XtalCross #03
創作。
- (……けて……)
- ……?
ユリフォリアル
- (みつ、けて……)
- 誰……?
ユリフォリアル
- (見つけて……私の唄)
- 唄?なんの?
ユリフォリアル
- (あなたは、わたしの、唄を知っているわ。だから、見つけて。見つけて、私の唄を)
- 君は、誰?
ユリフォリアル
- (わたしは……わたしはファティマ)
- (あなたはわたしの唄を知っているわ)
- それっきり声は聞こえなくなった。
目を覚ますと、少女が心配そうにこちらを覗き込んでいた。
- さっきのは君?
ユリフォリアル
- 少女はなんのことかわからないと言いたげにキョトンとしている。
- 唄が、聞こえたんだ。
それと女の子の声。
女の子はファティマって言ってた。
唄を見つけてって。
俺は唄を知っているからって。
ユリフォリアル
- ……。
???
- 君がこの剣に触れた時、ああなった。
君は一体なにものなんだい?
ユリフォリアル
- わたし、は……わからない。
わたしが誰なのか、わたしがなんでここにいるのか、分からない。
???
- ………そっか。
とりあえず村に行こう。
ノエルが待ってる。
ユリフォリアル
- ノエル……?
???
- さっきの女の子。
俺はユリフォリアル。長いからみんなはアルって呼んでる。
ユリフォリアル
- アル……。
???
- そう、アル。
君のことに関しては村に着いてからノエルと一緒に考えよう。
いいかな?
ユリフォリアル
- わかった。
???
- よし、いいこだ。
ユリフォリアル
- そうして二人は、爆発音については謎のまま村へと足を向けた。