絲と翅 その2
前作『絲と翅』の続編。微グロ注意。前作閲覧推奨。
- ・・・・・・
蝶?
- ・・・おい。
蜘蛛
- はい?
蝶?
- なんでずっとぼくの巣にいる?
蜘蛛
- 他に行く宛がないからです。
蝶?
- じゃあもうひとつ。
蜘蛛
- はい。
蝶?
- ・・・なんで、蜘蛛の巣での歩き方を知ってる?
蜘蛛
- 一応、蜘蛛ですから。
蝶?
- ・・・お前の様な奴は蜘蛛じゃない。
蜘蛛
- もう黙ってろ。
蜘蛛
- はい。
蝶?
- ぎゃあ!?
蝶
- こっ、こんなところに蜘蛛の巣が
蝶
- あ・・・
蝶?
- ・・・・・・。
蜘蛛
- (ガリッ)
蜘蛛
- ひぎゃあ!
蝶
- いた、いたい、助けっ
蝶
- (バキッ・・・)
(ガリガリ、ガリッ・・・)
蜘蛛
- (ガリ・・・ガリ)
蜘蛛
- ・・・ふぅ・・・・・・・・・
蜘蛛
- ・・・
蝶?
- おい、お前。
蜘蛛
- いまから留守にするけど、
ぼくの獲物を食ったりするなよ。
蜘蛛
- はい。
蝶?
- ・・・。
蜘蛛
- もうすっかり夕方だな・・・
蜘蛛
- あ、おかえりなさい。
蝶?
- ・・・なにやってる?
蜘蛛
- 汚かったんで。
掃除です。
蝶?
- ・・・勝手にいじるな、バカ。
蜘蛛
- それにしては嬉しそうですね。
蝶?
- ・・・・・・可愛くない奴。
もう好きにしやがれ。
蜘蛛
- そのつもりです。
蝶?
- ・・・本当に。
可愛く、ない。
蜘蛛