Loading...

ひとり劇場

Name 最終話

オリジナルストーリー。もともと演劇の台本用に作ったものなので、地の文はト書きとなっています。

いつものベンチ。
男(結都)が座っている。
そこへ、少女(フードなし)がやってくる。
少女
わ!何であなたがここに!
お前でも驚いたりするんだな
少女
驚きますよ!
で、なんでここに?
久しぶりに家に帰ろうと思ってな。
来たはいいが道がわからなくなって伊都に連絡を入れたら、待ってろと言われたんだ。
だから、ここで伊都を待っている
少女
………あ、そうですか。
それにしても、まさかあなたが、イトのお兄さんだったとは。驚きました
気づかれてなかったことに驚きだ
少女
だって、全然性格違うんですよ!
わかるはずないでしょ!
まあ、俺は、家族以外に心を許した奴にしか「俺」って言わないからな
少女
いや、重要なのそこじゃありませんよ!
いいや、ここは重要だ。
俺が心を許したということは、お前もそうするべきだろう?
少女
はあ?
だって、伊都には普通に敬語じゃないんだろう?
どうせ年下なんだから、俺にもいいと思うが
少女
そんなの……別に、言われなくたって、やろうと思ってたもん
なんだ、つまらん
少女
あなたは私に何を求めてるのよ!
男、楽しそうに、
さあ、なんだろうな
そこへ、伊都が登場。
霧野
あ、いたいた!全く、方向音痴は大変だなー兄貴
お前に言われたくない
霧野
あ、フーカ!…じゃなくって…久美子…さん?
少女
…なんか恥ずかしいから、フーカでいいよ
霧野
あ、そう?
そういえば、なんだ?フーカって
霧野
ああ、俺がこいつにつけた名前
…ほう、なかなかやるな
霧野
だろー?
俺も頑張らなければな
霧野
え、何を?
いや、別に
少女
…あのー、そろそろ私…
霧野
今日も野宿?
少女
うん、まあ…
霧野
…今日くらい、俺んち泊まってけよ
少女
いや、でも…
霧野
大丈夫!一部屋絶対開けるから
少女
…じゃあ、お言葉に甘えて!
ちょっと待て。俺の部屋はどうなる?
霧野
兄貴は、俺と一緒に寝ればいいだろ
なんでよりによって、寝相が最高に悪いお前と一緒なんだ
霧野
兄貴だって、人のこと言えねーだろ!
少女
………私も一緒にいい?
霧野
え?
少女
やっぱり、みんなで寝た方が、楽しいかなって……ね?
……………俺は構わない
霧野
…フーカがいいなら
少女
まあ、ただし、変なことしたらぶっ飛ばすからね
霧野
やらねーよ!
同じく
少女
ふふっ。やっぱり、兄弟なんだね
………そういえば、誠はどうなった
霧野
ああ、あいつは、この3人の中で一番長く入院してたんだけど、この前退院してさ。
で、そのまま引っ越してった。
まあ、親の転勤らしいんだけど。
本人は「新しい土地で、またやりなおす」ってさ
少女
…マコトは、いい人だったよ。本当に。
私、あの時少し言い過ぎちゃったかな…。
退院する時、すごい謝ってきた
霧野
いや、逆に良かったと思うぜ。
どっちもすっきりした顔してたから
少女
…そっか。
ありがと
霧野
ううん。
…じゃあ、そろそろ行こーぜ!
少女
うん!
おう
三人、仲良く歩き始める。
………………。
完結

1  

投稿日時:2017-02-01 21:58
投稿者:ひおり
閲覧数:4

> ひおりさんの作品一覧をみる

↑このページの先頭に戻る