【ソーマブリンガー】ジャディスの肝試し
ジャディスの度胸が、今試される!
- …眠れねーよ…
ジャディス
- ん……なんですかァー、副隊長…
ヴェルト
- さっきからブツブツつぶやいてるよね。
カデンツァ
- いやあ、ここの任務やる前に昨日隊長によぉ。変な話を聞かされちまってな…
ジャディス
- 変な話?
ヴェルト
- ああ。この森のほら穴の奥から、たまに呻き声が聞こえるって…
ジャディス
- 動物か何かじゃないの?それかビジターとかさ。
カデンツァ
- それが…女の呻き声らしくてよぉ。 こぇえよぉおぉ…!
ジャディス
- ありがちな怖い話ですね。隊長にからかわれたんじゃ無いですか?
ヴェルト
- 隊長と副隊長の仲柄ならあり得なくもないよね。
カデンツァ
- なんなら、調べてみる?今から。
カデンツァ
- あ、それ、俺も賛成です。このテントの中、ちょっと狭いし眠りにくいし、副隊長はうるさいし。
ヴェルト
- おいヴェルト、何気無く俺の事を悪く言うのやめろよ。
ジャディス
- っておい、行くのかよ!?俺は行かねえぞ!
ジャディス
- ああ、そう?じゃあジャディスはここで1人で待っててね。
カデンツァ
- あーあーあー、待て待て待て!行くよ!俺も行く!置いてくなよ!!
ジャディス
- -暗い森のほら穴-
act.
- ここだよね。
カデンツァ
- ほかにほら穴は見つからなかったです。多分、ここですよ。
ヴェルト
- 待てよ…本当に入っちゃうのかよー…
ジャディス
- だって、確認した方がスッキリするし。ねえ、ヴェルト?
カデンツァ
- そうですよ、副隊長。そんなビビる事、無いですって。
ヴェルト
- 俺はなあ、こんなつもりでお前らに話したんじゃ…
ジャディス
- た す け て
- うわあーーーー!!!!!!!!
ジャディス
- どうしたの?
カデンツァ
- 何ですかもう!
ヴェルト
- いや、いま確実に助けてってなにかが…なにかがあああ!
ジャディス
- 何も聞こえなかったよ?
カデンツァ
- はい。何も聞こえませんでしたよ。
ヴェルト
- 嘘だ!お前らの耳はどうかしてる!!
ジャディス
- たす けて
- ああぁあああああああああぁあああ
ジャディス
- もう!うるさいですよ!
ヴェルト
- 本当だよ、ジャディス。
カデンツァ
- 嫌だからヤバイってお前ら、ここはやめといたほうが…
ジャディス
- 助けてって言ってんじゃんね?
- うわああ………あ?
ジャディス
- 聞こえてないんかね?
- えあ?
ジャディス
- 何?
カデンツァ
- いい加減にしてくださいよ。
ヴェルト
- 何でお前ら、聞こえないんだよ?
ジャディス
- そこの髭の人は聞こえてんの?
- あ、ああぁあああ怖い!すっげ怖い!俺!?ねえ、ヴェルト!髭の人って俺の事!?
ジャディス
- いや…もう、何言ってるかよく分かんないですけど…この中で髭生えてるのは副隊長だけですよ。どう考えても。
ヴェルト
- そう、そう。アンタ副隊長さんっての?アンタ、アンタだよ。
- イヤァアアアアアアアッ!!!
ジャディス
- 悲鳴が女子!
カデンツァ
- もう俺副隊長いらない!副隊長やめるから俺じゃ無い!俺じゃない!!
ジャディス
- 何を言い出すんですか
ヴェルト
- なんか、幽霊とかより、ジャディスのほうが怖くなってきたよ。
カデンツァ
- 帰る?
カデンツァ
- ええ〜…
ヴェルト
- うん!帰る!帰ろう!?いますぐ帰ろう⁉︎
ジャディス
- えー。帰るなよー。うーん。じゃあー、帰ったら…髭の人呪うわー。
- ああぁあああああああああぁあああ帰りたくなああああい!
ジャディス
- 何だよもう!
カデンツァ
- 副隊長怖いですよ…
ヴェルト
- 帰らないったら帰らないよ!だって俺が髭の人なんでしょ?ああもうなんで髭なんて生えてんだ死にたい…
ジャディス
- 何?きみ、死にたい人?
- ああぁああああぁあああ超生きたい人生満喫したいです本当にすみません本当にすみません生きたいです死にたくないです髭ないですうわぁああ!!!!!
ジャディス
- 怖い怖い!
カデンツァ
- な、なんか本当にヤバイ気がしてきた…
ヴェルト
- ともかく聞いてよ。髭の人ー。
- はい!何でしょうか!俺がその髭の人ですがっ…うわぁああ俺いま幽霊とうわぁああああ話してるっ…うわぁああぉおぇええええ!こえーよーっ!!!うわぁああぉおぇえええ
ジャディス
- ちょっとうるさいなぁ。
- ハイッ シズカニシマス
ジャディス
- もう何が起きてるかよく分からないけど、話してるんだね?
カデンツァ
- この様子だとそれっぽいですけど…
ヴェルト
- 俺さあ。女の人と間違えられてから成仏出来ないでいるんだよねー。
- えっ?ア。ソウイエバ男性ノカタデスネ
ジャディス
- え?女の人じゃ無いの?
カデンツァ
- さっきの話だと…
ヴェルト
- 俺、男だって証明されれば多分成仏出来んだよねー。
- な、なるほど、そんな簡単…イヤっ、嫌ですよねぇ、間違えられたら自分も成仏出来なくなる!と思いますよ!
ジャディス
- そうだろう?そこでだな。
- こーやって、声が伝わる奴に話しかけてんだが、中々噂が広まらないんだよな。
- なるほど…
ジャディス
- なに、なに?
カデンツァ
- 全然わからないよ。
ヴェルト
- ここの幽霊さんは女性と間違えられてから成仏出来ないらしく、男だという噂が流れたら成仏出来るんじゃ無いかって…
ジャディス
- え?そんな理由?
カデンツァ
- 意外と単純なんですね。
ヴェルト
- おまっ…単純とか言うなよ!幽霊さんに失礼だろが!!!
ジャディス
- ウンウン。そう、そう。単純なんだよ!あはは!
- っですよねー!すっごい単純ですよね!!
ジャディス
- なに、てのひら返しにきてるんですか…
ヴェルト
- 単純って言ったからには成仏させてくれんだよね?
- ヴェルトの馬鹿野郎!!!!!!
ジャディス
- え??
ヴェルト
- で、何だって?
カデンツァ
- あー、そこの頭良さそうなあんちゃんに話が通じればいいのになぁ。
- まあ、いいや。
- とにかくあれだー。噂を広めてくれりゃいいよ。
- 後は…そうだなあ。たまに供え物でこう…何かね。
- あ、夜明けになるね。もう寝るよ。
- じゃあ、ヨロシクね、髭の人!
- うわぁああ!待って!俺今託されたァァアアアア!幽霊と話して幽霊に託され…ッ
ジャディス
- あ
ヴェルト
- あ
カデンツァ
- -シルトクレーテ-
act.
- …と、言うことらしいよ。
カデンツァ
- ええ〜?本当ですかぁ?
フォルテ
- 副隊長は怖がりだからねぇ、幻聴とも思えてきちゃうんだけどね。
ミラーズ
- でも、あの時の切羽詰まった感じ…
ヴェルト
- 何となくほうっては置けないよね。
カデンツァ
- それで…副隊長さんは、まだ気絶したままなんですか?
イデア
- いや、なんか供え物してくるって言ってたよ。
カデンツァ
- でも、すごい成長ですよね。前は怖い話だけで震え上がってたのに。
ヴェルト
- え?1人で供え物かい?
ミラーズ
- それは本当にすっごい事ですよ!
フォルテ
- -ジャディスの部屋-
act.
- よし。準備完了だ。俺は呪われたく無い。呪われたくないんだ。怖い。死ぬほど怖いけど俺は託された。託されたんだ!怖くない怖くない怖くない
ジャディス
- おい、ジャディス。
グラナーダ
- 怖くな怖いいぃいいいごめんなさい!?
ジャディス
- 森のほら穴にお供え物に行くと聞いたが。
グラナーダ
- え?あ、ああ、行くぞ?
ジャディス
- …。その、なんだ、私もそちら方面に用があってだな…一緒に…
グラナーダ
- って、なんだ?カミソリそんなに持って何処に行く?
グラナーダ
- 髭剃りだ。
ジャディス
- 男には男らしい供え物だと思ったんだよ。
ジャディス
- …?(何故髭剃りをチョイスした?)
グラナーダ
- !森のほら穴に髭剃りが祀られました。
act.