[創作]五等分の花嫁 風三玖物語
自分の完全な妄想です、アニメしか見てません…
- 風三玖物語
中野三玖
- オレンジに照らされた教室
中野三玖
- 黙々とノートに向かってペンを走らせる生徒が一人
中野三玖
- フータロー
中野三玖
- 扉から顔を覗かせる中野家三女
中野三玖
- 中野三玖
中野三玖
- あぁっと…三玖か?
上杉風太郎
- 姿と声で誰か確かめる
上杉風太郎
- うん
中野三玖
- どうした?
上杉風太郎
- 一緒に帰ろ…?
中野三玖
- 夕陽よりも紅く紅潮している頬
中野三玖
- おっと、二重表現失礼
中野三玖
- いや、もう少しやってから帰る
上杉風太郎
- むぅ…
中野三玖
- さらに頬が紅くなった気がするが風太郎は気にしない
中野三玖
- 三玖、バイトは無いのか?
上杉風太郎
- 今日はお休み
中野三玖
- フータローが帰らないなら私もここにいる
中野三玖
- 机を向かい合わせで移動させてノートを開く
上杉風太郎
- なんで俺の向かいなんだよ?
上杉風太郎
- フータローが悪い
中野三玖
- 切腹もの
中野三玖
- なんでだよ!?
上杉風太郎
- じゃあ帰る?
中野三玖
- はぁ…ったく
上杉風太郎
- 邪魔はするなよ?
上杉風太郎
- 再び彼はノートにペンを走らせる
上杉風太郎
- ……
中野三玖
- ……
上杉風太郎
- 三玖のノートが気になるのか勉強に集中出来ない
上杉風太郎
- ……
中野三玖
- なに?
中野三玖
- 三玖、最初から間違えてるぞ
上杉風太郎
- ペンで間違い箇所を指摘する
上杉風太郎
- ちなみにこの問題は初っ端からミスると後はお先真っ暗だッ!!
上杉風太郎
- ふふ
中野三玖
- な、なんだよ…!
上杉風太郎
- 知ってるよ
中野三玖
- 笑いながら三玖は言う
中野三玖
- お前、わざと…!
上杉風太郎
- フータロー、やっと私を見てくれた
中野三玖
- は?何言って…
上杉風太郎
- だって、ずっと制服とかノートしか見てくれないから
中野三玖
- ちゃんと私を見て?
中野三玖
- 見てるだろ
上杉風太郎
- 違う
中野三玖
- "私"を見て
中野三玖
- 二人の目が合う
中野三玖
- 1秒
中野三玖
- 2秒
中野三玖
- 3秒
中野三玖
- 見つめ合う
中野三玖
- 4秒
中野三玖
- っ……!
上杉風太郎
- 耐えられなくて目を逸らした
上杉風太郎
- 何に耐えられなかったかは分からない
上杉風太郎
- この空気になのか
上杉風太郎
- 三玖の可愛さになのか
上杉風太郎
- ふふ
中野三玖
- フータローの負け
中野三玖
- いや
上杉風太郎
- 違う
上杉風太郎
- あ、いや、違わないかもしれない
上杉風太郎
- あぁ、俺の負けだよ
上杉風太郎
- 今まで三玖の気持ちを曖昧にしていた自分に耐えられなくて、だ
上杉風太郎
- 夕陽によってではない
中野三玖
- 顔、赤いよ?
中野三玖
- うるさい…帰るぞ
上杉風太郎
- うん…!
中野三玖
- 二人は淡い撫子色に染まっていた
上杉風太郎
- フータロー
中野三玖
- ちょっと寄り道しながら帰ろ?
中野三玖
- 〜Fin〜
中野三玖