BCW♯1
謎の多いいVR世界
- 第1話「バーチャルの世界」
- おいガキ
ジョン
- ......
シュウ
- ん......?
シュウ
- 起きろ
ジョン
- あなたは誰...?
シュウ
- 話はあとだ
ジョン
- そんなことより
ジョン
- ここで何したんだ?
ジョン
- いえ...
シュウ
- わかりません...
シュウ
- わからない?
ジョン
- なぜ俺がここに居るのか...
シュウ
- 寝ぼけてんのか?
ジョン
- お前腕を見せろ
ジョン
- 腕?
シュウ
- こうですか...?
シュウ
- あぁ...
ジョン
- ......?
ジョン
- お前...
ジョン
- お前のオトモはどこだ?
ジョン
- オトモ?
シュウ
- なんの事なのかわかりません...
シュウ
- まさかいないのか?
ジョン
- 記憶がありません...
シュウ
- お前...こんなところ1人でいたら捕まるぞ!
ジョン
- え......?
シュウ
- しかもまだ腕にVR民(人間)の証がついていない
ジョン
- VR民?
シュウ
- 話が追いつきません...
シュウ
- まずそこから説明しなきゃいけないのかよ...
ジョン
- それよりここにいたら危険だ
ジョン
- 俺の家にこい
ジョン
- ジョンの家
- 立派なお家...
シュウ
- 勘違いするな
ジョン
- 俺はお前を家に泊めるために招いたわけじゃない
ジョン
- お前にいくつか聞きたいことがある
ジョン
- はい...
シュウ
- まず
ジョン
- どうして路地裏に1人で寝ていたんだ?
ジョン
- それはさっぱりわかりません...
シュウ
- 記憶がない?
ジョン
- 何も思い出せない...
シュウ
- ......
ジョン
- なら
ジョン
- お前はこの世界がVR(バーチャル)の世界だってことも知らないのか?
ジョン
- VR?!
シュウ
- な...なにを言ってるんですか(笑)
シュウ
- そこも知らないのか...
ジョン
- ならお前に説明する
ジョン
- よろしくお願いします...
シュウ
- 今から100年前
ジョン
- 地球温暖化が進んだことにより住めない環境になってしまった
ジョン
- 地球温暖化?
シュウ
- 詳しいところは俺にもまだわかってはいない
ジョン
- だが人類はバーチャル世界はを作ることに成功し、人間の意識をバーチャルの世界へ移し、バーチャルの世界で暮らしていけることが可能になったんだ
ジョン
- そして旧アメリカを中心に多くの人類がバーチャル世界へ暮らすことになったんだ
ジョン
- バーチャルの世界へ移民した人々のことを「VR民」と言う
ジョン
- その事だったのか!
シュウ
- 理解したか
ジョン
- そしてこの世界にはVR民だけが住んでいるわけではない
ジョン
- じゃあ誰が?
シュウ
- それは
ジョン
- AIだ
ジョン
- AI?
シュウ
- この世界の神だ
ジョン
- VR民はAIのオトモだ
ジョン
- オトモ?
シュウ
- そうだ
ジョン
- だからAIのためにVR民は働かなくてはならない
ジョン
- それなのにお前にはオトモがいないだと?
ジョン
- あっ!
シュウ
- その事を言ってたんですねww
シュウ
- なんの事なのかずっとわかりませんでしたw
シュウ
- だからVR民が単独行動してたら捕まる
ジョン
- お前は運が良かったな
ジョン
- たまたま見つけたのが俺で
ジョン
- あなた以外の人に見られていたら捕まっていた?
シュウ
- (∩´﹏`∩)ゾク…
シュウ
- まてよ...
シュウ
- なんでAIのあなたが単独行動してるんですか?
シュウ
- それはな
ジョン
- 俺は警備隊だからだ
ジョン
- 警備隊?
シュウ
- AIに反抗する者やVR民の単独行動してる奴を捕まえるのが仕事だ
ジョン
- え!
シュウ
- じゃあ俺は逮捕?
シュウ
- いや
ジョン
- お前の腕にはVR民の証がなかった
ジョン
- VR民の証?
シュウ
- あぁ
ジョン
- 本当ならVRの世界へ移民してきた者はBCW管理施設へ行くはずだ
ジョン
- BCW?
シュウ
- このVR世界の名前さ
ジョン
- BCWがこの世界の名前?
シュウ
- そうだ
ジョン
- その施設でこのBCWの世界で暮らしていけるための「証」が腕に付けられるんだ
ジョン
- それが俺にはないと...
シュウ
- だからお前は突然この世界に涌いたとしか思えん
ジョン
- えぇw
シュウ
- お前が馬鹿か知らんがすぐに難しい話を受け入れてくれたみたいだな
ジョン
- なんとなくこの世界がなんなのかがわかりました!
シュウ
- 本当ならBCW管理施設でお前のオトモ(AI)を作らなくちゃいけない
ジョン
- じゃあ俺はどうすれば...
シュウ
- ...
ジョン
- そうだな...
ジョン
- 今からBCW管理施設に行ってVR民の証をもらいに行くべきだが...
ジョン
- ?!
ジョン
- (まさかお前...)
ジョン
- どうしましたか?
シュウ
- いや...
ジョン
- なんでもない
ジョン
- やっぱり行くのはやめよう
ジョン
- え?
シュウ
- どうしてですか?
シュウ
- お前がBCW管理施設に送られていないのならそれはおかしな話だ
ジョン
- もしVR民の証がない状態で行けばお前はAIに隅々まで調べられるだろう
ジョン
- 最悪の場合お前はこの世界から除外される
ジョン
- 除外?!
シュウ
- AIは少しでもおかしな奴がいればすぐに排除するように決められている
ジョン
- だからよく聞け
ジョン
- はい...
シュウ
- 今日からお前は
ジョン
- 「俺のオトモになれ」
ジョン
- オトモ?!
シュウ
- そういえばまだ名前を聞いていなかったな
ジョン
- 名前は?
ジョン
- 名前は...
シュウ
- 記憶がなかったんだったな
ジョン
- なら今日からお前は
ジョン
- シュウだ
ジョン
- シュウ?
シュウ
- そうだ
ジョン
- シュウっていい名前ですね!
シュウ
- それは良かった
ジョン
- 俺の名前はジョンだ
ジョン
- ジョン...
シュウ
- いい名前ですね!
シュウ
- お、おう
ジョン
- とにかく
ジョン
- 俺の家に泊めないつもりだったが
ジョン
- 今日からオトモになるならいいだろう
ジョン
- この豪邸に住んでいいのですか?!
シュウ
- 当たり前だろ
ジョン
- だけど絶対に暴れるなよ?
ジョン
- これは約束だ
ジョン
- 次回続く