春夏秋冬 月代編 転校生
- ガラガラガラ
A
- あ!史緒里!
吉田綾乃クリスティー
- 綾乃おはよう〜
久保史緒里
- 吉田綾乃クリスティー。彼女は中学からの親友だ。
久保史緒里
- 今朝、一緒に登校してたあの長身のイケメンは誰!?
吉田綾乃クリスティー
- おはようじゃなくて!
吉田綾乃クリスティー
- ひょっとして彼氏?
吉田綾乃クリスティー
- 違うよ!あれは幼馴染のA!
久保史緒里
- 今日からこの学校に転校してきたから一緒に来てただけ!
久保史緒里
- なーんだ
吉田綾乃クリスティー
- ついに史緒里に彼氏が出来たのかと
吉田綾乃クリスティー
- 私に彼氏なんて出来るわけないじゃん
久保史緒里
- そんなことないよ
吉田綾乃クリスティー
- 史緒里めっちゃ可愛いし、
誰だって彼女にしたいと思うよ
吉田綾乃クリスティー
- てか私の彼女になってよ
吉田綾乃クリスティー
- 何言ってんのもう笑
久保史緒里
- キーンコーンカーンコーン
久保史緒里
- ガラガラガラ
久保史緒里
- お前ら席つけよー
設楽先生
- 今日はホームルームの前に転校生を紹介します
設楽先生
- え!転校生!?
設楽先生
- 誰!誰!
設楽先生
- 男!?女!?
設楽先生
- (え、もしかして…)
久保史緒里
- よーし、入ってこーい
設楽先生
- どうも
A
- え!イケメン!
A
- んだよ、男じゃん
A
- え、デカくね?
A
- 初めまして。今日からこの学校でお世話になるAといいます。
A
- よろしくお願いします
A
- パチパチパチパチ…
A
- Aは親御さんのお仕事の都合で、つい最近までアメリカにいたらしいから、
お前らAに英語教えて貰え笑
設楽先生
- 来週早速実力テストだぞ
設楽先生
- えー!テストあんのかよー!
設楽先生
- じゃあAの席は…
久保の隣な
設楽先生
- (えっ!)
久保史緒里
- 突然の転校生に皆驚いていた様子だったが、
午前は特に何も無く、滞りなく進み、お昼休み
久保史緒里
- A君ってアメリカから来たの!?
クラスメート
- 英語喋って〜
クラスメート
- 案の定、囲まれるA。
想定はしていたが、史緒里にそこに入る
余地はなかった。
A
- 仕方ないな、と思い、
教室を出ようとした、その時
A
- おい、史緒里!
A
- え?
久保史緒里
- 突然の呼びかけに驚き、振り向くと
そこにはAがいた
久保史緒里
- どうしたの?
久保史緒里
- 俺今日弁当忘れたんだけど、
食堂ってどこ?
A
- ああ、それなら1階に降りて、左に曲がって、突き当たりを右に曲がるとあるよ
久保史緒里
- …よくわかんないから連れてってくんね?
A
- え〜?
久保史緒里
- な?頼むよ
A
- しょうがないなぁ
久保史緒里
- 一緒に食堂に行く途中
久保史緒里
- そういえば、史緒里は何か部活入ってるの?
A
- 私はバドミントン部入ってるよ!
久保史緒里
- そーいえば、手紙でも言ってたね
A
- Aは部活どうするの?
久保史緒里
- バスケ部入るよ
アメリカでもやってたしね
A
- かっこいいね
久保史緒里
- 試合出れたら見に来てくれよな
A
- もちろん!
久保史緒里
- 食堂で一緒に昼食を食べ、午後の授業に戻る
久保史緒里
- 何気ない日常だったが、史緒里にとっては、
Aとそれが出来るのが少し嬉しかった
久保史緒里