さようなら
子供を否定し続けて、奴隷みたいに扱ってた親の末路
- 好きな人といるのに親の声なんて
関係ないよね
- だって所詮は親も他人なんだから
- 切ろうと思えば切ることだってできて
親には親の人生があって僕にも僕の人生があって
- 僕が僕の人生を歩むことは許されないことなの?
- どうして…?
- 僕は大切な人とずっといっしょにいたいだけなの
- お母さんには分からないよ。
- その人のことなんてなにも知らないでしょ?
- だから言えるんだよ
- その人が危険な人だなんて、
ありえないよ
- 殺されるかもしれない?
- 別にいいよ?
- 好きな人に殺されるなら別に平気だよ
- 嬉しいし、幸せだから。
- その人からされることならなんだって受け入れるしその人といっしょにいられるなら僕はそれでいいんだ
- その人といっしょにいる時は
苦痛なんかじゃなくて、安心していられるんだよ
- お母さんには分からないでしょ
- 僕が他の人といると苦痛で堪らないのが。
- 僕はその人しか信頼できないし
その人といることしか考えられないの
- 僕はその人じゃなきゃだめなの
- 他の人なんて、作る気ないよ
- その人以外要らないから。
- お母さんが反対しても僕はその人から
離れないから。
- 僕のことを否定するのはいいけど
僕の大切な人を否定するようなこと言うのはやめてよ
- 僕はその人がいないと生きていけないの
- なのに離れなさい、とか
聞くわけないでしょ
- お母さんは僕に死んでほしいの?
- お母さんがいってるのはそういうことなんだよ
- 分かってよ。
- 僕の人生に、その人が必要なの
- 僕が生きていくために、その人がいないとだめなの…
- ただ好きとか、そばにいられればそれだけでいいとか僕の気持ちはそんな甘ったるものじゃないの
- ずっといっしょじゃなきゃ意味がないの
- 離せるわけないでしょ
- その人をひとりになんて絶対にしない。
- 約束したんだから
- 僕も、その人もお互い離さない、って
- ずっといっしょだって
- 約束したんだ
- なんでお母さんのせいで離れなきゃいけないの?
- 意味わかんないよ
- お母さんには分からないよ。
- お母さんは僕のこともなにもわかってない
- そんなに別れてほしいなら
僕はお母さんを置いて出ていくから
- 離れるくらいなら死んだ方がマシだよ
- お母さんは軽く考えすぎ
- なにもわかってなさすぎ
- 命もそうだしその人のことも僕のことも軽く言い過ぎだよ
- なんで僕が生きてるのか知ってるの?
- その人のおかげなんだよ?
- なにも知らないでしょ?
- お母さんたちのせいで僕が死のうとしてたことも
- お母さんたちが僕のことをわかってくれなかったからずっと独りで苦しかったことも
- 僕を救ってくれたのはその人だけだったことも全部
- お母さんには分からないでしょうね
- 別にいいよ、わかってくれなくても
- 僕はその人から離れるつもりなんて
全くないから。
- 甘えすぎ?なんのこと?
- 仮に甘えたとしたら?なにかいけないの?
- 別にいいでしょ?お互い甘えて
甘えやかし合ってるんだから
- 好きだったら普通じゃない?
- 好きなら、だめなことなんてないんじゃないの?
- 逆に、お母さんは僕に甘えすぎなんじゃない?
- いつも家事、誰がしてるの?
- 僕だよね…?
- 自分のことは自分でしようって
1度でも考えたことあった?
- ないでしょ?
- そうだよね
- そんなんだから。って僕に言う癖に
お母さんは自分のままでいても許されるんだね
- 僕は許さないよ
- 僕のこと散々否定しておいて
自分はなにもしなくていい?
- ふざけんなよ……
- いつまでもそうやって生きていけると思うなよ
- 周りに甘えすぎなんだよ
- 僕は優しいね?
- どうだろうね?
- いつまでも優しい僕のままでいれると思う?
- ずっと我慢してたんだよ
- 知らないでしょ
- 知ってるよ。
- お母さんのことならなんでも
知ってるよ?
- 僕は僕の大切な人を傷つけたあんたのことを許さない
- 言いたいことがあるなら僕だけに
言ってればよかったじゃん
- なんで大切な人まで巻き込むの?
- なに考えてるの?
- 自分がしてること分かってる?
- ねえ。
- ふざけんなよ……
- 僕はもうあんたの奴隷じゃないんだよ
- いつまで昔の話してんだよ
- 目覚ませよ…
- お父さんがいないのもあんたのせいだろ
- 僕に縋って泣いてももう無駄だよ
- 僕はもうお母さんのために生きていくことはやめるから
- だから泣いてろよ
- 泣いて、泣いて、泣いてろよ
- 僕が感じてた痛みをしっかり味わってよ
- 連絡してきてももう帰ってこないからね
- さようなら