A(エー)とW(ワット)の非日常
なにこれ
- 僕の名前は和藤。
品行方正、成績優秀、自分で言うことじゃないけどクラスで一番の優等生だ。
和藤
- 教師達からも一目置かれるこの僕だけど、今日突然、担任に呼び出されたのだった。
和藤
- 和藤...お前誰に話しかけているんだ?
先生
- ああ、先生。どうかお気になさらず。
和藤
- そ、そうか。じゃあ、本題に...。
先生
- 呼び出された件に関して、勿論心当たりなどあるはずがない。普段の心掛けから優れているこの僕に、落ち度など考えられないのだから。
和藤
- (あ、まだ続けるんだ。そろそろ話を始めたいんだけどなぁ)
先生
- 思い当たる節がない以上、深く考えるだけ無駄なので、直接伺ってみようと思う。僕を納得させられるだけの理由であれば良いが...。
和藤
- 先生、僕に何のようですか?
和藤
- えっ、、あっ、ああ、和藤を呼んだのは他でもない。お前に頼み事があってな。(急に話に戻ってきてびっくりした...)
先生
- え、頼み事ですか?
僕にできることなら何でもやりますよ!
和藤
- (やはり僕に怒られる要素などなかった!むしろ頼られるとは、流石だ僕!)
和藤
- おお、そうか!和藤ならそう言ってくれると思ったんだ!先生うれしいよ!
先生
- で、その頼み事の内容なんだが、実は...
先生
- 先生、久しぶりでーす。
早速呼び出してなんか用ですか?
江井
- お、良いタイミングで来てくれた。
先生
- お、お前は...校長の銅像に悪さして2週間停学になった僕と同じクラスの江井じゃないか!
和藤
- 説明ご苦労。
それはともかく、失礼な奴だな?
江井
- 頼み事ってのは、他でもない。
先生
- 和藤、お前に江井の監視役になってもらいたいんだ。
先生
- え、えええええええ?なんで僕が?
和藤
- なんで、って...(断らなそうだし)。
先生
- 先生、監視なんて必要ないですよ。
前回はちょっとしくじっただけだし。
江井
- いやお前、今回で2回目の停学だろ。
流石に3度目はまずいぞ。良くて留年、悪ければ退学だってあり得る。
先生
- お前には恩があるし、退学処分になるのは心苦しいんだ。
先生
- なるほどねぇ。
江井
- まあ、そういうことなら。
江井
- ちょっと、僕を置いて話を進めないでくれないかな!僕はまだ引き受けるなんてッ...
和藤
- さっき「なんでもやります」って...言ったじゃん?
先生
- 嘘だったら先生悲しいなー。
先生
- !!!
和藤
- 残念だったな、失礼メガネ。
観念しろってこった。
江井
- 任せたぞ、和藤!
先生
- よろしくな、和藤!
江井
- なんてこった...。
和藤
- まさか、僕の優等生ライフがこんな不真面目男に揺るがされることになるとは!しかし、役職を与えられた以上、こなさないのは沽券に関わる。こうなったら意地でもやり抜いて見せる!
和藤
- 誰に話しかけてるんだお前...。
江井
- つづく!(ヤケクソ)
和藤