ルディーが見つけたもの
どうも!にゃんぶゆにゃです。今回の作品は少し長いです。あと、狼達の呪いにかけられた姿はご想像におまかせします!
- ねぇねぇ、みんな!
ルディー
- どうした、ルディー?
ライデス
- どうせルディーの事だからロクでもない話だよ
アリエッタ
- アリエッタ!そんなこと言わないの!
エイレン
- ボクねー、すごいとこ見つけちゃった!
ルディー
- 何を見つけたの?
レオン
- スゴーーーくおっきいの!
ルディー
- すごく……
シルエ
- おっきい……?
シルラ
- なぁにそれ???
マーリーン
- それだけじゃわかんないよ
ロイド
- 具体的に言ってくれないと
カイン
- うーんとねー…あ!なんかモサモサしてた!
ルディー
- 大きくてモサモサしたとこ、か……
ジース
- まったく、意味がわからないよ
ルリオ
- 他の動物じゃないのか?
ラヴァン
- ううん、生き物じゃないの!おっきくて、モサモサなの!!
ルディー
- 見たことのない物か?
暗紅
- うん!
ルディー
- なんだそれ……
トムヒ
- つくり話だろ?
センラ
- 本当だもん!!
ルディー
- なんなのかわからないものには近づくなよ、ルディー
ライデス
- どうして?
ルディー
- そんなの決まってんじゃん。オレらも危険な目に合うかもしれないからだよ
アリエッタ
- あー……えぇっとね、ルディー。ルディーが見つけた場所は、もしかしたら危険なところかもしれないだろ?ケガをするかもしれない。独りでは危ないんだ。
ラヴァン
- そっかー……じゃあ、みんなで行けば問題ないよね!!
ルディー
- ダメだこいつ、ぜんっぜんわかってねぇ!
トムヒ
- ねぇ、今から行こうよ!ボクが案内してあげるからさ!
ルディー
- どうする?ライデス。ルディーはこうなったら止められないよ。
ルリオ
- しょうがない。ルディーだけでは危ないからみんなでかたまっていくぞ。
ライデス
- やったー!!
ルディー
- 本当に大丈夫なの?信じられないな
アリエッタ
- もし危なくなったら俺達の力をふるう時だな!
トムヒ
- そうならないように気を付けないとな
暗紅
- じゃあ、行くぞ。ルディー、案内をよろしくな。
ライデス
- わかったー!こっち来て!
ルディー
- ***10分後***
ナレーター
- ここだよ!
ルディー
- ……木の家?
シルエ
- あーあ、やっぱりこんな事だろうと思ったよ
アリエッタ
- 気を抜くのは早いよ。危険なものがいるかもしれない
ルリオ
- 誰かいますかー??
エイレン
- ちょっと危ないよ!!
ロイド
- ボクが見てくるねー♪♪
ルディー
- ルディー!!戻ってこい!!
ライデス
- なんにもいないと思えるけどなー
トムヒ
- みんなで乗りこもうぜ!
カイン
- 駄目に決まっているだろう。ここは知らない土地だ。わからないものが多すぎる。
暗紅
- んだよ、暗紅。おかたいぜ?もっと肩の力を抜けよ。
センラ
- みんなでなら、大丈夫っしょ。
ラヴァン
- 行こうぜ!
レオン
- 僕も……
シルラ
- 決まりだな!
ジース
- あっ、待ってよー
マーリーン
- ああ、もう!リーダーの言うこと聞けよ!
ライデス
- 結局みんな大木の家へ入っていった
ナレーター
- おじゃましまーす!
ルディー
- (ルディー、静かに!)
ライデス
- ……何か、いる
シルラ
- ……あそこ……
シルエ
- おぉいぃ!?やめろよ、その気味悪い言い方!
ルリオ
- ははっ、怖いなー♪
トムヒ
- お前…絶対怖がってないじゃん…てか何そのテンション!?感覚狂ってるよ!
ルリオ
- な、なんだ、ただの植物じゃない
マーリーン
- 落ち着け、ルリオ。
レオン
- 大丈夫だって!だって俺らだぜ?かなう相手なんていやしねーさ。
ラヴァン
- その自信わけて欲しいよ……
ルリオ
- 誰だ!ここから出て行け!!
森の狼達
- うおっ!?びっくりした!
ルリオ
- 落ち着け、我々は何もしない。
暗紅
- ここから離れろ!今すぐ!!
森の狼達
- 危害は加えない。大丈夫だ。
ライデス
- 違う!そういう事ではない!とにかくここから離れろ!説明は、その後だ!
森の狼達
- 全員、狼達に連れられ、大木から離れた。
ナレーター
- ここまで来れば、大丈夫だろう。
森の狼達
- 一体、何なんだ?
ジース
- 何故あそこから逃げたんだ?
ライデス
- ……本当なら、よそ者になんぞ教えるものなどではないのだが……
森の狼達
- 狼はゆっくりと話しはじめた
ナレーター
- ここは、昔から呪われたところなんだ。あの大木はもう何百年と立っている古木でな、ある一定の期間の間、美しい花をたくさん咲かせるのだ。
森の狼達
- どんな花なの??
ルディー
- ルディー、静かに。
ライデス
- なんとも美しく良い香りを漂わせる花を咲かせるのだが、長年立ち続けたからか、ある日木が妖力を持った。
その妖力は強く、木が意識を持たずとも周りに呪いをかけるほどだ。
森の狼達
- その呪いは咲いた花の香りを嗅いだ者の体を植物へと変えていくものだ。………最も美しく、恐ろしい呪いだ。
森の狼達
- なんとも良い香りがする……魅惑の罠だ。その罠に囚われ、我々の仲間にも呪いを掛けられたものがいる。見ろ。
森の狼達
- 体に……花が咲いてる……
マーリーン
- あの大木は今から花を咲かせる。もう明日には花が咲き始める頃だ。妖気が強くなってきている。今ならまだ間に合う、早々にここを去れ。
森の狼達
- あんた達はどうするんだ。
ライデス
- まさか、このまま残るつもりか
暗紅
- 仕方あるまい。仲間を置いては行けない。他に行くあてもないのだ。このまま仲間と共に朽ちよう。
森の狼達
- 狼さん達、死んじゃうの?
ルディー
- はははっ。心配してくれるのかい?坊や。我々は生き物ではなくなるが、代わりに植物として生き続ける。いなくなりはしないよ。
森の狼達
- 植物………生き続ける………?
シルエ
- ああ、そうだ。だから我々に心配は無用だよ。
森の狼達
- でも………
ルリオ
- いいから、早くここを離れなさい。まだ若いお主らも呪いをもらうぞ。
森の狼達
- ……ああ、そうさせてもらう。行くぞ、みんな。
ライデス
- 助けてあげることは出来ないの?……あまりにもかわいそうだよ……
エイレン
- 我らが何かをしたって自然は変えられない。
暗紅
- 何も出来ないのか……じゃあ、俺たちのこの力はどこで使うんだよ…
ジース
- しょうがない。私も辛いよ…。
ライデス
- もう、行こう……立ち止まったって何も変わらない。
シルラ
- ライオン達はその場を離れ、巣に帰った
ナレーター
- もう、テンションが上がらないよ…
トムヒ
- あれを聞いたあとじゃ……ね。
レオン
- なんか、上手くいかないよ…
ロイド
- なんでみんな暗い顔してるの??
ルディー
- なんでって、そりゃあ悲しいから…
ルリオ
- なんで??
ルディー
- あの狼達のこと、かわいそうだと思わないの?
カイン
- 思わないよ!
ルディー
- はぁ!?お前、マジかよ!
アリエッタ
- だって、死なないんでしょ?生き続けるんでしょ?
ルディー
- まぁ、そうだが…
ライデス
- だったら、かわいそうじゃないよ!生まれ変わるんだもん!
ルディー
- そ、そうだよな!生まれ変われるんだ!
ジース
- ルディーはポジティブだなー。
センラ
- そのおかげで助けられてるよ。
ラヴァン
- 手間はかかる子だが、だからこそ純粋で優しい。
暗紅
- この群れも半分はルディーの力で成り立ってるよね。
マーリーン
- みんな、ルディーのおかげでこの群れにいられる。
エイレン
- ルディーは僕らも助けてくれた
シルエ
- すごい力、持ってる
シルラ
- 本人は、わかってないがな。
ライデス
- ねぇ何話してるのー?ボクも話す!
ルディー
- ふふっ、なんでもないよ。
暗紅
- むーっ!教えてよー!
ルディー
- 秘密だよ。
ロイド
- なんでー?もー(`Δ´)!
ルディー
- こうして、いつものなごやかな空気に戻った。
ナレーター
- 次回は『シルエとシルラ』です。お楽しみに!
ナレーター
- バイバーイ!
ルディー