なでしこでも分かる!SCP!Part.1
リンちゃんがなでしこにSCPを解説するSSです。画像は添付出来ないのでなくてもわかるようにしてますが、気になる方は各自で調べてください。ショック性の高い画像は言及しますのでなでしこのように怖がりでも安心して読んでください。
- さて、最初だからわかりやすい奴から紹介して行こうかな。
昨日の説明だけじゃわかりにくいと思うけど実際に見ていくと分かってくると思うよ
リン
- はい!リンちゃん先生!
なでしこ
- なんだよそれ
リン
- うへへ〜……
なでしこ
- 今から紹介するのは世界で初めて作られたSCPだよ。まぁ元祖だね。
リン
- SCP-173 『彫刻 -オリジナル-』
- 画像があるんだけど、まぁちょっと人によって怖い画像だから私から特徴を解説するね
気になったら調べればすぐ出てくるし、凄い有名な画像だからどこかでみたことあるかもしれない。
リン
- 助かりますっ!
なでしこ
- 見た目としては頭が大きい人型をした人形で、全体的に薄汚れてて、顔には宇宙人みたいなフェイスペイントがされててその中心には真っ赤なインクがまるで血みたいに塗られてる。
リン
- 聞くだけで怖い……、
なでしこ
- なでしこはそうだろうね。
オブジェクトクラスはEuclid。結構危険なSCPで大体こいつを基準に考えたらOCがどのように与えられるかもわかりやすいかも。
実際、SCPはEuclidが占める割合が殆どだって言われてる。
リン
- 安全なモノって少ないの……?
なでしこ
- そりゃ人知を超えた存在だからね。そう簡単に管理できたらわざわざ財団が頑張る必要がない。
リン
- それもそうかぁ……。
なでしこ
- でこいつは実は生きてる。
体はコンクリートと鉄筋で作られてて、非常に敵対的な行動をとる。まあ怪物系のSCPとでも言えばいいのかな。
リン
- いきなりおばけなの?!
怖いよぉ!
なでしこ
- さっきも言ったけど取っ掛かりとして凄い優秀なSCPなんだよ。一番有名だし。
頑張れなでしこ
リン
- うぅ……がんばる……
なでしこ
- まずこいつは危険だから常に施錠されてるコンテナに閉じ込めておかなきゃいけないんだ。
でそのコンテナに入らなきゃいけない場合は——
リン
- えぇ、入らなきゃいけないの?
閉じ込めておけば安全じゃないの?
なでしこ
- そうはいかない理由があるんだよ。
リン
- コンテナに財団職員が入る時は必ず3人で入室しなきゃいけなくて、入ったらSCP-173が逃げないように鍵を閉める。
リン
- 同じ部屋に入って食べられたりしないの……?
なでしこ
- 食べは……しないんだけどね……まぁ、すぐに分かるよ……
リン
- なぜコンテナに入らなきゃいけないのかっていうとその部屋を定期的に掃除しなきゃいけないからで、
動物園だってライオンの檻を掃除しなきゃいけないでしょ?それと同じようなこと。
リン
- 閉じ込めてそのまんまじゃダメなんだね
なでしこ
- 確保、収容、だけじゃなく保護までしてSCPだからね。
リン
- なるほどー、優しいんだね
なでしこ
- ……………………、
ま、まあ、優しいかは置いといて、放っておくとコンテナ中には排泄物とか血液とかで溢れちゃうから掃除が義務付けられてるんだよ
リン
- でもそれって3人も必要なの?
そんなに広いってこと?
なでしこ
- ううん、コンテナ自体はそんなに広いものじゃないよ。
3人も必要な理由はこのSCP-173の特異性に関係してて
敵対的って最初に言ったじゃん?
リン
- あ、言ってた。
やっぱり食べられちゃうの?!
なでしこ
- 食べるんじゃなくてSCP-173は素早く動いて骨を折ったり首を絞めたりして自分の周りにいる人間を殺そうとしてくるんだ。
リン
- ひぃぃ……!
なでしこ
- やっぱり掃除なんかしてる場合じゃないよ!
なでしこ
- でも、それを無効化する術がちゃんとあって、それは人間がSCP-173を目視していること。
つまりSCP-173は人の目があるところでは悪いことはしないんだ。
リン
- あ、わかった!
だから1人じゃダメなんだ!
掃除してて目を離したら襲われちゃうから!
なでしこ
- そういうこと
リン
- でもなんで3人も必要なの……?
それなら1人が掃除してる間に
1人が見てればいいじゃないの?
なでしこ
- 目を離したらその時点で襲われちゃうからだよ
リン
- え?どういうこと?
なでしこ
- 素早く動くって言ったでしょ?
今なでしこが想像してる素早いなんてレベルじゃなく、こいつは素早く動けるんだよ
リン
- …………?
なでしこ
- それはもう瞬きした瞬間、その一瞬の間、人間1人ぐらい簡単に襲えるぐらいの素早さで動ける。
リン
- ええぇぇ!?!?!怖いよ!!!!
なでしこ
- だから監視するのは2人体制で、もし瞬きしそうになったらもう1人の相方にちゃんとやばいっ!って伝えなきゃいけない。
だから3人必要なんだよ。
リン
- そうだね、瞬きはどうしてもしちゃうから……、
なでしこ
- そういうこと
リン
- ……でも2人でもさ、
一瞬ぐらい目を離しちゃう時はあるかもしれなくない?
なでしこ
- そしたら、まぁ、ねぇ……
もし仮にくしゃみなんかしたら、
——ねぇ……?
リン
- リンちゃんが怖いよ!!
なでしこ
- でも一応こうやって対応策が考えられているから、一瞬のうちに襲われるようなSCPでもEuclid止まりで済むんだよ。
どう?なんとなくイメージ出来た?
リン
- よくわかったよ……。
凄い怖いってことが……、
なでしこ
- まぁまぁ、そんななでしこのために次は安全なSCPを紹介するよ。
リン
- お願いします……!
なでしこ
- SCP-529 『半身猫のジョーシー』
- <画像>
- ええ?半分体がないよ?!
なでしこ
- このSCPは名前の通り半身がないジョーシーっていう名前の猫だよ。
オブジェクトクラスはSafe
リン
- この子は大丈夫なの?!
なでしこ
- 画像をよく見ろ、ちゃんと立ってるだろ?
健康状態も良好で、下半身の部分は見えてないだけでちゃんとあるように歩き回ったりするんだ。さわれないんだけどね。
リン
- そうなんだ……よかったぁ……
なでしこ
- まあ害がないとしたってこんなのが街中にいたらパニックだから財団で保護しなきゃいけないんだけどね
リン
- そうだねぇびっくりしちゃうよ
なでしこ
- 後ろから断面図を除いても体の中は見えなくてその代わりに真っ黒で底が見えない穴が空いてるだけの凄い不思議な猫で、その穴に手を入れることも出来るよ
リン
- えぇ、なんか可哀想だよ……
なでしこ
- ところが中に手を入れると緩やかに曲がっている場所があってそこを撫でると喜ぶんだよ、ゴロゴローって普通の猫みたいに
リン
- え、可愛い……
なでしこ
- でもやりすぎるとこれまた普通の猫みたいに気分屋だから不機嫌になって引っ掻かれる。
引っ掻かれてもその対象の体にも特に異常なことは起こらないし、
言ってしまえば本当に半身がないだけのただの猫だね。
リン
- こんなSCPもいるんだねぇ
なでしこ
- 特に閉じ込めたりする必要もないから危険な場所に入ったり脱走したりしなければ財団の施設内で放し飼いにされてるよ
財団の職員も仕事の合間に遊んだりしてるみたい。
リン
- いいなぁ、私も遊んでみたい!
なでしこ
- ……でも、1つだけ、
このSCPの扱い方で気をつけなきゃいけないことがあるんだよ……
リン
- やっぱり!なんか変だと思った!
可愛すぎるもん!!
さっきのおばけとは全然違う!
なでしこ
- こいつにはな、
チーズをあげちゃいけないんだよ……
リン
- うわぁ!やっぱり何か裏があるんだ!
なでしこ
- チーズを与えるとね……
リン
- 与えると……?
なでしこ
- もっとくれ、
もっとくれ、とアピールしてきて
リン
- う、うん……
なでしこ
- 体に毒だからたくさんあげることは出来なくて職員はそれを拒むんだけど
でもそうしてジョーシーの欲求を満たせないと……
リン
- 満たせないと…………?
なでしこ
- ジョーシーは……
リン
- う、うん…………
なでしこ
- めっっっっっちゃ落ち込む
リン
- ………………………………
なでしこ
- …………へ?
なでしこ
- だからめっちゃ落ち込んで悲しんじゃうから、チーズはあげちゃいけないことになってるんだよ
リン
- え?襲ってくるとかじゃなくて……?
なでしこ
- そんなことしないよ
仮に襲われても引っ掻かれて痛いだけ
リン
- も、もーーー!
びっくりさせないでよぉ!
なでしこ
- ごめんごめん、面白くてつい
時間的に今日は次で最後かな
リン
- わかった!
なでしこ
- SCP-247 『無害な子猫』
- <画像>
- あれ?また猫だ
なでしこ
- 猫つながりでね、なでしこが喜びそうだったから
リン
- それは、可愛いから嬉しいけどー、
無害な子猫がなんでSCPになってるの?
なでしこ
- それはまぁ、無害だからじゃない?
リン
- ……どういうこと?
なでしこ
- まぁとりあえず説明してくよ
リン
- こいつは画像を見れば分かるように茶トラ模様の子猫だよ
メスだってことがわかってる
リン
- 普通の猫だね
なでしこ
- そう、
そう見えるようになってる
リン
- ………………?
なでしこ
- あ、いけない。
オブジェクトクラスを言うのを忘れてた
リン
- (嫌な予感……)
なでしこ
- SCP-247『無害な子猫』のオブジェクトクラスは
リン
- Euclidね
リン
- やっぱり!!!!!泣
なでしこ
- SCP-247は「周りの生物に自分を無害な子猫だと誤認識させる幻覚を放っている、成体のベルガルトラ」だよ
リン
- トラ……
なでしこ
- 写真や動画を撮ったり、いかなる方法でその姿を見ても子猫にしか見えないから、最初はただの猫だと思われてたんだけど、
体重が100kgを超えていたり、歯型が明らかに大きいことからSCPであることが発覚したんだよ
リン
- まぁ、こいつになら簡単に食べられちゃうな
リン
- 可愛いと思って油断してたよ……
そもそも猫じゃなかった……
なでしこ
- しかもこいつは自分が人間や他の生物から見たら猫に見えることを自覚しているっぽくて、対象を捕食しようとするときは喉を鳴らしたり甘えるように鳴き声をあげたりして油断させるんだよ。
リン
- そして近づいてきたところをガブッと
リン
- ガブッと……
なでしこ
- どうやら人間に最も強く幻覚が働くらしくて、何も知らない人間が近付くと非常に危険なんだよ。
まぁそりゃ普通に考えて生身でトラに近づこうとする人なんて殆どいないだろうからね。
それがトラだとちゃんとわかってれば……
リン
- 猫だったら近いちゃうよ!
なでしこ
- なでしこは真っ先に食べられそう
リン
- 酷いよリンちゃん!
なでしこ
- ごめんごめん
リン
- だからちゃんと動物園と同じように檻で管理しなきゃいけないんだよ。
餌もちゃんと与えて檻の掃除もしなきゃいけない
リン
- ちゃんと詳細を知ってる施設内の職員たちからすれば檻から逃げ出しても気をつける事もできるけど、
もし仮にこのSCPが施設から脱走して普通の居住区に現れたら……?
リン
- ………………
なでしこ
- 何が起きたのかわからないまま沢山の人が食べられちゃうだろうね
リン
- 怖いよ!ジョーシーはなんだったの!
なでしこ
- だからこそEuclidってことだね。
絶対に施設から逃しちゃいけない。
リン
- SCP財団って重要な団体なんだね……
なでしこ
- そうそう、もしこのSCPが収容されてなかったら世界は大混乱になっちゃう。
世界の均衡を保つためにはまあ必要な団体だね。
リン
- よくわかったよ……。
なでしこ
- 今日はこれぐらいにしとこうかな。
リン
- うん、でもちょっと面白さがわかってきた気がする!
なでしこ
- それは良かった。
リン
- うん、ありがとう、リンちゃん
なでしこ
- うーん、まぁ……
リン
- ?
なでしこ
- まだKeterを紹介してないってこと忘れてないかなって
リン
- …………あ
なでしこ
- こんなのまだ序の口だし
それにKeterは凄いよ
リン
- ひっ……!
なでしこ
- って事で次回はたっぷりとKeterクラスのSCPを紹介してあげるね
リン
- えと、その……あの……
なでしこ
- よろしくね、なでしこ
リン
- (リンちゃんの目が、目が怖い……!)
なでしこ