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ひとり劇場

『亜人殺し(ゴブリンスレイヤー)』

話をしよう、哀れな男の末路を、馬鹿な女の話を

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ある男の話をしよう
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ああ、先に言っておくが俺の話では無い
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あとコレもだ。グロ注意だ、文句は言うなよ?
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そうだな、タイトルはコレだ
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『ゴブリンスレイヤー』
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昔ある村に1人の青年が居た
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その青年は幼い頃から冒険者に憧れて居た
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そして、幼馴染の女の子と共に初心者向けのダンジョンに挑んだんだ
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まぁ、よくあるベタな展開でな
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その女の子の事が青年は好きだったんだよ
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そんで、挑んだんだダンジョンの名前は
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デミパンデモニウム、亜人の窟魔殿だ
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そのダンジョンの性質としては上層部は雑魚が多いが深層になると高レベルの冒険者でも厳しい場所なんだよ
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だから上層部に居れば初心者向けのダンジョンなんだよ
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だが、稀にある事が起こるんだよ
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下層での縄張り争いに敗れた亜人が上層に来る事が
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たまたま青年と女の子はそれに出会っちまった
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よりによって最悪な奴に
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ジェネラルゴブリン、タイプバーサーカー
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簡単に言うと亜人の中でも強い部類の奴が理性を失って暴れてるんだ
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そんでもって、当然勝てる訳ないんだよな
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亜人ってのはさ
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多種族と交配して子孫を残せるんだよ
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狂化してても本能はあるんだよ、いや、狂化してるからこそ本能が強化されたのかな?
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まぁ、結論から言うと女の子は◯されたんだよ、ゴブリンに
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命からがら逃げ帰った青年は悔し涙を流してたさ
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「ああ、俺はなんて無力なんだ」
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次の日、青年はダンジョンに向かった
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その次の日も
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その次の日も
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その次の日も
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その次の日も
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そして出会ったんだ
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お腹を大きくした幼馴染の女の子に
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亜人ってのはさ、無駄に知恵があるんだよ
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だから一箇所に孕んだメスを纏める
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そこにいる全員の女の子が理性を無くしてた
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鎖に繋がれ、逃げることも出来ず
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ただ亜人どもの◯処理に使われる
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だから殺した
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そんな辛い待遇から
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解放した
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亜人に女ってのはそれだけで禁忌にされる
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何処にも行き場がないんだよな
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だから辛い思いをさせるより殺した方がマシなんだよ
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その日、青年は壊れた
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いや、元から壊れていたのかもな
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狂った様に亜人を殺した
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何日も
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何日も
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何日も
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何日も
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何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も何日も
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そして付いた二つ名が『ゴブリンスレイヤー』さ
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殺した魔物の中でもダントツに多いのさ、ゴブリン系の亜人が
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毎日血だらけになりながら魔物を屠っている
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そんな毎日だった
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ここで、ある女の子が登場さ
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昔の自分達と同じく、上位の亜人に襲われているパーティ
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残すは女の子1人
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だが、昔のままではない
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青年は殺した、いつもの様に
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女の子は言ったさ「ありがとう」って
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だが青年の言葉はこうだった「女は二度と此処に来るな」ってね
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昔の事がトラウマなんだろうさ
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青年はダンジョンに入った女を片っ端から追い出していたさ
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二度と自分と同じ目に合う人を無くすために
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効果はあった様だけどね
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そうそう、青年は知らなかった様だけどさ
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その残った女の子は勇者なんだよ
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勇者の卵
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それを知らずに助けたんだとさ
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当然女の子は青年に惚れたさ
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だけど青年は生活の殆どをダンジョンでしている
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それに勇者としての使命もある
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だから一旦諦めたんだ
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そんなある日、青年が下層で強力な亜人を倒したんだ
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それこそ都市が滅ぶ様な伝説上の存在をね
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そこで王様は褒美として願い事を聞いたんだ
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そしたら青年は
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「デミパンデモニウムに女を入れないで下さい」
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って言ったんだ
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その願いを王様は聞き受けた
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そして女性は入れなくなった
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それからしばらく時間がたった
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勇者は魔王に、青年はダンジョンの最深部に挑んだんだ
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そして、青年は遂に最深部にたどり着いた
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最深部までに2週間もの時間を要した
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そして、最深部のダンジョンを支配する魔物
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ゴブリンゴッドに対峙した
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その名の通りゴブリンと神の合いの子の亜人だ
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壮絶な死闘を繰り広げたさ
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なんせ相手はデミとは言え神
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とうとう決着がつくと言う頃合いになった
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およそ三日間
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戦闘をした、両者とも疲弊しきっていた
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で、いざトドメを刺そうという時に
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勇者があらわれた
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勇者は青年を助けに来たそうだ
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だが、結果は逆だった
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勇者が来たことに、何より女が居ることに驚いた青年は隙を見せてしまった
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一瞬の隙をついてゴブリンゴッドが心臓を抉りだした
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勇者はゴブリンゴッドを呆気なく殺して
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弱っているゴブリンゴッドの首を一閃、たったそれだけだった
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青年の最後の言葉を聞いたんだ
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「何故、何故お前が居る、何故、此処に来た、女は入るなと言ったのに………」
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「ああ………俺は最後まで救われないのか………報われないのか………」
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「ああ、俺は醜悪なんだろうか………亜人どもを殺しても殺しても殺しても拭えない………あの日の罪悪感が」
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「一人生き残った俺が許せない………逃げた俺が許せない……ああ、なんて傲慢で愚かだったのだろうか…………」
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「最期まで救いは……希望は無かった……ようだ………」
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「あそこで…………俺も………一緒に…………死ねばよかったんだ………」
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「ああ………せめて…………………………だけ……は」
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青年の最期の言葉はわからない
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ただ、それだけを呟いて死んだ
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ここに血に塗れた亜人狩りの青年の物語は完結した
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さて、ここからはアフターストーリーだ
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何故勇者がここに居るのか
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それは魔王を討伐して帰って来たからだ
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そしたら、青年が最深部に挑んだと聞いて王様に無理を言って飛び込んだのだ
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え?王様は何故許可したって?
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そんなの簡単だよ
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目の前に核ミサイルの発射ボタンを突きつけられてYESかNOだぞ?
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YESに決まっているさ
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その後の勇者はと言うと
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二度と剣を取らなかったそうだ
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クハハハハ…………本当に哀れだね
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守ったものに殺されたんだから
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守ろうとしたものを殺したんだから
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これにて終了、ご静聴ありがとうございました

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投稿日時:2017-08-17 11:58
投稿者:ニャル
閲覧数:3

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