3時50分
夜中の嫌悪感
- 今は3時50分
俺
- 意味わかる?
俺
- 許されることじゃない
俺
- わかっていながら何故する?
影
- わからない…
俺
- 今俺が何故この空間にいるのか
俺
- 生きているのか
俺
- 死んでいるのか
俺
- 存在しているのか
俺
- 何もわからない
俺
- 気付かないのか?
影
- お前は自分を慰めているんだ
影
- 自分を慰めることはとても多くのエネルギーを消費する
影
- お前も本当は気付いているだろう?
影
- 自分が今なんなのか
影
- 俺は……
俺
- 俺は?
俺
- ……ヒト。…あー嫌だな
俺
- なんで言うんだよ。
俺
- なんで思い出させたんだ。
俺
- 俺はずっとこのままでいるつもりだったのに…
俺
- お前は誰だ
俺
- なんでこんなことすんだよ
ひでぇじゃねえかよ
悪魔より残酷な仕打ちだ
俺
- まだ気付かないのか?
影
- 俺は
影
お前だよ
影
- わかった…
俺
- もういい
俺
- 消えてしまえ
俺
- 誰もお前を望んでない
俺
- 他の誰も、
俺
- 俺自身も、
俺
- 全て消してやる
俺
- 消えるって何?
影
- お前死ねねーじゃん
影
- お前がいる限り俺は消えねぇし消せねぇ
影
- イキってんな
影
- 消せるさ
俺
- お前は俺で俺はお前なんだ
俺
- つまり俺が変わればいい
俺
- 俺はお前の本性だ
影
- 知っているだろ?
影
- だから消せない
影
- ざまあみろ
影
- いや消せるね
俺
- お前こそ知っているだろ?
俺は騙すのが得意だ
特に自分を騙すことはもっと得意だ
俺
- 何言ってんの?
気が狂ったか?
影
- まだわかんねえの?
俺
- 殺すんだよ
俺
- 自分を
俺
- 自我を
俺
- 感情を
俺
- おい…やめろよ……
そんなことしたら…お前…
影
- ……死ぬぞ?
わかるだろ?
自分を見失ったらそれはもう生きているとは言えないんだ
影
- だからなんだ
俺
- 安心しろ
気が向いたら起こしてやるよ
俺
- それまで死んでな
俺
- …………
影
- 救えねえな
影
- ああ。……またな
俺