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ひとり劇場

髑髏と薔薇 オリジナル

オリジナルです。(かぶってるかもしれない)

※漢字、漢数字、英数字一貫してないですが悪しからず
ある日の放課後。
二年三組36人は、6つの空き教室に6人ずつ集められた。
※以下の会話には次の決まりがある。
()内の文字は心の中の言葉で、他の人には聞こえない。
たかし
つーか、何?これ。先生、遅くね?
集められて30分。未だ誰もこない。
あいこ
確かに、ちょっとおかしいね
たかし
だよな。あー、俺もう帰るわ
たかしは扉に手をかけたが、しかしピクリとも動かない。
たかし
あ、あれ?開かねえ。おい、どうなってんだよ!
あいこ
え、あ、開かないってどうゆうこと?
あいこも扉を開けようとするが、結果は虚しく。
たかし
鍵、閉められてんのか?
しき
いや、鍵だったら内側から開けれるだろ
だが、この教室に鍵はつけられていない。
しき
それに、鍵って感じじゃない。完全に固定されてるみたいだ。
ガタガタという音もしない扉を前に、あいこはへたり込む。
あいこ
え、ちょっと、どうすんのー?やばくない?
しき
(うるせえ)
きずな
どうなってんだろね
たかし
ちょちょ、軽く言うなよきずなさーん。やばいってこれは
きずな
(口調変わった?)
麻木
あ、あのぉ
あいこ
ん?ああ、麻木さんもいたねーそういえば。で、何?
たかし
(あいこ怖っ)
麻木
えっと、ケータイで誰か呼べばいいのではないでしょうか……
しき
いや、さっき試したけど、ここ圏外だった
麻木
あ、そうですか、すみません……
たかし
(周到だ……)
えり
でも、本当にやばいよねー
あいこ
え、あ、そうだね
麻木
(……もしかして、監禁された?)
麻木
(狂った人たちは殺し合い、私としき君が残って)
麻木
(2人で協力して脱出。私としき君は結ばれる……ぐふふ)
しき
(麻木さん笑ってる?怖いな)
と、その時。
全員のスマートフォンからアラートが鳴った。
あいこ
?!
たかし
なんだ?!
麻木
ヒッ……
しき
(なんだ?)
一斉にスマートフォンを取り出し確認する。
あいこ
え、、、?
きずな
なに、これ?
しき
(……)
たかし
なんだよ、これ。まじでさ!
スマートフォンには、以下の内容が表示されていた。
スマートフォン
今から、君たちにはゲームをしてもらう。
スマートフォン
負けた者は死ぬ
たかし
おいおい何これ!
あいこ
死ぬってどういうことよ!
しき
ホームボタンも効かない、か
麻木
(え、ちょっと、え?)
きずな
これって、はっきんぐって言うんだっけ。すごいなぁ
しき
いやそんなこと言ってる場合じゃないだろ、きずな
スマートフォン
ゲーム内容は
スマートフォン
髑髏と薔薇
あいこ
なんて読むの?
えり
どくろとばら、ね
きずな
どくろとばら?
しき
テーブルゲームのことだ
たかし
なんだ、それ?知らねーぞ?
スマートフォン
ルールを説明する
スマートフォン
まず、プレイヤーは4枚の手札を所有している。
スマートフォン
内容は、薔薇が3つ、髑髏が1つ。
スマートフォン
<画像>
スマートフォン
次に、四角いマットを各人一枚、自分の前に髑髏を表にして置く。
スマートフォン
<画像>
スマートフォン
ゲームの進め方
スマートフォン
親となる人を1人決める。
スマートフォン
その人から時計回りに髑髏か薔薇どちらかの手札を順番にマットの上に伏せて置いていく。
スマートフォン
6人全員が置き終わったら、以降「チャレンジ」または「重ね置き」が可能となる。
スマートフォン
重ね置きは、自分の手札から一枚重ねることができる。
スマートフォン
チャレンジの説明
スマートフォン
薔薇を連続で引ける枚数を言う。誰かがチャレンジした場合他のプレイヤーもその場でチャレンジすることができる。
スマートフォン
一番多い枚数を言った人が実際にチャレンジできる。
スマートフォン
その人は言った枚数、例えば4枚だとしたら、自分の札を最初に裏返し(この時点で髑髏があれば負け)、その後宣言枚数になるまで任意の札を裏返す。複数枚乗ってる場合は一番上を裏返す
スマートフォン
成功したら自分のマットを裏返し、薔薇にする。失敗したら引かれた髑髏を出した人が引いた人の手札からランダムで一枚捨てる。この時、プレイヤーは捨て札が何なのかを知ってはいけない。
スマートフォン
成功、または失敗して、勝負が終わったら親を時計回りに交換して再戦。
スマートフォン
薔薇のマットの状態で成功すれば勝ち。手札がなくなれば脱落。
スマートフォン
生き残り条件は、自分が勝つか、他のプレイヤーが全員脱落するか。前者の場合は1名、後者の場合は2名、この教室から出られる。
※この説明は簡略化、改変されています。この場の全員は理解しましたが、詳しいルールを知りたい方はインターネットで調べてください。
たかし
なんか、ムズイな
あいこ
要するに、、、うーん、うん!
しき
(要してねーぞ)
えり
これやったら出られんの?じゃ、やろ
きずな
なんか楽しそうだね
麻木
(きずなさん、気楽ですね)
しきたちは机をプレイしやすいように並べ、マットを並べた。
俯瞰図
<画像>
たかし
なんかよくわかんねーけど……親、決めるか
あいこ
じゃんけんでいんじゃない?
しき
そうだな
一同「じゃんけんぽん」
きずな
あ、ぼくが親だ
きずな
じゃ、始めよっか
パタリ、パタリと札を出していく。
たかし
俺で最後だな……よし!
きずな
ぼくの番か、うーん……チャレンジ、一枚
しき
(一枚、ね)
しき
(薔薇か?いや、きずなって結構狡猾だからな)
あいこ
うーん、、
あいこ
(自分の札からめくるんだよね。きずなちゃんが一枚って言ったってことは、きずなちゃんは薔薇ね)
あいこ
(私は薔薇を出したから、二枚って言えばいいのかな?)
あいこ
えっと、チャレンジ二枚!
えり
……他にチャレンジする人いないなら、もうやっちゃえば?
たかし
そうだな。早く終わりたいし
あいこ
じゃあめくるよ
ペラリ、と自分の札をめくる。当然薔薇だ。
しき
(単純だな)
あいこ
ほい、、え?
あいこは驚いた。きずなの札が髑髏だったからだ。
きずな
やった!へえ、やっぱり面白いね!
あいこ
うそぉ〜
しき
(バカか?)
きずな
じゃあ、一枚捨てるね
あいこ
そんな〜
あいこ
(なるほど、髑髏が大事なのね!じゃあ次からは髑髏を出して、、、え?!)
きずながあいこの手札から捨てたのは、髑髏だ。
しき
(あいこのあの顔、髑髏を捨てられたな)
しき
(単純なバカは、単純な思考に走る。髑髏の重要性を悟ったあいこは、今その髑髏を失った。都合が良すぎか?)
しき
(とりあえず、マークはしとこう)
あいこ
(そんな、、髑髏が)
しき
まあ、気を落とすな、「髑髏」をうまく使えば勝てるはずだ
あいこ
え?!うん、髑髏ね、うんうん、あるよ、ちゃんと
しき
(ああ、やっぱこいつ単純だ)
しき
(あいこは安全圏、と)
第2回戦
麻木
わ、私が親ね……
麻木
(親?子供?しき君との、子供……ぐふふ)
しき
(また笑ってる?!謎だな)
全員置き終わり
麻木
私の番ね……重ねます
えり
うーん、チャレンジ一枚
しき
俺か、そうだな……
しき
(なんつってね。答えは決まってる)
しき
チャレンジ、二枚
きずな
他、だれかいるー?
しき
いないみたいだな。よし、裏返すぞ
しき、薔薇
しき
(お前の単純さを信じてるぞ、あいこ)
あいこ
え、私の?
あいこ、薔薇
結果、成功
しき
ふう、結構緊張するな、これ
しき
(全然してないけど)
しきは自分のマットを薔薇表示にした。
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 4枚 髑髏
しき 4枚 薔薇
あいこ 3枚 髑髏
たかし 4枚 髑髏
しき
(あと一回成功すれば勝ち、か)
たかし
つーか今更だけどさ、負けたら死ぬって、まじなんかな?
あいこ
ちょっと、怖いこと言わないでよー、死ぬとか、ありえないし
きずな
ぼく、死にたくないな
しき
(……)
しき
大丈夫だろ、きっと
しき
(扉のことも気になるし。接着剤だとしても、タイミングはなかったはずだ)
しき
(この教室から出られるのは、最大2名……)
第3回戦
えり
あたしが親ね
置き終わり
えり
チャレンジ、一枚
しき
……チャレンジ二枚
しき
(大丈夫、俺は……勝たない)
しき
いない?じゃあやるよ
しき 髑髏
きずな
あはは、自分の髑髏引いてる
あいこ
しき君、バカなの?
しき
(うるせえ、クソビッチが)
しき
……誰か3枚宣言すると思ったんだけどな。あー、失敗
※ルールでは紹介しませんでしたが、自分の髑髏を引いた場合は親に捨ててもらいます。
えり
どれ捨ててもいいでしょ。あー早く終わんないかな
捨てられた札 薔薇
しき
(ふう、危ない。けど、苦い顔しとくか)
しき
ぐぬー
あいこ
(あの顔、あ、髑髏捨てられたのね!ということは、私としきで二枚は確定ね!)
しき
(あの顔、あいこ釣れたか?)
麻木
(しき君、もしかして髑髏捨てられた?)
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 4枚 髑髏
しき 3枚 薔薇
あいこ 3枚 髑髏
たかし 4枚 髑髏
第4回戦
しき
ああ、俺が親が。ほい
麻木
(し、しき君が親!ぐ、ふふ)
しき
(麻木さん、ほんとどうした?)
置き終わり
しき
重ねておくか
あいこ
チャレンジ、二、、
あいこ
(、、もう1人くらいいけるかも。たかしとか薔薇出してそうだし)
あいこ
や、3枚!
しき
(自分、俺、距離的にたかしか?)
結果 あいこ 薔薇
しき 薔薇
たかし 髑髏
たかし
わりぃ
あいこ
え、ちょ、たかしー、もー!
しき
(たかし、意外にやるな)
あいこ
(はぁ、まあどれ捨てられても同じだけど)
捨て札 薔薇
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 4枚 髑髏
しき 3枚 薔薇
あいこ 2枚 髑髏
たかし 4枚 髑髏
麻木
(助かるのは最大2人、私と、しき君?もしかしてこれは、神様からの贈り物?)
第5回戦
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 4枚 髑髏
しき 3枚 薔薇
あいこ 2枚 髑髏
たかし 3枚 髑髏
第6回戦
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 4枚 髑髏
しき 3枚 薔薇
あいこ 2枚 髑髏
たかし 3枚 薔薇
第7回戦
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 3枚 髑髏
しき 3枚 薔薇
あいこ 2枚 髑髏
たかし 3枚 薔薇
第8回戦
スマートフォン
第8回戦、の前に。
しき
ん?
スマートフォン
勝者が中々出ないので、下位プレイヤー2名を強制脱落させる。
えり
え?
あいこ
え、、、、、うそ
あいこ えり 脱落
あいこ
私、、死ぬの?
たかし
は、いやいや、死なないでしょ普通に。まあ、残念ってことだ
しき
(ま、俺としては嬉しいが。出来ればひとり勝ちはしたくない)
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 4枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 3枚 薔薇
えり
……ま、あたしはいんだけどさ。死ぬわけないし
あいこ
そ、そうだよね、死なないよね
しき
(……マジで死んだら、冗談にもならねえよな)
スマートフォン
第8回戦
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 3枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 3枚 薔薇
第9回戦
スマートフォン
状況
きずな 4枚 髑髏
麻木 3枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 2枚 薔薇
第10回戦
スマートフォン
状況
きずな 3枚 髑髏
麻木 3枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 2枚 薔薇
第11回戦
スマートフォン
状況
きずな 3枚 髑髏
麻木 2枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 2枚 薔薇
第12回戦
スマートフォン
状況
きずな 3枚 髑髏
麻木 2枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 1枚 薔薇
第13回戦
スマートフォン
状況
きずな 3枚 髑髏
麻木 1枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 1枚 薔薇
麻木
(まずいわ)
たかし
やばいなこれ
しき
まあ、負けても死なないだろ
たかし
そりゃ死ぬとは思ってないけどさ
第14回戦
スマートフォン
状況
きずな 3枚 髑髏
麻木 1枚 髑髏
えり 脱落
しき 3枚 薔薇
あいこ 脱落
たかし 脱落
たかし
勝負、失敗でござる!
あいこ
あはは、だっさー
たかし
あいこ殿には言われたくないでござる!
しき
うざい路線にシフトしたか?
しき
(もともとうざいけど)
第15回戦
麻木
チャレンジ、二枚です!
しき
(麻木さんが脱落すれば……)
しき
大丈夫!麻木さん!自分を信じて!
結果 麻木 薔薇
麻木
(あと一枚……薔薇は、この場に……)
麻木
(しき君が、わ、私を、私に、大丈夫、って、言ってくれたから、当てないと……当てないと!)
麻木
(大丈夫、自分を信じて、自分を信じて……自分を、信じて?)
麻木
(これは、合図?)
麻木
(自分っていうのが一人称だとしたら……?)
麻木
(自分を信じてイコール俺を信じて、つまり、しき君は薔薇?)
麻木
(そうよ!しき君を信じましょう!しき君は、私の味方、うん!)
麻木
し、しし、しき君、の、を、めくります
結果 しき 髑髏
スマートフォン
勝者確定 きずな しき
麻木
(え?しき君、髑髏)
しき
(自分を信じて、のサインは伝わったようだな。そうでなくとも麻木さんは俺を選ぶだろうなとは思ってたが)
しき
(こんなに上手くいくとは)
スマートフォン
勝者2名は教室から出てろ。敗者は椅子に座れ。それ以外の動きを見せるものは即死。
えり
え、なにこれ?即死?
しき
相変わらずホームも電源も使えない、指示に従ったほうがよさそうだな
きずな
ぼくたちが助けを呼びに行けばいいだけだしね
あいこ
あ、そっか
たかし
んじゃ、しばしのお別れということか
しき
おおげさだ
きずな
じゃあね、バイバイ
えり
はーい
しきときずなは教室から出る。
しき
さて、そんじゃ助けを呼びに行くか
きずな
そうだね……ねえ
しき
ん?
きずな
しき君さ、もしかして誰か助けようとしてた?
しき
……何の、ことだ?
きずな
序盤でさ、しき君チャレンジ失敗してたよね?
しき
ああ、そうだな
きずな
あれさ、わざとでしょ?
しき
……さあ
きずな
あいこちゃんが薔薇しか持ってないの、わかってたでしょ?自分が薔薇出して二枚宣言してれば、結構な確率で勝てたと思うんだけど
しき
まあ……そうだな
きずな
あれってさ、2人で勝つためにわざと失敗したんでしょ?
しき
さあ……どうだろう
きずな
ぼくはそれに乗らせてもらったんだけど……もし、さ、他の誰かを助けようとしてたんなら、謝るよ
しき
……ま、概ね正解だけど、別に誰かを助けようとしてたわけじゃない。どうせ出るなら人数は多い方がいいってだけだ
きずな
そう……でも、ぼくでよかったのかな
しき
いいんだよ。さ、助けを呼びに行くぞ
と、その時
しきたちは、後方から聞こえる音をすぐに理解することができなかった
それが叫び声であることは、誰の耳にも明らかなのだが、それがこの場にあることはおかしい。
こんな、限界時の人間のような叫び声が、学校にあるのは不自然だ。
しき
な、なあ、今のって……
きずな
……うん……早く、呼びに行こう!
だが、職員室には誰もおらず、最終的に2人がたどり着いたのは、会議室だった。
つづく……のか?

1  

投稿日時:2016-08-10 23:36
投稿者:まいんぴん音速バージョン

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