Sinceria
- 迎えた新学期。二年生に進級した俺たちは新しいクラスへと向かっていた。
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- 小林!はよせんと間に合わんで?!新学期いきなり遅刻はさすがにやばいって!
武元 唯衣
- マジ?そんな時間ヤバい?
小林 恒誠
- 野球部の朝練終わり、武元に促されて俺も早足になる。
小林 恒誠
- ――――
小林 恒誠
- 急ぎ足で教室に着くと、時計の針は朝礼の五分前を指していた。
小林 恒誠
- ヤバいヤバいっ。席どこっ?
武元 唯衣
- 二人で教室の中をウロウロしてると…
武元 唯衣
- ちょっと…二人の席ここっ。通り過ぎますよ…?
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- 親切な人が俺たちを呼び止めて席の場所を教えてくれた。
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- あ、ありがとうございます…!って……
小林 恒誠
- 礼を言いながら、声のした方を向くとそこにいたのは、
小林 恒誠
- なーんや、夏鈴かい。敬語で話しかけてくるから誰か思ったら。
小林 恒誠
- …そっちこそ敬語で返してきたくせに…
藤吉 夏鈴
- そりゃ新しいクラスで見知らぬ人に席教えられたと思ったら敬語で返すやろ笑 夏鈴また春休みで人見知り帰ってきたん?笑
小林 恒誠
- うるさいなぁ…
藤吉 夏鈴
- 席を教えてくれたのは一年の時もクラスメイトだった、藤吉夏鈴。
大人しい性格でミステリアスな雰囲気を醸し出している。心を開いてくれると実は面白いんだけど笑
藤吉 夏鈴
- 夏鈴おはよう〜。夏鈴も席近いん?
武元 唯衣
- おはよう唯衣。私は中村の隣…。
藤吉 夏鈴
- おぉー。新学期からいきなり武元が後ろで夏鈴が隣か〜!熱いな笑
小林 恒誠
- 別に……
藤吉 夏鈴
- 嬉しいくせに笑
武元 唯衣
- ちょっと…///
藤吉 夏鈴
- 夏鈴は典型的なツンデレな性格でもある。
藤吉 夏鈴
- えー!三人とも席こんなに近いん?
井上 梨名
- 後ろの扉から入ってきた井上が声をかけてきた。
井上 梨名
- 井上おはよう。え、井上席どこ?
武元 唯衣
- ここ。
井上 梨名
- 井上が指した席は夏鈴の後ろで武元の隣の席だった。
井上 梨名
- マジ?!唯衣の隣?!嘘やん!笑
武元 唯衣
- 固まりすぎちゃう?俺ら笑
小林 恒誠
- それな笑 なんか二年になった感無いわ笑
井上 梨名
- いいやん!絶対楽しいし!
武元 唯衣
- 元々去年から仲の良かった俺たちは新学年になってもなぜか席が近いままだった笑
武元 唯衣
- 〜♪
武元 唯衣
- チャイムが鳴って、全員が席に着く。教室の前の扉が開き、先生が入ってくる。
武元 唯衣
- よーしみんな揃ってるな。今年の二年C組の担任の田中だ。よろしくな。
田中先生
- 田中先生は国語の先生で、まぁハズレではないけど、大当たりでもないって感じの先生。
皆にはたなちゃんって呼ばれてる。授業もわかりやすいし、男女問わず人気もある。話長いけど。
基本的にはおおらかだし、優しいからだと思う。話長いけど。あとは…話が長い。
まあ俺たちにとっては去年も担任だったので、最初の感想としては「またたなちゃんかーい」って感じ笑
田中先生
- それから、〜〜になって、ーーなので……
田中先生
- 今も俺がこうやって考えてる間も永遠話してる笑
田中先生
- 相変わらず、たなちゃん話長いな笑
武元 唯衣
- 呆れ口調で後ろから武元が話しかけてくる。
武元 唯衣
- まあまあ慣れたもんよ。現に去年担任経験済みの俺ら四人誰も話聞いてないし笑
小林 恒誠
- 隣の夏鈴は普通に本読んでるし、井上も机に突っ伏している。
小林 恒誠
- で、本題の転校生の話だけど……
田中先生
- え?!転校生?!
小林 恒誠
- あまりにも話を聞いていなかった俺は驚いて静まる教室で一人声を上げてしまった。
小林 恒誠
- どうした小林。聞いてなかったのか?今年からこのクラスに転校生が来るってさっき言っただろ?
田中先生
- す、すいません…
小林 恒誠
- 確かに最初にたなちゃんが「みんな揃ってるな」って言ったけど、
俺の前の席は空いていたので違和感は感じていたけど、深くは考えていなかった。
小林 恒誠
- 転校生の話なんかしてた?
小林 恒誠
- …全然聞いてなかった…笑
藤吉 夏鈴
- 井上は?……って寝てるか笑
小林 恒誠
- 井上すぐ寝るやん笑 てか、高校で転校生って珍しない?
武元 唯衣
- うん、あんま聞かんよな。でも普通に楽しみ笑 この教室俺の前しかも席空いてないから、その子絶対ここ座るやん。
小林 恒誠
- 確かに。どんな子なんやろ?
武元 唯衣
- そうやって話していると…
武元 唯衣
- よし、じゃあ入ってもらおうか。いいよー中入って来てー。
田中先生
- たなちゃんがそう呼ぶと廊下から一人の女の子が入ってきた。
田中先生