*野郎LINEの裏側*その5
ライ主♀。恋愛描写を人物の台詞だけで表現するのはかえって恥ずかしいことがよく分かりました。笑 もう少しだけ続きます。
- アサギシティ灯台付近
- アサギシティ……か。
コトネ
- ……どうだ?
ライバル
- 私、ここ好きだよ。海岸を歩いてみたかったの。
コトネ
- よかった……。
ライバル
- ……。連れてってくれないの?
コトネ
- あ、ああ。……いくか。
ライバル
- ……。
コトネ
- ……。
ライバル
- ……ライバルくん顔赤くない?
コトネ
- そっ
そんなわけない!!
ライバル
- ふふっ
風がきもちいーねー。
コトネ
- そう、だな。
ライバル
- ライバルくん手おっきいね。
コトネ
- ……そりゃあ、お前に比べたら。大きくないと駄目だろ。
ライバル
- うんうん。
コトネ
- ……。
ライバル
- ……。
コトネ
- お前の手は、小さいな。
ライバル
- うん。
でもライバルくんがいるから、なんだか安心するよ。
コトネ
- そ、そうか……?
ライバル
- うん。
コトネ
- ……!
ライバル
- 嬉しそうな顔。
コトネ
- え。
ライバル
- そうやってすぐ顔に出るんだから。
ふふっ
コトネ
- お、俺は……。
ライバル
- それがライバルくんの良いところでもある。
そういうところ、私は好きよ。
コトネ
- !!!か、からかうなって……。
ライバル
- からかってなんかないよ。本心だよ、
ほ・ん・し・ん!
コトネ
- ……正直、迷ってたんだ。
ライバル
- ?
コトネ
- お前を好きだと……伝えたはいいが、コトネは俺のどこが好きなんだろうとずっと考えてた。
コトネは教えてくれなかったから。
ライバル
- だってそんなのいえる雰囲気をライバルくんが作ってくれなかったじゃない。私何度も言おうとしたよ。
コトネ
- ……悪い。
ライバル
- でも、今作ってくれたからいいの。
なんなら好きなところあと10個言おうか?
コトネ
- !!え、遠慮しとく……お前そんなに言えないだろう。
ライバル
- えっとねー、
何事にも一生懸命なところ、
すっごい負けず嫌いなところ、
冷たそうで実は優しいところ、
いつも助けてくれるところ、
意思がとっても強いところ、
ひとりでだいたいのことはできちゃうところ、
普段怖いけど笑うとかわいい、
喜怒哀楽の表現がかわいい、
なんだかんだ私のこと気にかけてくれる、
いい匂いする
ほら!10個言えた!
コトネ
- ……っ!
ライバル
- ライバルくんは?ねーねー私言ったんだから言ってよぉ。
ずっと気になってたの、私のどこが好きなの?
コトネ
- ……、……んなの全部だよ!もうお前という存在がいいんだ!そこに理由なんて無い!
……って
ライバル
- ……!
えへ、へへ……なんだか照れるなあ。
コトネ
- ……ありがとう。
ライバル
- こちらこそ。ありがとね。
そっか、私だからいいんだね。嬉しいな。
コトネ
- ……ああ。
ライバル
- …………あれ?行き止まり。
コトネ
- 先には通れないな。引き返すか。
ライバル
- ……待って!
コトネ
- どうした?
ライバル
- ライバルくん、目、閉じて。
コトネ
- え。
(こ、これは……?!)
ライバル
- 閉じてったら閉じて!!
コトネ
- ああ。……。
ライバル
- ……、……。
コトネ
- ……!
(頰……)
ライバル
- えへへ。生まれてはじめてちゅーしちゃった〜。
じゃ、戻ろっか。
コトネ
- コトネ、待て。
ライバル
- えっ?
コトネ
- 目、閉じろ。
ライバル
- え……あ、……うん。
……
コトネ
- ……
ライバル
- ……、
ライバル
- ……む。
コトネ
- ……
ライバル
- ……。
コトネ
- ライバルくん……私のはじめて奪っちゃった。
コトネ
- ……。俺、お前のこと好きでよかったかもな。
ライバル
- わっ!……うん、私も。そう思うよ。
コトネ
- 本当に……本当によかった。
ライバル
- ……ライバルくんいい匂いする。えへ……。
もう離さないでね、私のこと。
コトネ
- 当たり前だ。
ライバル