2章「愚者は酔狂を求めるか」6
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- 2章「愚者は酔狂を求めるか」6
- バグダンジュ社 敷地近辺
- さあ、いよいよだ
シュエット(若)
- 想定範囲内の警備よ。計画通り侵入して問題ないわ。
スカーレット
- そうか。増やしたという噂だったけど案外手薄なものだね
シュエット(若)
- みんないるか?
クリムゾン
- はーい
ジェンシャン
- クリムゾン隊、確かに
ヘデラ
- はぁい!カリンカさんもいるよ!
カリンカ
- それからー、コルネイユさん!
カリンカ
- よろしく頼む
コルネイユ
- 他のメンバーも揃っているね。
さて、重要なことをもう一度確認しよう
シュエット(若)
- 今回の任務はバグダンジュ社の襲撃だ。重役を消すこと、魔弾銃に関する資料を獲得すること。この2つだ
シュエット(若)
- 戦闘を行う上で気をつけるべきことは、警備員に紛れた傭兵だ。警戒して当たれ。
コルネイユ
- ---
- ここなのか?お前が見た場所ってのは
クリムゾン
- 違う。こんなに建物はひしめいていなかった
シュエット(若)
- じゃ、今回は安心して暴れられるってワケだ
クリムゾン
- クリムゾン様何やってんの!早く〜!
ジェンシャン
- 今行く!!
クリムゾン
- 私も一緒よ。行きましょう
スカーレット
- ---バグダンシュ社、建物内---
- オラぁ!!カチコミだ!!
クリムゾン
- ちわー!ストレリチアでーす!
ジェンシャン
- 死にたくなかったら手を上げなさい。
抵抗する者には容赦しない。
スカーレット
- スカーレットは社員を1箇所に集め、
抵抗されないよう攻撃手段を封じた
- あなた達は先に行って
スカーレット
- 了解です
ヘデラ
- よーし行くぞー!
ジェンシャン
- (カリンカ、コルネイユさん…上手くやってね…)
スカーレット
- ---倉庫---
- 鍵、開いたよ
カリンカ
- ふむ。例の資料はこの倉庫にあるはずだ
コルネイユ
- どれだろ?タグ的にこの辺かな……
カリンカ
- あった!
カリンカ
- 多いな。手分けして運び出そう
コルネイユ
- ねーえ、何してんの?こんな時に
ヒエラ
- !?
カリンカ
- 誰だ貴様は
コルネイユ
- 警備員だよ
ヒエラ
- 襲撃に乗じて倉庫に入るなんて。
いけないんだ〜
ヒエラ
- 貴様に言われる筋合いはない
コルネイユ
- コルネイユはヒエラに一撃打ち込みに出たが、
避けられてしまった
- おっと
ヒエラ
- 消えろ!
コルネイユ
- コルネイユの振り下ろした武器を、バリアで受け止めたヒエラ。
競り合いの中、ヒエラはコルネイユの顔をじっと見つめていた。
- お兄さん変わった瞳だね!内側と外側で色が違うや!俺とお揃い!見てホラ!
ヒエラ
- 何がしたい。
貴様、珍しい虹彩を見せびらかしに来たのではないのだろう?
コルネイユ
- もちろん。泥棒をやっつけに来たのさ
ヒエラ
- そうか。ならば戦うしかない
コルネイユ
- コルネイユさん!僕も戦うよ!
カリンカ
- コルネイユ……いい名前だねぇ
ヒエラ
- それに忠誠度の高い相棒。最高だぁ
ヒエラ
- 2人まとめて退治しないとね!
行け!コルキック!
ヒエラ
- 鷹?!
カリンカ
- こんな狭い所で……
コルネイユ
- 狭い所好き?俺はキラーイ。
息が詰まっちゃう!
ヒエラ
- 狭くて暗い所なんか最悪だよ〜
ヒエラ
- 見えなくしてあげる!≪暗闇≫!
ヒエラ
- わっ、暗くなった!
カリンカ
- 幻術だ!
視覚に作用して暗く見えているだけだ!
コルネイユ
- 一度外へ出ろ!
コルネイユ
- う、うん!
カリンカ
- ---突入部隊---
- 警備隊を倒したクリムゾン達は、
最奥の部屋にたどり着いた
- 偉い奴らはここに固まってるらしいな
クリムゾン
- 面倒だからこの中の奴ら全員殺そう。
手榴弾持ってきて良かったぜ
クリムゾン
- うーす!
ジェンシャン
- 御意。では、開けますよ
ヘデラ
- ドアを開けると、重役たちの姿があった
- 固まってくれてありがとな!
探す手間が省けたぜ!
クリムゾン
- クリムゾンは手榴弾を投げ込むと、すぐ扉を閉めた。中で炸裂音がする。
- さすがクリムゾン様!効率的ぃ!
開けていいですか?
ジェンシャン
- おう
クリムゾン
- 派手にやりましたね
ヘデラ
- 死にきれてない人にとどめ刺してあげよっと
ジェンシャン
- 全員死んだの確認できたら行くぞ。
コルネイユの方はどうなった?
クリムゾン
- 倉庫の扉は開いています。
今、カリンカが出てきました
ヘデラ
- コルネイユと……あれは誰だ?
ヘデラ
- え、どれどれ?
ジェンシャン
- 知らねえ奴だな
クリムゾン
- 戦っているようですが……
応援に行った方が良いのでは?
ヘデラ
- うーん、コルネイユの方が押してるっぽいな。スカーレットに知らせとくか
クリムゾン
- ---
- スカーレット、調子はどうだ?
クリムゾン
- 変わりないわ
スカーレット
- コルネイユが誰かと戦ってた。
もう終わってるかも知れねーけど、様子を見に行ってくる
クリムゾン
- ジェンシャンとヘデラはスカーレットと一緒にここで社員を見てろ
クリムゾン
- 俺が帰ってくるまでスカーレットに従え
クリムゾン
- はーい!
ジェンシャン
- 御意
ヘデラ
- ----
- フクロウ……
ヒエラ
- 変化魔法か。よく考えたね
ヒエラ
- 夜行性のフクロウなら、暗くてもよく見えるよ。僕がコルネイユさんの目になる!
カリンカ
- 外へ出たなら遠慮なくやらせてもらうぞ
コルネイユ
- コルネイユはヒエラの目の前に雷魔法を落とすと、一瞬で背後に回った
- 遅い!
コルネイユ
- おっと……
ヒエラ
- 眠れ!
カリンカ
- っ、……危なぁ
ヒエラ
- 眠る直前に解除魔法を使ったか
コルネイユ
- 簡単に落とせると思わないでよ
ヒエラ
- 見えづらい目でどこまでやれるかなぁ?!
ヒエラ
- ヒエラはコルネイユに素早く攻撃を仕掛ける。
コルネイユも防御をする。
間に合わないところではカリンカがバリアを張り、コルネイユを守った。
- 変化しながら別の魔法も使えるの?
すごいね
ヒエラ
- あんたみたいのに負けないためだよ
カリンカ
- 貴様、速さはあるが力では俺にやや劣る。本当にピエリスを殺したヒエラか?
コルネイユ
- あはは!やっと調べられたんだぁ?
ヒエラ
- 本当だよ。工夫すればどうとでもなるさ
ヒエラ
- だってあの時は夜だもん。≪暗闇≫くらったら今より見え方は深刻だよ?
しかも便利な相棒もいな……
ヒエラ
- ヒエラとコルネイユの間に、
突然火の玉が落ちてくる
- ちょ、邪魔しないで!
ヒエラ
- てめぇがここの警備隊長だろ?
クリムゾン
- 降参しろ。偉い奴らは消した。抵抗しなけりゃこのまま引き上げる
クリムゾン
- ふーん。社長室の前の警備隊は?
ヒエラ
- 死んだ
クリムゾン
- 下の階にいた社員たちは?
ヒエラ
- 大人しくしてる奴には手出ししてねぇ
クリムゾン
- クリムゾン、こいつが例のヒエラだ。
さっき鷹を飛ばしてきた。
コルネイユ
- こいつが?
お前だけは無抵抗でも処刑だな
クリムゾン
- はぁ〜?!話が違うじゃないか〜!
ヒエラ
- ピエリス殺した奴を
助ける義理なんかねーよ
クリムゾン
- 酷いなー。
じゃ、こうしよう!
ヒエラ
- ヒエラの鷹がやって来て、
一緒に飛び去っていった
- バイバーイ!
ヒエラ
- あ!待てコラ!!
クリムゾン
- 逃げた!
カリンカ
- 追おう!
カリンカ
- 待て!ここを離れるな!
コルネイユ
- でも……!
カリンカ
- 空では俺はついて行けない。奴をカリンカ1人で相手させるわけにはいかん
コルネイユ
- コルネイユさん……
カリンカ
- 帰るぞ。他の奴らにも資料を運び次第撤収すると伝えろ。
コルネイユ
--バグダンシュ社 敷地外--
- ちょっとちょっと!
ストレリチアなんてもういないじゃない!
ユナカイト
- 急いで応援に来たのに…
ユナカイト
- 無事かなヒエラ…
ジェット
- このくらいで死ぬ奴じゃないでしょ
ユナカイト
- ユナカイト〜!
ヒエラ
- うわっ!戻ってきた?!
ジェット
- ちょ、あんた何で現場放棄してんのよ!
ユナカイト
- あそこにいると殺されちゃうもん
ヒエラ
- ストレリチアはもう引き上げてるよ。
社員の命には興味がないんだってさ
ヒエラ
- 最初から魔弾銃の極秘資料が目的だったみたい
ヒエラ
- あとは警察に任せた方がいいよ。会社の偉い人と私兵隊長が死んだのは聞いたから。クリムゾンって人が言ってた
ヒエラ
- クリムゾン!
ジェット
- 知り合い?
ヒエラ
- うん、腐れ縁だ!
ジェット
- きっとまた会うと思う。
次はボコボコにしてやるんだ
ジェット
- 賛成だ。じゃ、帰ろう。
ウェネーヌム卿に報告するまでが任務だからね
ヒエラ
- 残念な報告だけどね。
はー、憂鬱だわ
ユナカイト
- それね〜
ヒエラ
---
- シュエット!終わったぜ。引き上げるぞ
クリムゾン
- ご苦労。
シュエット(若)
- 指令通り、向かってきた私兵と重役以外は生きてるわ
スカーレット
- うん。俺たちが消したいのはあくまで貴族と直接繋がる重役。末端の社員には生きてストレリチアのことを語り継いでもらわないとね
シュエット(若)
- 魔弾銃の資料もバッチリです!
カリンカ
- 資料を持ち去る前に、ヒエラと対峙しました。
形成不利になったら鷹を使って逃げていきましたが……
コルネイユ
- ヒエラ……ピエリスを殺した犯人か
シュエット(若)
- ヒエラと会ったの?どんな人だった?
ジェンシャン
- なんだか変わった人だった〜
カリンカ
- いけ好かねぇ感じだ
クリムゾン
- 戦闘は慣れているようでした。
速さは一級ですが、まともに戦ってピエリスに勝てるとは思えません……
コルネイユ
- 何かピエリス殿に不利なことがあったのだろうか?
ヘデラ
- 奴は幻術使いだ。ピエリスの力を封じる環境を作り出した可能性もある
コルネイユ
- 新しいことが分かるまでなんとも言えないね
シュエット(若)
- そういや、あの鷹、実体なかったね
カリンカ
- 幻術ってスカーレットみたいのばっかりだと思ってたぜ。魔力の塊で自分の体も運べるんだな
クリムゾン
- 流派によるのよ
スカーレット
- 僕の催眠魔法も一瞬で解いちゃった
カリンカ
- 自分で解くのは難しいのにね
カリンカ
- ピエリスに勝ったと思ったらコルネイユたちからは逃げて……よく分からない人だな
シュエット(若)
- ひとまず、みんなよく頑張ってくれた。総統にもいい報告ができるよ
シュエット(若)