BCW♯2
VRの世界では永遠に生きられる
- 第2話「消えた記憶」
- (この男...もしかしたらあの時の...)
ジョン
- (いや...間違いない!)
ジョン
- おいシュウ
ジョン
- ...?
シュウ
- あ、はい!
シュウ
- 今日からオトモになったのはいいが、これから先お前はどうしたい?
ジョン
- もしAIにVR民の証がついてないとバレれば、お前はこの世界から除外されるぞ
ジョン
- なら...俺はどうすればいいのですか?
シュウ
- 腕にマークを書けばいいとか?
シュウ
- そんなのすぐにバレる
ジョン
- もっといい方法がないのか...
ジョン
- (あの時の事をシュウに教えてやるべきか?)
ジョン
- (だがそんなことをしたら...)
ジョン
- どうしたんですか?
シュウ
- ...ん?
ジョン
- あぁ...
ジョン
- なんでもない
ジョン
- 気にするな
ジョン
- こっちもこっちで考えてるんだよ
ジョン
- 僕のためにありがとうございます...
シュウ
- お前はVR民の証をつけていないから、そう長くはこの世界には居られないだろう
ジョン
- そんな...
シュウ
- じゃあ...俺は大人しく除外されるべきなのか...
シュウ
- だがひとつだけ方法が浮かんだんだ
ジョン
- 方法?
シュウ
- 俺はもしかしたらお前と1度会ったことがあるかもしれない
ジョン
- え?!
シュウ
- 失礼ですが記憶なんてないです...
シュウ
- この世界は常にAIに監視されている
ジョン
- だから怪しい会話をしたらすぐに捕まるだろう
ジョン
- だからお前にあえて言わなかった
ジョン
- 知りたいです!
シュウ
- そのことを...
シュウ
- 俺...記憶を取り戻したい...
シュウ
- あまり大声を出すな
ジョン
- 方法があるんだよ
ジョン
- それはどんなことですか?
シュウ
- 「お前はこの世界には存在してはいけない」
ジョン
- え?
シュウ
- BCWの世界ではAIの中でも1番偉い人がいるんだ
ジョン
- 偉い人?
シュウ
- そうだ
ジョン
- 昔お前はその王とのトラブルがあったんだ
ジョン
- トラブル?
シュウ
- それでお前はBCWの世界中から
ジョン
- 指名手配されている
ジョン
- もし見つけたら
ジョン
- 「処分」すると
ジョン
- 王が言っていた
ジョン
- 俺が何をしたんですか?!
シュウ
- 知ってるのなら全部話してくださいよ!!
シュウ
- うるさい...
ジョン
- 大声を出すな
ジョン
- もし外に聞こえていたら、警備隊のやつに怪しまれるぞ
ジョン
- すみません...
シュウ
- それならどうして俺の味方をするんですか?
シュウ
- もしバレたらあなたまで...
シュウ
- 俺がお前をかばった理由はちゃんとある
ジョン
- 俺の知っているお前ならVR民の証を昔腕につけていた
ジョン
- ほんとですか?
シュウ
- あぁ...
ジョン
- VR民の証は消すことができるんだが、もし消したらBCWの世界のどこかにリスポーンされるシステムになっている
ジョン
- 俺がいけないことをしたのなら、どうして俺を除外しなかった?
シュウ
- 俺も詳しくは覚えていない...
ジョン
- だからこそお前はこの世界にいてはいけない
ジョン
- だから
ジョン
- 「俺達」でこの世界から脱出する
ジョン
- 脱出?!
シュウ
- しかし...俺は意識しかないから、俺の肉体と合体する必要がある...
シュウ
- この世界からの脱出は不可能ですよ!
シュウ
- だから今から考えるんだろ
ジョン
- あと
ジョン
- お前にもうひとつだけ言っておく
ジョン
- はい...
シュウ
- 王とトラブルがあったのはお前だけじゃない
ジョン
- どういうこと?
シュウ
- 俺達に希望があるのは...
ジョン
- 俺達には「仲間」がいるってことだ
ジョン
- 仲間?
シュウ
- まだ情報に捕まったという連絡は来ていない
ジョン
- どうにかしてこの世界から探し出す
ジョン
- 少人数より多人数の方が希望があると思わないか?
ジョン
- 確かに...
シュウ
- 俺以外にも指名手配が...
シュウ
- ジョンさんが言ってることが正しければ、昔俺には仲間がいたってことですか?
シュウ
- そうなるな
ジョン
- 確かお前を合わせて7人はいたはずだ
ジョン
- 俺を含めて7人?!
シュウ
- 明日そいつらを探すぞ
ジョン
- 出るんだろ?
ジョン
- この世界から
ジョン
- それはわかりますが...
シュウ
- この世界から出たとしても、外の世界は住めない環境じゃ...
シュウ
- 確かにAI達の情報だとそうだが
ジョン
- 俺はあいつらを信用していない
ジョン
- もしかしたら外の世界に出られるかもしれない
ジョン
- 希望はまだあるってことですか?
シュウ
- 充分あるさ
ジョン
- その前に顔を変えておかなきゃな
ジョン
- 顔?
シュウ
- その顔だとお前は捕まっちまう
ジョン
- そうか!指名手配されてるんだった...
シュウ
- だから
ジョン
- このお面をつけて、フードを深くかぶれ
ジョン
- 了解です...
シュウ
- AIにもし疑われたらどうしたら...
シュウ
- そん時は
ジョン
- 「終わりだ」
ジョン
- それぐらい命かけて探さなきゃいけない
ジョン
- 俺だけでも外に出て探し出すことができるが
ジョン
- 相手からしたら自分は指名手配されている。そんな中警備隊の俺が近ずいて来たらどうする?
ジョン
- 確かにそうですね...
シュウ
- お前がいなくちゃいけないんだよ...
ジョン
- わかりました
シュウ
- 僕も命懸けで探します!
シュウ
- よし
ジョン
- 決まりだ
ジョン
- 次回ジョンとシュウで仲間を探す!BCWの世界から脱出せよ!!