100年後の思い。
大正浪漫要素あり。(多分)紫橙は出てきません。
- ん?なんだ?この手紙。
莉犬くん
- こんにちは。俺の名前は赤城莉犬(せきじろりいぬ)です。1941年1月1日に手紙を書いています。
今そちらに住んでいるのはどの方でしょうか。もしよかったら文通しませんか?お返事待ってます。
赤城莉犬より
- ほ、本物?!
莉犬くん
- 返事書いてみようかな…
莉犬くん
- 赤城くん視点
- 返事来た…
莉犬くん(過去)
- こんにちは。俺の名前はりいぬです。2041年1月1日に手紙を書いています。
どうやら100年の時空を超えてやってきたみたいですね。
年齢、学校のこといろいろ聞いてみたいです。お返事待ってます。
りいぬより
- ん〜年齢か〜教えよ。
莉犬くん(過去)
- バタン
- ブーン
- お手紙かな?
莉犬くん
- こんにちは。返事ありがとうございます。
俺の年齢は17歳です。同い年だったら面白いですね。
りいぬくんは何歳でしょうか?親のことも聞いてみたいです。
返事待ってます。
赤城莉犬より
- …
- 返事来た…!
莉犬くん(過去)
- えーと
莉犬くん(過去)
- いろいろ質問に答えてくれてありがとう。
俺も同じ17歳だよ。そして親についてなんだけど…俺には
- 親がいないんだ…
- えっ…?
莉犬くん(過去)
- 回想に入ります。
- (続きに書かれてる手紙の文)
莉犬くん
- (父、母。)
モブ(雑用係)
- (りいぬくん)
- 俺には昔お父さん、お母さんがいたんだけど
莉犬くん
- 事故で亡くなっちゃたんだ。
莉犬くん
- うぎゃー。うぎゃー。
- 無事に産まれましたよ。元気な男の子。
先生
- (父)産まれてよかったな…泣
モブ(雑用係)
- (母)うん…泣
モブ(雑用係)
- 名前はりいぬに決まった。
莉犬くん
- 俺が3歳のとき…
莉犬くん
- ねぇ!ママ!
- (母)りいぬ…どうしたの…
モブ(雑用係)
- いなくなっちゃダメ…泣
- (母)りいぬ。あなたにはまだ希望があるのよ。
モブ(雑用係)
- き…ぼ…う…?
- 私は体が弱くて、りいぬを産むのが大変だったの。
モブ(雑用係)
- えっ…?
- そんな私にもったいないくらい可愛い子が産まれたの。
モブ(雑用係)
- それがりいぬ。あなたなの。
モブ(雑用係)
- ぼく…?
- 私はいつまでも応援してるから頑張ってね…
モブ(雑用係)
- う、うん…!
- これでバイバイみたいね…泣。さようなら…。
モブ(雑用係)
- ママ!まだバイバイしたくない…!
- (効果音)ピー
モブ(雑用係)
- そこから俺は親戚に引き取られた。
莉犬くん
- お父さん1人で子供を育てるには無理だったから…
莉犬くん
- りいぬ。俺はお星様のところに行くからな。お父さんが帰ってくるまでしっかり待つんだぞ。
モブ(雑用係)
- うん!パパ。お星様のところって?
- 宇宙っていってお空より高いところにあるんだよ。
モブ(雑用係)
- 僕も行きたい!
- ん〜。りいぬにはちょっと無理かな〜
モブ(雑用係)
- なんで〜
- いつか一緒に行こうな。
モブ(雑用係)
- うん!約束!
- 俺の父さんは宇宙飛行士なんだ。
莉犬くん
- まさかあれが最後になるなんて思ってなかったな…
莉犬くん
- それに俺の親戚は…
莉犬くん
- じゃありいぬくん。パパが帰ってくるまでいい子に待ってるんだよ〜
さとみくん
- はーい。
- ねぇ?パパはいつ帰ってくるの?
- ん〜長くなっちゃうかも〜
さとみくん
- えー。でもいい子で待つ!
- あははwえらいな〜
さとみくん
- それから5年
莉犬くん
- 俺は8歳かな。お父さんが事故にあったんだ。
莉犬くん
- りいぬくん。今宇宙の人から電話が来たんだけど、お父さんが事故にあって亡くなったんだ…。
さとみくん
- えっ…?
- お父さん…俺5年前に約束したじゃん…一緒に宇宙行くって…
- (アナウンサー)ニュースです。新しい惑星で生活できるか5年間研究していた、「ネクサス」というグループの宇宙船がトラブルにより行方不明になりました。
モブ(雑用係)
- 調査をしたところ、この事件により研究者の1人が死亡。残り6人が行方不明とのこと。
モブ(雑用係)
- ネクサス…確かお父さんが入ってたグループ。
- そこから俺はさとみさんとの生活だった。
莉犬くん
- でも中学3年のとき
莉犬くん
- りいぬくん。突然用事ができて海外に移住することになったんだ。
さとみくん
- えっ…?
- さすがに俺のことは見てられないよね。
- 1人で生きていけるかな。ごめんね。元気に過ごすんだよ。
さとみくん
- はい…
- (ガチャン)
さとみくん
- なんで俺から離れるの…?
- もう嫌だよ…
- 高校一年生。俺は苺第一高等学校っていう偏差値が高い高校に行った。
莉犬くん
- 俺の将来は宇宙飛行士になること。父さんに会うためにね。
莉犬くん
- でも正直心配だった。また俺から誰かが離れていくんじゃないかなってね…
莉犬くん
- 不安だな…ん?あの人どうしたんだろ?声かけてみよ。
- あれっ?一年1組の教室ってどこでしたっけ?
???
- あっ。案内しますか?
- ここです。
- ありがとうございます。あの…お名前ってなんですか?
???
- あ〜俺はりいぬ。君は?
- 僕はるぅとです。
るぅとくん
- 友達になりませんか…?
るぅとくん
- あっ…。いいよ…!
- (どうせまた離れるのになんで作っちゃうんだろう)
- これで一年1組揃いましたか〜
先生
- 遅れてきましたぁぁぁぁ
???
- わっ?!
- お〜い遅刻すんなよ〜w
先生
- すみません…。
???
- そういえば君だけ名前確認していなかったな…君名前は?
先生
- えっ!僕は
???
- ころんです…。
ころんくん
- いい名前だな。
先生
- 今度から気をつけるんだぞー。
先生
- は〜い。
ころんくん
- ねぇ。君。
ころんくん
- え?俺?
- 僕と友達になってくれないかな?
ころんくん
- 全然いいですよ。
- そこから一年。俺は今の仲間と楽しく過ごせているよ。るぅとくんところちゃんっていう子とね。
莉犬くん
- …
- そんなに辛いことがあったんだ…
莉犬くん(過去)
- 君の親のことも教えてくれたら嬉しいな。
お返事待ってます。
りいぬより。
- 2041年
- えっ?!もう朝?!やばい遅れる〜
莉犬くん
- 学校
- ふー。なんとかついた。
莉犬くん
- 教室。
- おはようー
莉犬くん
- おはよー
全員
- ねぇ。るぅとくんさ、昨日のアルバムの写真調べてみたんだけど、その人から急に手紙来たわ。
莉犬くん
- それ本気ですか?
るぅとくん
- うん。(手紙見せる)
莉犬くん
- すご…
るぅとくん
- 何見てるの〜
ころんくん
- えっ!めっちゃ達筆!
ころんくん
- 赤城莉犬?
るぅとくん
- 名前一緒じゃん!
ころんくん
- しかもその人と俺文通できるんだよ!
莉犬くん
- すげー
ころんくん
- それで僕たちのこと聞いてみたらどうでしょうか?!
るぅとくん
- いいね〜
ころんくん
- 俺もできたら今日聞いてみるよ。
莉犬くん
- 2話終わり
- 次は赤城くんの過去が見れます。