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恋愛系(?)創作小説
- 神様への言葉
主
主
主
主
- 神様は、私が嫌いらしい。
主
- ちょっとしたやらかしでいつまでもしつこく粘り着いてくる
主
- だから私も
主
- 神様が嫌い。という
主
主
- ……神様。また嫌がらせですか
花
- もういい加減慣れましたよ。
花
- お、生きているのか
神様
- 凄まじい生命力だな
神様
- 一応神様のおかげですよ
花
主
- 頻繁にお参りに来てるこの神社
主
- 神様がいると知ったのは10年前
主
- 私が6歳頃の時
主
- 主に頼まれて落ち葉を掃除してた時
主
- 私が誤って、狛犬への供え物のお酒を落として割ってしまった
主
- そこから神が私に仕置きとして
主
- 半年に2度、悪質な嫌がらせを受ける事になった。
主
主
- もうあれから10年ですよ
花
- もうそろそろ、解放してくれてもいいんじゃないですか?
花
- まぁ確かに
神様
- あとちょっとで解放してやろうか、ククッ
神様
主
- それから1ヶ月が経った
主
主
- ……あとちょっとって……なんだっけ
花
- もうちょっとでお別れかよ
神様
- うわぁっ?!
花
- もう!いきなり出て来ないで!
花
- 神様に対してその口は良くないんじゃねえか?
神様
- 死んでる癖に
花
- まぁ死んでるけど
神様
- てか、いつまで続くのこれ
花
- しらね
神様
- はぁ?!?!
花
主
- 神様という生き物は何を考えてるのか全く分からない
主
- 解放までの時間を長くするし
主
- 本当に困ってる
主
- まぁ、そこが“好き”なんだけど
主
主
- なぁ、お前名前は?
神様
- え、この約10年間ずっと名前言ったことないですっけ?
花
- 俺お前の名前知らねぇ
神様
- 花 ですよ
花
- ……は?
神様
- だから
花
- 花 です
花
主
主
主
主
- なぁ、お前名前は?
神様
- え、この約10年間ずっと名前言ったことないですっけ?
花
- 俺お前の名前知らねぇ
神様
- ですよ
花
- ……は?
神様
- だから
花
- です
花
主
- 俺は人間が大嫌いだ。
主
- おっちょこちょいだし
主
- 何かと理由をつけて逃げたがるし
主
- いちいちの行動が腹立つ
主
- だから正しい人間を生み出そうと
主
- 失敗を犯した人間に罰を与えてる
主
- これやったらこうなるからな
主
- そういう事に囚われて生きないと
主
- 後悔するのは自分だぞって
主
- わかって欲しかった
主
- だから今回の人間にも罰を与えた
主
主
主
- でもこいつは他の奴とは違った__
主
主
主
- 理由もつけなければ逃げないし
主
- 行動が腹立たしい気もしなかった
主
- 自分がやった事を受け入れて
主
- ちゃんと対等の罰を受けている
主
主
- (俺が思ってたより、こいつは賢いのかもしれないな)
神様
主
主
- あれからまた半年が経った
主
主
- ねぇ神様
花
- ん?
神様
- これあげる
花
- なんだこれ
神様
- クッキーだよ
花
- こんなもの渡したって、解放までの時間が早くなると思うなよ?
神様
- 早くなって欲しい思いで焼いたんじゃないもん
花
- そんなに言うなら返して
花
- 悪ぃwちょっとした“からかい”だw
神様
主
- 俺はきっぱり自覚した。
主
- こいつのことが、“好き”なんだ
主
主
- (お前の名前が聞こえなかったこと)
神様
- (悪戯のつもりで内緒にするか、w)
神様
- お前を解放してやろう、w
神様
- え、?
花
主
主
主
主
主
主
主
- 私もすっかり大人になってしまった
主
- 神社に入って狛犬の前にお酒を置く
主
主
- ねぇ神様
花
主
- 今日もいつものように呼びかける。
主
- 貴方が気付いてくれると信じて
主
主
主
主
主
主
主
- “大好き”っ!
花
主
主
- 私はお酒を半分飲み干した
主
主
主