不確かな絶対。
決して、皆満足笑顔のhappy end!!…などではありませんが、bad endにはしないよう務めたつもりです。不確かな、絶対の。約束のお話です。初回投稿作なので色々と可笑しな部分があるかと思いますが、見逃してやってください(*・ω・)*_ _))ペコリ
- 久しぶり、幾斗
遥
- え…遥?どうして
幾斗
- どうして…って言われても、
よくわかんないけど…
遥
- …そっか
幾斗
- うん
遥
- あ、あのね幾斗
遥
- ん?
幾斗
- 少し、昔話したい
遥
- 昔話?
幾斗
- あ、童話とかじゃなくって。
私達の、昔話なんだけど。
遥
- 思い出話…って事か
幾斗
- うん
遥
- いいよ、久々だしな
幾斗
- ありがとう。
遥
- …あ、ねぇ。あれ覚えてる?
入学式の日のこと、
遥
- なんかあったっけ
幾斗
- 忘れちゃった?入学初日
幾斗、早速学校サボってたの
遥
- そうだったか
幾斗
- そうだよ、お陰で次の日には
不良枠にいつの間にか入ってた
遥
- ……あーうん。
そうだった(笑)懐かしいな
幾斗
- うん。お陰で話しかけるの
凄い勇気いったんだよ
遥
- あざっす
幾斗
- どういたしまして
遥
- 俺がどんなに遠ざけても
めげなかったよな
幾斗
- うん、頑張った
遥
- うざかった
幾斗
- (笑)
幾斗
- (笑)が無かったら
泣くとこだったよもう
遥
- ごめん
幾斗
- でもまぁ
幾斗
- ?
遥
- 嬉しかったよ
幾斗
- え、
遥
- 反抗期とかだったのかもなw
あの時は上手く言えなかったけど
幾斗
- ありがとう、遥
幾斗
- …そんな事、言ったって
遥
- 今更許したりなんか、しないよ?
遥
- わかってる
幾斗
- 怒ってるんだから、ずっと
遥
- うん
幾斗
- ほんと、ふざけないでって
思ったよ。
遥
- ごめんね
幾斗
- 幾斗
遥
- うん
幾斗
- ねぇ、幾斗
遥
- うん
幾斗
- 幾斗
遥
- なんで幾斗は
遥
- うん
幾斗
- なんであの時
遥
- うん
幾斗
- 約束…守ったの?
遥
- なんで何時も通り
無視してくれなかったの?
遥
- …うん
幾斗
- ねぇ
遥
- なんでよ。…なんで
遥
- うん
幾斗
- …幾斗
遥
- …
幾斗
- ごめんね
遥
- 理不尽な事言ってるのは、
ちゃんとわかってるの。
遥
- ……そんな事、
幾斗
- でもね
遥
- うん
幾斗
- …ごめんなさい
遥
- なんで遥が謝るの?(笑)
幾斗
- 幾斗は、幾斗は何も悪くないのに
遥
- 私が、あの時、
「この日だけは絶対来て欲しい」
なんて言わなければ
遥
- 何時も通り幾斗は約束破って、
あそこには行かなかった
遥
- …遥それは
幾斗
- なのに自分勝手に
自分のした事から逃れようとして
遥
- 遥、
幾斗
- 幾斗は何も悪くないのに
遥
- なぁ 遥
幾斗
- …やっぱりあの日
遥
- ………
幾斗
- 誘わなければよかった、って?
幾斗
- …ううん、違う
遥
- 勿論それもだけど
遥
- でもやっぱり
遥
- …やっぱり、何?
幾斗
- あの日幾斗を
遥
- 幾斗を殺したのは私だなってさ
遥
- 遥、それは違う
幾斗
- 何が違うの?(笑)
幾斗が死んだのは私の事を
待ってたからだよ?
遥
- それは、そうだけどでも
幾斗
- やっぱり幾斗を殺したのは
遥
- …違う
幾斗
- 私なんだよ
遥
- ………違うってば
幾斗
- 違くない。私の我儘のせいで
何時も嫌な思いしてきたじゃない
遥
- …そんな事ない
幾斗
- しつこく付きまとって
ペース乱して拒否っても
全く相手にしない
遥
- 最っ高に嫌だったはず。
さっきも、言ってたじゃない
遥
- ……
幾斗
- …俺の話聞いてたの?
幾斗
- …聞いてたから言ってるの
遥
- 聞いてたから私は
遥
- 嬉しかったって言葉は?
幾斗
- …それは
遥
- ありがとうなんて、
嫌な記憶なら言わないよ
幾斗
- ……それ、は。幾斗が
優しいから言った言葉で
遥
- ふざけんなよ
幾斗
- ……
遥
- 俺は、
幾斗
- あの時確かに自分の意思で、
お前との約束守ったんだよ
幾斗
- ……幾斗
遥
- ……あの時お前があぁ言わなくても
幾斗
- 今度ばかりは、行くつもりだった
幾斗
- ……なん、で
遥
- …そんな、そんな筈ない……
遥
- 遥
幾斗
- …絶対違う、そんな筈…ないよ!
遥
- …なんでそう言えるんだよ
幾斗
- …タイミングが、良過ぎるから
遥
- なんで、なんであの時だったのよ
遥
- ……もし。…もしそれが本当なら
教えてよ……私に理由…
遥
- ねぇ…幾斗
遥
- 理由、知りたい?
幾斗
- …知りたい
遥
- 理由なんて、無いよ
幾斗
- ……そんなの答えじゃない
遥
- あぁ、答えじゃないかもな
幾斗
- …ちゃんと真面目に
遥
- 真面目だよ
幾斗
- 幾斗も今認めたじゃない、
答えじゃないって
遥
- あぁ、答えじゃなかっただろうな
幾斗
- でもこれは、お前の求めた
答えじゃなかっただけだ
幾斗
- …別に、求めてなんか
遥
- 俺を殺したと思う事で、
俺に許されない事で、
幾斗
- 遥の中の自分を許せない自分は
遥を許すんだろう。
それでお前は楽になる。
だから、そう思い願い続けてる。
幾斗
- そうだろ?
幾斗
- ……違う
遥
- 違くない。例えこれが
違ったとしても悪いけどさ遥、
幾斗
- 俺はお前の事、少しだって
憎んでなんかないんだわ(笑)
幾斗
- …どうして、
遥
- どうして憎んでくれないの…?
私の、私のせいなのに
遥
- 話聞かねぇやつだなほんと
幾斗
- 別に俺は構わなかったんだよ
いつ死んだって
幾斗
- …そんな事ない。やりたい事とか
…夢、とか。好きな人とか……
大切な人とか。全部奪ったんだよ?
遥
- 奪ったって(笑)そんな考え方
したこと無かったw
幾斗
- ……なぁ、遥。
幾斗
- お前は今、幸せか?
幾斗
- …私に幸せになる権利なんか
遥
- とっとと幸せになってくんねぇと
俺逝けねぇんだけどな(笑)
幾斗
- ……嘘…嘘だよそんなの
遥
- 残念ながら本当
幾斗
- なんで私の幸せ不幸せが
幾斗の成仏に関わるのよ
遥
- そんなの……おかしい
遥
- 何もおかしくなんかないだろ
幾斗
- 俺はお前に幸せになって
欲しくて仕方なくて、罪悪感に
苛まれる日々を送ってんのにw
幾斗
- ……な、なんでよ、そんな。
そんな嘘つかないでよ幾斗…
遥
- 嘘じゃないですよ(笑)
幾斗
- 俺のせいで遥が幸せに
なれないだなんてさ。嫌だよ。
幾斗
- ……幾、斗
遥
- とっとと幸せになって
早く俺を楽にしてくれ。
幾斗
- な?(笑)
幾斗
- …でも、でも私は幾斗を殺した
張本人で……幸せになるなんて
遥
- お前は俺じゃないだろ
幾斗
- 俺の事は俺が決める。
お前になんて言われたって俺は
行ってたんだよ。
幾斗
- ……でも
遥
- なら私が誘わなければ幾斗は
遥
- …あーもう……私が私がうっせーな
幾斗
- ……ごめん
遥
- んー…いやっ、別に怒ってないけど
幾斗
- ほら、…もうコレ遺言みたいな
もんなんだからさw……な?(笑)
幾斗
- ……遺言って
遥
- …それは死ぬ前に残すもの、でしょ
遥
- はは、そうだったな(笑)
幾斗
- でもいーじゃん、
俺らしいだろ?
幾斗
- …うん。幾斗らしい
遥
- ならさ
幾斗
- 信じて
幾斗
- 最後に、一つだけ。
幾斗
- …うん
遥
- 俺は、
幾斗
- 遥のお陰で、幸せだった。
幾斗
- 何の変化も無い単調な日々を
変えてくれたのは遥だ。
遥が居てくれて、良かった
幾斗
- …幾斗
遥
- 俺は、幸せだったんだよ
幾斗
- ……っ
遥
- だから
幾斗
- 遥もいい加減前向いて
幾斗
- 俺の事はこの際忘れたって
いいからなるべく早く、
幾斗
- 幾斗…私は、
遥
- ……早く、幸せになれよ。遥
幾斗
- ……っ、…幾斗は
遥
- ん?
幾斗
- 幾斗は私に幸せを、望んでるの…?
遥
- 馬鹿
幾斗
- 当たり前だろ(笑)
幾斗
- …ねぇ、幾斗。私も
遥
- 来るなよ
幾斗
- 来たらお前の事なんて忘れる。
無かった事にするぞ、……全部
幾斗
- 幾斗は、やっぱり優しいね
遥
- 優しくないし
幾斗
- 優しい。ほんとは絶対、
一人ぼっちで寂しいくせに
遥
- 生きてた時も、強がってたけど
どこか寂しそうだったもの。
遥
- そう、だったか?(苦笑)
幾斗
- 唯一の癒しは登下校途中に居る
野良猫で、その猫がどこかに
消えてからは更に寂しそうだった。
遥
- …もういい加減黙れ(笑)
幾斗
- ふふ、やっぱり変わらないね
遥
- …変わった
幾斗
- もう昔とは、違う
幾斗
- …ねぇ、幾斗
遥
- そんな事、言わないでよ
遥
- もう昔話は終わりだ
幾斗
- ……幾斗ってば
遥
- お前は早く、行かないと
幾斗
- もう充分干渉し過ぎだ
幾斗
- でもまだ私は
遥
- 遥
幾斗
- ……
遥
- 来世になったら、また遊ぼう
幾斗
- 今度は最初から。約束通り
待ち合わせ場所行くから。
幾斗
- ……来世なんて
遥
- 死んだ俺がこうやって生きた遥と
話せたんだし否定は出来ないだろ
幾斗
- だからさ、遥。
幾斗
- ……これで、終わりじゃないよね
遥
- 当たり前。第一章どころか、
プロローグが終わったまでだよ
幾斗
- …また、逢えるよね
遥
- きっと
幾斗
- だから
幾斗
- …っ…うん
遥
- 遥、絶対幸せなって。
幾斗
- 幾斗は…絶対成仏して
遥
- 約束な
幾斗
- うん、……絶対の、約束ね
遥
- 約束が叶うかは不確かで
- 保証なんて何処にも無い
───でも、だからこそ。
信じ抜きたい、事もあるから
- 今は
『───バイバイ。』