あの子が亡くなった日 2
実話
- おはようございます。
心音
- お~、おはよ!
N
- 大丈夫ですか?
心音
- ん、ダイジョブダイジョブ。
N
- そっちこそ大丈夫なの?
こんなに毎日毎日病院通ってさぁ
N
- 大丈夫です。
心音
- こうでもしないと、
あなたずっとここで怠けてる
でしょうし?
心音
- ええ~wひでぇなぁw
N
- そのまま四週間経ったのです
心音
- あの…
心音
- うん?
N
- ぶしつけかもしれないんですが…
いつ、退院するんですか?
心音
- …………………
N
- ここね
N
- え? あ、はい
心音
- あのさ…言わなきゃいけない
ことがあるんだ。
N
- なんですか、改まって…
心音
- …私は…………
N
- 私は、死ぬ。
N
- ………は?
心音
- なんですか、自殺ですか?
やめてくださいよ?
あなたにどんな…
心音
- 違う
N
- 私は……がんだ
N
- 嘘 ですよ ね?
心音
- 嘘ならよかったなぁ
N
- 本当に、もうすぐ死ぬんだ
N
- ごめんな
N
- そういうあの子は
困ったように微笑んで
心音
- けど泣いてました
心音
- ……本当に辛かったのは
あの子のはずなのに
心音
- 私は泣きました
心音
- それから気まずくなって
心音
- お見舞いに
行けなかったのです
心音