世界三大美女揃っちゃうんじゃね案件
- よし、揃ったな
アキレウス
- まったく、火急の用だからと呼ばれて来てみればなんだこの面子は!!
イアソン
- いやぁ~、おじさんにそんな事言われてもなぁ。
ヘクトール
- 愚患者がいると聞いた!
どこだアキレウス!
アスクレピオス
- あ~、いやすまん。お前をおびき出そうと思ったらそう言えと助言されてな。
アキレウス
- チッ、まぁいい。用があるのなら早急に済ませろ。
アスクレピオス
- 本当はパリスの奴も誘おうと……というかパリスが本命だったんだが、お付の羊が察したみたいでな。
アキレウス
- ははぁ。つーことは今回の要件はパリスに関する事か?
ヘクトール
- 俺は帰るぞ!?
ギリシャ絡みの厄介事など、良い結末を見た試しがない!どうせ今回も女神辺りに呪いを貰って終わりだ!!
イアソン
- アキレウス。お前ほどの男が相談をするのなら、まずはケイローン先生じゃないのか。なぜこの場に先生が居ない?
アスクレピオス
- いや、先生も呼ぼうとしたんだが
アキレウス
- 『くだらない。そんな事に悩む余裕があるのなら、訓練の内容をもう少しハードにしても問題ないでしょう。そうだ、ケルトの面々との合同合宿も良い。影の国の女王は私を上回る槍の使い手。一度全力で殺されかけるのも良い経験です』
- とか言われるのが想像できてな
アキレウス
- それは懸命な判断だな。ケルトの女王は英霊を相手に『一騎当千』を熟すらしい。いくらアキレウスでも死にに行くようなもんだろ。
イアソン
- まぁ、ヘラクレスなら余裕だがな!
イアソン
- へいへい。で、本題だ。
アキレウス
- サラッと流された!?
イアソン
- 本題は『世界三大美女揃っちゃうんじゃね?』案件だ!
アキレウス
- は?
ヘクトール
- ………あー。
イアソン
- はっ、馬鹿馬鹿しい。俺は帰るぞ。
アスクレピオス
- いや待てアスクレピオス。イアソンは理解できたみたいだな。
アキレウス
- ………胃が痛い。やっぱりこれ呪い案件だろ!?
イアソン
- いや、今回の集いはそれを回避するためのものだ。
アキレウス
- んー。おじさんには分からんね。
ヘクトール
- 俺もだ。説明しろ船長。
アスクレピオス
- 俺かよ!?
まぁいい。いいかお前ら!
世界三大美女と言えば誰だ!?
イアソン
- えっと、クレオパトラ
ヘクトール
- 先日召喚されたという楊貴妃もそうだったな。愚患者候補の一人だ。
アスクレピオス
- そしてもう一人は?
アキレウス
- あっ、おじさん帰っていい?
ヘクトール
- 帰るな!
アキレウス
- ………ヘレネー。
世界三大美女の一人。
ギリシャ神話の主神ゼウスの娘にして、トロイア戦争の引き金になった女か。
アスクレピオス
- そうだよ!
そんなのが召喚されてみろ!このカルデアは混沌に包まれるぞ!?
アキレウス
- まぁ落ち着けアキレウス。
残念ながらヘレネーが召喚される土台……縁は充分に整っている。
となればやる事は一つだ。
ヘクトール
- あぁ、そうだな。
アキレウス
- ……俺は帰るぞ。逃げ出したパリス、及びあの忌々しい羊を引っ捕らえる。
アスクレピオス
- イアソン、ヘクトール、準備はいいな?
アキレウス
- はぁ……まぁ仕方ない。
ヘクトール
- さっさと行くぞ!
イアソン
- 「「「マスターの元へ!」」」
- 後日、マスターに向かって「お願いしますヘレネーは召喚しないでください」と情けなく土下座する英雄三人が居たとか。
マーリン
- ん?
私の意見かい?
マーリン
- 美しい女性は大歓迎!
あの名高きヘレネーともなればさぞかし別嬪さんだろうね。
マーリン
- ────あぁ、一つだけ。
マーリン
- 実は虞美人も世界三大美女の一人と言われていたりするから、実はもう揃ってるんだよね。
マーリン
- うん、何がとは言わないけれど。
マーリン