猫神子
猫物語、作品の中にある説明などは全てフィクションです。これは嘘なので、実際には違います。ご了承ください
- 昔
スス
- ずーっと昔の
スラ
- 君に会ったその日
スス
- 貴方に会ったその日
スラ
- 思ったんだ
スス
- ずーっと思ってたんだ
スラ
- この子なら
スス
- この人なら
スラ
- きっとこの子なら
スス
- きっとこの人なら
スラ
- ボクの気持ちを
スス
- 私の気持ちを
スラ
- 分かってくれるはず
スス
- 分かってくれるはず
スラ
- でも
スス
- でも
スラ
- 今は
スス
- 今は
スラ
- もう
スス
- もう
スラ
- 手遅れなんだ
スス
- 手遅れなんだ
スラ
- それから
スス
- それから
スラ
- 二年ほど経って
スス
- 二年ほど経って
スラ
- 君が
スス
- 私が
スラ
- 大人になったその日に
スス
- 大人になったその日に
スラ
- あの悲劇は
スス
- あの悲劇は
スラ
- 訪れた
スス
- 訪れた
スラ
- ~スラの過去~
赤い殺人鬼
- 楽しかったね
スス
- うん……
スラ
- どうしたの?
スス
- あ、あのね
スラ
- ?
スス
- ずっと前から
スラ
- ずっと前から?
スス
- 言いたいことがあったの
スラ
- ……
スス
- 私
スラ
- ボク
スス
- もう
スラ
- もう
スス
- 死んじゃうの
スラ
- 死んじゃうんだ
スス
- 同……じ?
スラ
- そう……だね
スス
- ……
スラ
- ……
スス
- ~ススの過去~
赤い殺人鬼
- まだ、死ねないのかな
スラ
- 分からない
スス
- でも、何でかな?私達がもうすぐ、死ぬ未来が見える
スラ
- もう、君もすっかり大人だね
スス
- そうだね
スラ
- うっ
スス
- どうしたの?
スラ
- もう……駄目みたい……
スス
- そんな……
スラ
- ごめ……んね…………………………………
スス
- 私、頑張る……
スラ
- 昔……ほかの人に言ったことが……あったん…………………………………だ……
スス
- ?
スラ
- 頑張れば……あと……から、それなりの…………………………………しあ……わせが……帰って……くる……よって……
スス
- ……
スラ
- だ……から、がんば……って………………ね……
スス
- うん、絶対に貴方の分まで生きるから!
スラ
- ……
スス
- ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
赤い殺人鬼
- 止ってる……
スラ
- 行かなきゃ
スラ
- ~今~
赤い殺人鬼
- 痛い、痛いよ
スラ
- やめて、やめて、
スラ
- うぅっ
スラ
- きゃはははは!見てみて!こいつ、痛がってるよ!きゃはは!きゃはは!
人間
- ……
スラ
- そ、そうだね、でも、可愛そうだからやめてあげよう?
人間の母
- 何で……
スラ
- ちぇー、何それ、つまんなー
人間
- どうして……
スラ
- 頑張ればあとから、それなりのしあわせが帰ってくるよ
スス
- はっ!
スラ
- 私……頑張る!
スラ
- じゃあじゃあ!捕獲するのはいいよね?!
人間
- 何を言ってるの?
スラ
- う、うん……いいわよ
人間の母
- えいっ!
人間
- バサッ
赤い殺人鬼
- ?!
スラ
- よっしゃー!捕獲成功!
人間
- な、何これ!
スラ
- ところで、この猫ちゃん何に使うの?
人間の母
- 理科の実験での解体!
人間
- そ、そうなの……
人間の母
- た、助けて!
スラ
- ついでにケースに入れて……酸素は開けてるからいいでしょー?生きてないと意味無いもんねぇ♪
人間
- 何で……苦しい……
スラ
- ー学校ー
赤い殺人鬼
- はい、皆さん?このようにここを切ると、動かなくなります。はい、やってみましょう!
先生
- ……
スラ
- はーい
人間
- ドンッ!ゴリッ!グチャグチャ
赤い殺人鬼
- ドロォ
赤い殺人鬼
- っ…………………………………!!!!!!!!!!!!!!!!!!
スラ
- いた……いよ……
スラ
- じゃあこっちもぉ♪
人間
- スッ
赤い殺人鬼
- 俺も……か……
アステ
- ビュッ
人間
- あぁもう!我慢出来ない!
アステ
- 行くぞ!
アステ
- ……え?
スラ
- スッ
赤い殺人鬼
- あっこら!逃げるなー!
人間
- タッタッタッタ
赤い殺人鬼
- はぁ、はぁ……
アステ
- どう……して?
スラ
- はぁ?お前そんなこと言っていいのか?はぁ、はぁ
アステ
- え?……ど、どういうこと……?教えて……
スラ
- その前に止血だ。まっとけ
アステ
- あぁ……こんなに……分かった……
スラ
- ほらよ、止まってきたぞ
アステ
- ありがとう……
スラ
- 教えてやるよ、そこ座れ
アステ
- うん
スラ
- お前、アイツの分まで生きるっつったろ?
アステ
- あいつ……?
スラ
- ススだよ
アステ
- !
スラ
- 何で……知ってるの……
スラ
- 俺の弟だからな……
アステ
- えっ……
スラ
- でもススは、そんな事………………
スラ
- ……
アステ
- ススもお前も、家族なんだよ
アステ
- どうして……
スラ
- なぁ、そうだろ?兄貴……
アステ
- 兄貴…?
スラ
- そうだよ……スラ姉
アスト
- え?スラ姉?
スラ
- うん、僕は、君の弟
アスト
- アステは、名前が似てるだけで家族じゃないけれど……
アスト
- え?じゃぁ、アステとススが兄弟って話は?
スラ
- アステは、ススとライバルで組んでたから弟って言ってるだけで、家族じゃないんだ
アスト
- よく分からない……
スラ
- まとめると、スラの家族は僕とススとスラだけって言う事……
アスト
- そうなんだ……
スラ
- じゃあ、ススは……私の……お兄……ちゃん?
スラ
- そう
アスト
- 猫は、母猫が生んだ時に誰か一人が病気を持っていて、一緒にお腹にいた子がもう一人と同じ病気を持つことはほぼ不可能なんだ
アスト
- でも、君は……
アスト
- まさか……
スラ
- その……不可能の1部……?
スラ
- ……
アスト
- そうだよ君はあの伝説の……
アスト
- まさか……
スラ
- 猫神子
アスト
- ……
スラ
- 悪い方のだけどね……
アスト
- ならお兄ちゃんも……
スラ
- 猫神子……?
スラ
- そう
アスト
- 言っていなかったけど
アスト
- 君にはもう決まっている婚約者が居るんだ
アスト
- 誰?
スラ
- 俺だよ
アステ
- そうなの……でも、それだとしたら何で私は覚えて……
スラ
- それはな
アステ
- お前とススを生んだ親が俺なんかと結婚するのはありえなくて
アステ
- それで薬を打たれたんだ
アステ
- どうして……お母さんが?
スラ
- 自分が生んだ“神様”を俺なんかに渡せるわけがないだろ……
アステ
- 私は貴方でもいいのに
スラ
- そうか
アステ
- ~それから数年経ちました~
赤い殺人鬼
- 私には子供も生まれ、幸せに暮らしている。
スラ
- 私が実在不可能だった猫神子だったことが知られ、それ以来私は不老不死の猫神子という事で崇められた。
スラ
- 同じ病気を持って生まれて、その片方が不老不死になったらもう片方は死ぬ。
スラ
- そんな噂を聞いたっけな
スラ
- おかーさん!上手く登れないよー!
アラ
- アラ?いい?よく聞いて?
スラ
- なーに?
アラ
- 頑張ればあとから、それなりのしあわせが帰ってくる
スラ
- えー、何それー、私に頑張れっていうのー?やだー
アラ
- いい?この言葉は、先代の神様が死ぬ直後に残した言葉よ?だからそんな事言わずに、頑張りなさい?
スラ
- んー、それなら頑張るー
アラ
- だよね……お兄ちゃん……
スラ
- そういうと彼女は空を見上げた
赤い殺人鬼
- ~END~
赤い殺人鬼