ソードアート・オンライン 黒紫の英雄譚 第31話
本ッッッッッ当に遅くなってしまい申し訳ございませんでした!深く反省しております!これからは更新頻度を上げて参ります!
- キリト...遅くない?
ユウキ
- 確かに。攻略組に伝達しに行くとは言ってたけどもう2時間近く経ってるわ...何かあったのかしら?
アスナ
- ....疲れてる様子だったし、心配だね。
ユウキ
- キリト君の座標は...この層の転移門前に居るわね。
アスナ
- アスナ、キリトは1人でやるって言ってたけどボクはやっぱりキリトの力になりたいよ。
ユウキ
- そうね。手伝いに行きましょう。
アスナ
- キリトは衝撃を受けていた。目の前にいる少女はかつてフィールドでモンスターに襲われていたプレイヤーの1人だった。顔つきは当たり前だが変わっていないが、その装備は著しくたくましくなっていた。攻略を欠かさず行なっている証拠だ。その代わり様に思わず語彙力を一時的に喪失した。
ジョニー・ブラック
- サチ...?サチ...?サチだよな。サチじゃないか!
キリト
- キリト?どうしたの?
サチ
- いや..サチの印象が変わったから驚いたんだ。
キリト
- (前にサチに会った時は、無謀に攻略をするようなプレイヤーで、どこか頼りない印象があった。が、今のサチの目には闘志が宿っている。...これが成長か。)
キリト
- そういうキリトも印象変わったね。前のキリトはプレイヤー全員を命がけで守るような無茶苦茶な挑戦をしてる人だった。
サチ
- でも今は...何というか、全員じゃなくて誰かのために真剣に悩んでるっていうか...大切な人が出来たみたいな雰囲気出してるよ。
サチ
- 大切な人...?
キリト
- (アルゴにも言われた....本当に心から大切な人....それは...)
キリト
- キリトには迷いなく2人のプレイヤーが頭に浮かんだ。第一層からずっと一緒に戦い続けた仲間。心の底から守りたいと、何度も誓ったその2人は。
キリト
- ユウキ......アスナ......
キリト
- その2人が、キリトが悩んでる原因なの?
サチ
- 違う。俺があの2人に対してどう接したらいいのか...分からなくなってきただけだ。
キリト
- それだけなんだ。大した事じゃない...
キリト
- ...本当に?
サチ
- あぁ。サチも早く仲間の所に戻るんだ。もう遅いぞ?
キリト
- .....
サチ
- 無理だよ。
サチ
- え?
キリト
- 私の仲間は.........居ないの。
サチ
- 居ないって...今は違う層に居るのか?
キリト
- 違うよ。どこの層にも居ないの。
サチ
- ....まさか...!
キリト
- うん。みんな死んじゃったんだ。この25層が解放されてすぐに。
サチ
- そんな...!
キリト
- 他のみんなが死んじゃう所を見た人は...私も含んで死んだと思ったらしいけど。私はギリギリ転移結晶での退避が間に合ったの。
サチ
- だから私は今ソロだよ。仲間なんて居ないし、戻る場所も無いんだ。
サチ
- (ヒースクリフが言っていた亡くなった5人のプレイヤーってサチ達の事だったのか...)
キリト
- サチ...嫌な事を言うようだけど..
キリト
- 分かってるよ。ソロで攻略するのは危ないって言いたいんでしょ?その通りだと私も思うよ。
サチ
- でも...死んじゃった仲間達はみんな、現実世界でも友達だったの。
サチ
- ....!
キリト
- みんなが一生懸命戦って散っていったのに...私だけ逃げるなんてできないよ。
サチ
- ........
キリト
- サチ。1つ提案だが....
キリト
- しばらく...俺のギルドに所属しないか?
キリト
- え?
サチ
- サチが戦いたいって気持ちはわかった。でも戦うにしたって1人より団体で行動した方が効率も安全性も桁違いだ。
キリト
- 団体で攻略してたサチなら分かるんじゃないか?
キリト
- そうかもしれないけど...キリトに迷惑かからない?お仲間にも。
サチ
- ....最近あまり話せてないかもしれないが、うちのギルドメンバーは誰よりも信じてる。
キリト
- 心配しなくていいぞ。
キリト
- ....でもキリトの気持ちに整理がついてないのに...
サチ
- その事なんだがな...今度ユウキとアスナの2人とちゃんと話そうと思うよ。
キリト
- 本当の仲間なら...きっと話し合えるよな。
キリト
- キリト....
サチ
- (既に死んでしまった仲間のためにサチは命をかけてるんだ...なのに俺は生きてる仲間に最近話してやれてすらいない。我ながら自分に嫌気が差すぜ。)
キリト
- 無理にとは言わないけど...来ないか?
キリト
- ....こんな私を誘っていいの?弱虫だからきっと足を引っ張っちゃうよ?
サチ
- 大歓迎だ。前にも言ったろ?攻略プレイヤーとしてなら歓迎するって。
キリト
- キリト....
サチ
- ありがとう...!
サチ
- 第25層 宿屋へ向かう途中
サチ
- ユウキとアスナは自身の歩む道の前で待っていた。いや、その佇まいは待ち構えていたというべきか。
キリト
- ........
キリト
- お帰り、キリト。
ユウキ
- 随分忙しかったみたいね?
アスナ
- あぁ.....
キリト
- それはそれとして....
アスナ
- どうも....
サチ
- アスナはキリトの後ろにいる見覚えのある少女をチラ見した。
キリト
- ま た や っ た ね ?
ユウキ
- .....違う。
キリト
- ?
ユウキ
- 違いますぅぅ!本当に違うんです!確かに女の子との遭遇率は高いけども!決して意図したわけじゃないんだ、信じてくれ‼︎
キリト
- まぁキリト君には後で詰め寄るとして....サチさんよね?
アスナ
- そうだ。事情はさっきメールで送っただろ?ここは俺の顔を立てるつもりでみんなも了承してくれよ。
キリト
- ....断るわけないでしょ。
ユウキ
- そうよ。この世界で戦うプレイヤーなら私達は大歓迎よ?
アスナ
- 2人とも...ありがとう!
サチ
- ボクはユウキ!
ユウキ
- 私はアスナよ、よろしくね。
アスナ
- ....さて、明日他のギルドメンバーにもメンバー増加の報告をしなきゃな...
キリト
- 翌朝
キリト
- (サチは前のメンバーと泊まっていた部屋があったらしく、夜はそこに泊まって攻略の時に俺達と合流する....はずなんだが、メールすら来ない...どうしたんだろうか。)
キリト
- キリトー!みんなー!遅くなってごめんね!ちょっと途中で道に迷っちゃって...
サチ
- あぁ....25層は広いからな。
キリト
- 私...重度の方向音痴なの。
サチ
- ボク達がしっかりカバーするから心配しないで!
ユウキ
- キリト君、他のメンバーは?
アスナ
- さっきメール来たからもうすぐ来るはず...
キリト
- あなたの後ろですよ?リーダー?
ノーチラス
- うわぁぁぁぁぁ‼︎出たぁぁぁ‼︎
キリト
- 人を幽霊みたいに言うな!
ノーチラス
- おっはよー!そして何やら新メンバーが入ったって本当!?
ユナ
- おっ...そうなんだよ。紹介するぞ。
キリト
- えー...槍使いの《サチ》です。よろしくお願いします。
サチ
- ほぉ...新たなメンバーってのは女の子だったのか。
エギル
- またたらし込んだのか...。(困惑)
ノーチラス
- 違う‼︎
キリト
- と、とにかく!新たなメンバーも加入したし、今日から張り切って攻略するぞ!
キリト
- はーい!
アスナ
- 行くよ!
ユウキ
- この流れ毎日やってません?
ノーチラス
- 学校の朝の会みたいなものでしょ?
ユナ
- おいおい、懐かしい単語が出てきたな。
エギル
- が...頑張ります!
サチ
- 新たなるメンバー、サチの加入で黒紫の剣豪団はさらなる戦略を得た。果たして攻略組はこの層を突破できるのか...
サチ
- To be continued...
サチ