かばんとサーバル
いつこんな会話があったのかはご想像にお任せします
- サーバルちゃん…
僕、このままジャパリパークで生きてていいのかな…
かばん
- え?
かばんちゃん急になに言い出すの?
サーバル
- 僕の仲間の人間たちは…動物たちに酷いことばかりしてきたって本で見たの…
かばん
- 飼っても大事にしなかったり…
弄んだり…
居場所を奪ったり…
いじめたこともある…
かばん
- そんな自分勝手なニンゲンの仲間の僕がのうのうと生きてて良いのかな…
ねえサーバルちゃん…どう思う…?
かばん
- 生きてて良いと思うよ?
だって、かばんちゃんの仲間が悪ーい子達でも、かばんちゃんはかばんちゃんなんだから!
サーバル
- でも…図書館で見た本では『悪事を働く奴らは欲望を抑えられない。そんな弱い人間が悪人になる』って…僕…サーバルちゃんみたいなジャンプ力もなければ、空を飛ぶこともできないし…すぐ怖がっちゃうでしょ…?
だから…僕も悪い人になっちゃうんじゃ…
かばん
- そんなことないよ!
サーバル
- だってだってかばんちゃんはいろーんな子達に物を作って手助けしたり、お手伝いしたり…
サーバル
- かばんちゃんはすごいよ!とかかばんさんはすごいのだ!って、言われてるじゃない!
かばんちゃんは頭がとってもいいフレンズなの!
みんなそう思うよ!
サーバル
- …………
かばん
- それに、本の言葉は流される心の弱さのことを言ってるんだと思う!
かばんちゃんはこころも強いでしょ?
サーバル
- …例えば…どこが強いの…?
かばん
- たとえば…ライオンと会ったとき!
食べるならぼくを!って言ってたでしょ?
サーバル
- うん…
かばん
- あれ、自己犠牲?っていうんだよ?フルルから聞いたもん!
サーバル
- 自己犠牲…?
かばん
- 自己犠牲っていうのは…大事な人を自分を犠牲にしてでも守るときの言葉とかなんとかなんだって!
サーバル
- それに、自己犠牲は、なまはんかな人間には絶対できないよってフルル言ってたも!だからかばんちゃんはこころもと~っても強いの!
サーバル
- 大丈夫だよかばんちゃん!
サーバル
- もしもかばんちゃんが悪い人になっても、私が助けてあげるから!👍
サーバル
- …あはは…よし!ごめんね!
サーバルちゃん!
かばん
- もう大丈夫?
サーバル
- うん
サーバルちゃんのおかげで大丈夫!ありがとう!
かばん
- よかった!
じゃあ、行こうか!
サーバル
- うん!
かばん