非純恋
男の子が得体の知れない人物(師匠と呼ばれる)に教えを授かっていく内に好きになってしまい、それを酷く自己嫌悪する話めちゃ短い
- 非純恋
- 師匠、何であんたはそんな風に歌うんだ
ハジメマシテ
- 鳥肌が立った
ハジメマシテ
- 気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
ハジメマシテ
- そんな風に、俺は、どうして
ハジメマシテ
- 尊敬、興味、好奇心、ただ、それだけなのかもしれない。そうであって欲しい。
だが、どうしてもこの疑惑は拭い切れない。何故なら俺はこの心踊りざわめく気持ちを知っている。経験数は少なかろうが、この切ない苦しさを知っている。
ハジメマシテ
- 今までは、ほんのりと甘い風を漂わせた女の子らしい子に、その思いを抱いてきた。
ハジメマシテ
- それを、今、俺は
ハジメマシテ
- はっきりと自覚した
ハジメマシテ
- 男か女かもわからない、突然消えてしまいそうな俺の師匠
ハジメマシテ
- 俺はこの人に、恋をしているんだ
ハジメマシテ
- ┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈
- それはあまりにも異色だった
ハジメマシテ
- 正体不明なのだ。
師匠が女ならば、俺はきっと正常の部類に入る。だが、
ハジメマシテ
- 正体がわからぬ者に思いを寄せるのもどうかと思うが、それでも、もし、
ハジメマシテ
- 男だったら
ハジメマシテ
- 俺は、最低だ
ハジメマシテ
- 何故 今 突然、趣向が変わる??
いつから俺は“そちら”側だったんだ
潜在的になのか、突然変異なのか、それとも 師匠 だからなのか
ハジメマシテ
- いづれにしても、吐き気がする事に変わりはない。全てを知りたい、自分の元にいて欲しい、離したくない、こんな穢れた感情を、師匠はどう思うのだろうか
ハジメマシテ
- こんな思いを抱く自分が許せない、師匠に申し訳ない
でも、どうしようもない。
この感情は、容易くは消えてくれない
ハジメマシテ
- 「俺は、最低」
ハジメマシテ
- そう実際に口に出して唱えてみると、得体の知れない涙が一筋頬を伝った
ハジメマシテ