廃墟からのLINE4
桐島登場。あと探索回。ワーイ評価アリガトウゴザイマス!!ちょっと長いので注意
- 前回までのあらすじ
先生
- ヒロ探す!
ついでに桐島くんについて聞き込みするね!
アキ
- 廃墟へ向かってみる
桐島についても聞いてみるか
直泰
- なんか化け物いる…
はぐれた桐島探さなきゃ…
つーか出口どこ…
宏考
宏考
- 桐島?ああ、行方不明になった桐島満のことか?
先生
- 捜索は打ちきりになったらしい。もう2ヶ月経つからな。
家出だろうってことで話は終わったらしいが。
先生
- にしても桐島と面識があったのか?なんでまたこのタイミングで…ああ宏考ことか?
先生
- なるほど、お前宏考と幼なじみだったな。親づたいに情報が流れてるのか
そんな二、三日居なくなることぐらい、お前くらいの年頃ならよくあるだろ。そこまで心配しなくても…俺がガキのころなんか
先生
- え?廃墟?ああ、噂になってるやつか
無理心中があったとか。それがどうしたって?
先生
先生
- 桐島ぁ?あー、行方不明になってるってやつね?
どうせ家出じゃないのぉ?
高橋
- 今年の春頃からかなー。なんか他校の不良どもとツルむようになって、あいつちょっと調子に乗ってたんだよねー
高橋
- なんかあいつん家、お金持ちらしーじゃん?
どーせ金目当てでタカられてんでしょw
高橋
- 野球部?だったみたいだけど、あんま部活も出なくなってたみたいな?詳しくは知らなーい。アイツ浮いてたし、友達も居なさそーだったから、誰も知らないんじゃない?
高橋
- 野球部に聞けばー?あ、でもマトモに答えてくれないかもね。
全然練習に出てないくせして野球上手くてさ、三年生差し置いてレギュラー入りしてたからけっこー恨まれてたらしいよwウケるw
高橋
- 廃墟?なんだっけそれ。あーあれだ
湖の近くのやつでしょ?入水自殺がどーとかって。違ったっけ?
高橋
先生
- は?桐島?知るかよあんなやつ
つーか誰。桐島の友達とか?
加藤
- あーヒロね。あいつもほんと馬鹿だよな。あんなやつの味方するから…
なんか居なくなってんだっけ?はは、探しに行ったんじゃねーの?
加藤
- あー幼なじみか。はいはい。じゃあお前が探してやったら?
俺はもういいよ。勝手にやってろって感じ。やりたいよーにやらせときゃ良いんじゃねーの?
加藤
- ヒロが桐島と会ったらしい
直泰
- は?
加藤
- 詳しいことは分からん。LINEが送られてきたんで返信したんだが、昨日から既読がつかないから
直泰
- どうせ充電切れてるとかだろ?
加藤
- かもしれん。けど直前までのLINEが不穏だったから、気になるんだ
直泰
- 他の生徒から桐島が不良と仲が良かったと聞いたんだが…
詳しい話を知らないか?
直泰
- 助けがいるかもしれない
ヒロの居所が知りたいんだ
直泰
- へえ。生きてたんだなうちの4番様
加藤
- まあいいや。
他校の不良ってのは、B中学校の尾崎と小池達のことだよ。話聞きに行けば?
でも行方不明になったときに警察に問い詰められてたけど、何も知らないって言ってたらしいから、聞いても無駄かもな
加藤
- ありがとう。助かる
直泰
- ところで、桐島満はいつ行方不明になったんだ?
先生から2ヶ月前だとは聞いたんだが、大会の前から居なくなっていたということか?レギュラーだったんだよな?
直泰
- それは聞いてないのか。
加藤
- ははは、なら聞いていけよ
あいつ、試合当日にバックレやがったんだよ
加藤
- ほう
直泰
- 本当に最悪だよな。レギュラーでしかもあいつ4番だったんだぜ?わかんないか?4番ってのは、打順のなかでも一番大事な背番号で、チーム背負って打てるやつがもらうものなんだよ。あんなやつに渡すべきじゃなかった。
加藤
- 監督が言うから譲ってやったけど…信じるべきじゃなかったよ。ほんとに
加藤
- 代わりに俺が入ることになったんだが結果は…ヒロの幼なじみなら知ってるか。
加藤
- ああもし桐島が見つかったら教えてくれよ。
話したいことはたっぷりあるからな
加藤
- わかった。ありがとう
直泰
- ついでに聞きたいんだが、噂になってる廃墟について…
直泰
- せんぱーーーい!!!何話してるんですかーーーー!!!
たかし
- 何でもない。あっちいってろ
加藤
- 桐島について聞いていたんだが
直泰
- えーーーもしかして桐島見つかったんすか!!!
たかし
- 見つかってない。いいからあっち行けって練習あるだろ
加藤
- ヒロが居なくなったんだ。もう2日経つ。何か知らないか?
直泰
- ヒロ先輩が?ヤバいじゃないっすか!もしかして桐島探しに行ったんすか!!!
たかし
- おい
加藤
- 知らん。けど桐島と会ったらしい
直泰
- かもしれないってだけだ
加藤
- マジすか!!!!やったじゃないすか!!!
たかし
- でもどこに居たんすかね!!!!加藤先輩あんだけ探しても居なかったのに!!!
たかし
- おま
加藤
- あっ
たかし
- すんません。今の聞かなかったことにしてもらえませんか…?言っちゃ駄目って言われてるんで…
たかし
- ほー
直泰
- あとで覚えてろよ…
加藤
- ヒィ?!違うんすよ!
たかし
- なら何でヒロと険悪になってたんだ?
というかなんでヒロは野球部から避けられてたんだ
直泰
- あー、当日ヒロ先輩がギリギリまで待ってくれって粘ってたんですけど、結局来なかったし、行方不明になるしで…
たかし
- なんかフワッと触れちゃいけない感じになってたやつです
たかし
- 元々あんまし愛想が無いっつーか態度も良くない桐島の面倒みてたのがヒロ先輩だったんで、尚更あれっつーか
たかし
- それでもあいつ一年の時はあんなんじゃなかったんすよ?むしろちょっとずつ馴染んでたっていうか、仲良くなってたくらいで…
あの不良が一緒にいるようになってからおかしくなって
たかし
- まあ俺クラス違うし、部活以外であんま絡みなかったんで、よく知らないんですけど…
たかし
- 結局はああなったんだ。そういう奴だったんだろ
加藤
- ええでも加藤先輩めっちゃ探してたじゃないすか!!
たかし
- 違う。あんなことしでかして逃げたのが気に食わなかっただけだ。
加藤
- ここだけの話ですけど、他の先輩もなんだかんだ心配してたんですよ?
たかし
- えっ…いや知らねえよそんなもん
は?
なに。知らんし。
加藤
- 部全体がなんか許せねーみたいな雰囲気になって誰も言い出せなくなったっていうか…
たかし
- 思ったより微妙な状態だったんだな
直泰
- そーなんすよ!俺たち二年もなんか扱いに困ってたっていうか、大会直前なんかはもう微妙も微妙でまあわりかし良い雰囲気寄りの半分和解みたいなかんじで
たかし
- 後半全く分からんのだが
直泰
- いや言葉にしにくいんすよ!
てか桐島に今LINE送ろうとしたんですけどブロックされてますね!!!ショックっすわ嫌われてたんすか俺!!!そんな!!!
たかし
- あ、桐島のID教えてくれないか?
直泰
- いいっすよ!これ!
たかし
- …俺もブロックされてる
加藤
- あー先輩あんな態度とるからー
たかし
- …
加藤
- スミマセン冗談っすよ!!
たかし
- ん?大会の日は連絡しなかったのか?
直泰
- したんですけど、ずっと既読にならなくて…
たかし
- あ、でもブロックされてるってことはスマホ操作したってことですよね!
よかった!!!生きてる!!!
たかし
- おい。もういいだろ。
さっさと行けよ遅れるぞ
加藤
- あ!!!あざっす!!!失礼しまっす!!!
たかし
- ヒロ先輩によろしくお願いしまっす!!!!
たかし
- おー
直泰
- …
加藤
- もう用は無いな?俺も行くぞ
加藤
- あ、最後に一つ
直泰
- 噂になってる、心霊スポットの廃墟について何か知らないか?
直泰
- 廃墟?ああ、なんかワケわかんない宗教団体が殺人事件起こした場所だっけ?
加藤
- えっ首吊り自殺があったって聞きましたよ!
たかし
- お前まだ居たのか
加藤
- そうか。色々ありがとう
直泰
- …なるほど
直泰
直泰
- どうだった?
アキ
- 今日廃墟へ行って見つからなかったらとりあえずB校に行ってみる
直泰
- 桐島の友達がいるらしい
行方について何か知ってるかもしれない
直泰
- そっか。なら今日行きなよ
私はちょっと図書館に行ってくる
アキ
- 何故?
直泰
- 廃墟について他のひとに聞いた?
アキ
- ああ、けど誰に聞いても噂の内容が違って、結局出所も分からなかった
人から人へ渡る間に変化しただけかもしれんが、それにしても内容バラバラなんだ。どういうことなんだろうな
直泰
- 同じなのは人が死んでるってところくらいか
直泰
- 何か気になることがあるのか?
直泰
- ヒロがLINEで異世界って言ってたじゃん
アキ
- あの妄言か
直泰
- 冗談じゃないかもしんない
アキ
- ヒロのお母さんから聞いたんだけどさ
アキ
- 廃墟なんて無かったんだって
アキ
- …え?
直泰
アキ
- つ、疲れた
宏考
- もう朝になってる…?窓が無いから時間の感覚がわかんねえな
宏考
- スマホも相変わらずだし…
宏考
- 宏考がスマホの電源を入れると、真っ暗な画面の中央にポツリと、「LINE」のアイコンが浮かんだ
宏考
- ハイLINE専用スマホ!!!
宏考
- やってらんね~~あーー喉乾いた…
宏考
- なんか段々とジメジメしてきてるし…外雨降ってるのかな?
宏考
- ハッこの気配
宏考
- 前方に一体後方に一体
宏考
- なんか慣れてきたな俺
宏考
- あでもやばい…道がせまい
宏考
- ど、どうにかこの斧で…あっれなんだこの錆!さっきこんなんじゃなかったのに…
宏考
- あ、ああ…
宏考
- な、なにか、なにかないか…
あ、
宏考
- 肉の塊が飛び込んでくる。なんだかスローモーションに見える。
宏考
- 避ける…避け…ああ
宏考
- 固まり見上げていると突如、ゴキンと鈍い音とともに化け物は横へと滑るように転げる。
桐島
- あ
桐島
- 先輩
桐島
- 金属バットを掲げた桐島が、後方を指差した
桐島
- 桐島!!!
無事だったのか!!!
宏考
- うしろやばいですよ
桐島
- はっ
宏考
- ハッはははやく逃げるぞ!!!
宏考
- こっちです
桐島
- 桐島に連れられて走る
桐島
- ポケットに入れたスマホがピコン、と鳴った
桐島
- 既読4 再会
桐島