですね
クルーウェル
- そうです ですので彼女が目覚めるまで保健室への立ち入りを禁じます 怪我をした生徒や体調の悪い生徒は、理科室脇の第2保健室を使うように呼びかけてください
クロウリー
- わかりました
クルーウェル
- 一限目終了後
- なぁデュース
エース
- 放課後アイツの様子 見に行ってみねぇ?
エース
- アイツ……?ああ、朝の
デュース
- あの人……そ、その 女性 だよな?僕は遠慮しようかな
デュース
- は……?アイツ女なの?
エース
- 多分 お前が姫様抱っこで運ぶ前に 学園長が上着で包んでたけど、俺は一瞬だけ見た
デュース
- 多分だけど……女の人
デュース
- ふーん……だとしたらなんでここに倒れてたんだよ
エース
- もしかしたらお前の見間違いかもしれねーから とりあえず放課後一緒に行くぞ
エース
- えっ……お、おう
デュース