『呪い』
おねがい…………
- あの出来事があってから僕は
悪夢をみるようになった
- 僕のお母さんはもういない
- 僕のお母さんはお父さんに殺された
- あの日の夢を何度もみる
- 僕は、大切な人を助けてあげられなかった
- 全部、僕のせいなんだ
- ……もうなにも失いたくないよ
- 悪夢のような出来事があってから
僕は誰かに襲われた
- 知らない男達に連れ去られて
お母さんはその間にお父さんから手を出されてたと…聞いた
- 誰から聞いたかは覚えてない
- 僕は襲われた時のことはよく覚えていない
- だけど、夢をみた
- 怖かった
- それだけは覚えてる
- そう警察に伝えると『意識を失ってたからその時に夢をみてたんだね』と言われた
- だから多分そうだと思う
- ……これを読んでる人の中で
死にたいと思ってる人に届いてほしい
- 大切な君にも届いて欲しい
- まず、君から(僕のパートナー)
- 君は誰かに『お前は死ぬべきなんだから早く死ねよ』って言われてたよね……
- 僕はその言葉がすごくショックだった
- もちろん君が1番ショックだったと思うしその人が放った言葉に酷く傷つけられたと思う
- …僕は、この世界に死んでもいい人なんていないと思ってる
- いてほしくないと思ってる
- それに……誰がいつ死ぬべきかなんて
他人が決めることじゃないと思う
- だから僕は大切な人のことを傷つけた奴のことを許さないしそんなこと言う奴の方が『早く死んでしまえ』と思った
- だから、君には生きてて欲しいの
- どんな形であってもいいから生きて、生きてて欲しいの……
- お願い……お願いだから、、、
- 生きてて……
- 僕の傍からいなくならないで…
- お願いだから……
- 『死にたい』と思ってる人へ
- 僕は、君たちみたいな人と出会う度に
あの日の出来事を思い出すんだ
- 僕は後悔してる
- 悔やんでも悔やみきれない程の後悔を
あの時、味わった
- だからもう誰も失いたくないんだ
- 君は僕にとって、すごくすごく……大切な人だから
- だから……失いたくないの
- …おねがい
- 生きてて……
- 苦しみも、悲しみも僕が一緒に
味わうから
- だから一緒に生きようよ……
- ……おねがい。
- …君は生きてて…………
- 君がいなくなってから僕は呪いのような夢を毎日みる
- 君は僕になにを残したか…?
- そんなのなにもないよ
- 君がいなくなった世界になにが残せるって言うの…?
- ……君はもういないのに、、、
- だから書いてるんだよ
- 君が生きててくれたらこんなこと
書かなかったのにな
- …あはは
- 僕は僕で消えてなくなりたい
- 母さんに会いたい……
- …もう嫌なんだ
- こうやって生きるの
- 誰も分かってくれないだろうけど
- 毎日のようにあの日の夢をみるんだよ
- 僕は呪われてるんだよ
- あの日からずっと
- ずっとずっとずっと………………
- きっと、みんなは知らないフリをし続けるんだろうけど
- 僕は、、、消えちゃったんだよ(どこかに)
- あの日から僕は僕じゃなくなって
- なんで生きてるのか分からなくなった
- あの日みたい大きな波に飲まれてくかのように僕は時間に飲まれていった
- ……そうして今も生きてるの
- …僕が掴んだ手は大切な人に届くこともなく
飲まれていって
- これもきっと誰の心にも届かないんだろうな
- ……せめて、生きててくれたら、、、
- そう思いながら僕は目を閉じた。