【ソーマブリンガー】イデアのおつかい
ロング・ギャグストーリーになってます。
- アボカド…アボガド…アボガド
イデア
- アボ…か…と
イデア
- おぉ!?どうした、イデア。
ジャディス
- あぼ…じゃ、ジャディスさん!
イデア
- 今から買い出しに行って来るんです!
イデア
- おう、そうかそうか。ひとりで大丈夫か?
ジャディス
- はい!ここの街にはもう慣れましたから。
イデア
- それは良かった。ちなみに何を買うんだ?
ジャディス
- えーっと…
イデア
- あぼ…あぼ
イデア
- あぼじゃど?
イデア
- いや、俺に聞くなよ。
ジャディス
- アボジャド…うん。アボジャド??
イデア
- アボジャドです!
イデア
- なんかの料理か何かか?
ジャディス
- はい、料理に使うもので間違いないです!
イデア
- そうか。気を付けてな!
ジャディス
- アボジャド…アボジャド…
イデア
- あ、イデアさーん!
フォルテ
- あぼじゃ…フォルテさん!
イデア
- 奇遇ですね!お買い物ですか?
フォルテ
- はい!今日は買い出しを頼まれて…!
イデア
- シルトクレーテの食堂にお届けするんです。
イデア
- 買い出しですか!女子たるもの、お買い物ってだけでテンションあがっちゃいますよねー!!
フォルテ
- フォルテさんは…その…手に持ってるのは…お洋服?
イデア
- はい!この商店街、可愛い服や雑貨屋さんが、いーっぱいあるんですよ!
フォルテ
- わあ…!きれい。
イデア
- そうでしょう?イデアさんの分も買っておきますね!
フォルテ
- はい!ありがとうございます!
イデア
- あ、引き止めてごめんなさい!あ、あっちで半額セール!?急がなきゃ!
フォルテ
- じゃあ、またシルトクレーテで!
フォルテ
- はい!フォルテさん!
イデア
- …あっ。
イデア
- 私も急がなきゃ…
イデア
- あ、あ、あふぉざと?
イデア
- あ、あれ?どうしよう…
イデア
- なんか違う…
イデア
- -シルトクレーテ-
act.
- イデア…遅くないですか?
ヴェルト
- そうだね…この距離で三時間は…フォルテじゃあるまいし…
カデンツァ
- あ、そこのお二人さーん。
ミラーズ
- ミラーズ。
カデンツァ
- ミラーズさん!
ヴェルト
- さっきそこでイデアを見たけど、何か見た事のないもん買ってきてたけど…
ミラーズ
- あれは何の武器に使うんだい?
ミラーズ
- 武器!?
ヴェルト
- ヴェルト君、イデアは何を買いに行くって言ってた?
カデンツァ
- いや、アボカドを…
ヴェルト
- アボカド!?!?
ミラーズ
- あの子はアボカドを何と勘違いしたらあんな物騒なもの買うんだい!?
ミラーズ
- え、ちょ、お、俺行ってきます!
ヴェルト
- うーん、うーん。
イデア
- うわ!イデ…うっわ!ナニコレ…うっっわ!
ヴェルト
- ヴェルト!
イデア
- 丁度よかった…1人じゃちょっと暴れ出しちゃうし難しくって…一緒に持って貰ってもいい?
イデア
- (あっ。上目遣い可愛い。)
ヴェルト
- うん!運ぼう!運ぶよ、イデア!
ヴェルト
- そっちも持つよ。大丈夫大丈夫。ちょっと締め付けてくるけど。
ヴェルト
- いつもごめんね、ヴェルト…ありがとう。
イデア
- アッ、、うん!ぜんっぜん気にしないで本当!俺、結構得意なんだコレ運ぶの!
ヴェルト
- イデア、大丈夫?1人でコレを運んできたの?
ヴェルト
- うん。ちょっと大変だったけど…えーっと。アボジャルフェジナンドコボルオゼ!
イデア
- あぼっ!?す、すごいね!イデア!
ヴェルト
- -シルトクレーテ食堂-
act.
- うん。美味いな…今日のこの、食べ応えのある料理はなんつー名前だ?
ジャディス
- 確かに…食べた事のない食感と舌触り…癖になりそうだ。
アインザッツ
- そうか?…とてもじゃないが臭みが…
グラナーダ
- ところで、ほかの皆は?
グラナーダ
- ああ。ミラーズの奢りで食べてくるー、ってフォルテが嬉しそうに言ってたぞ。
ジャディス
- なんだ、また賭け事か何かしたのか、あの2人は。
グラナーダ
- 今回は色々あってヴェルトとカデンツァとイデアも入れて食べてくるらしいぞ。
ジャディス
- そうか…
グラナーダ
- うむ。美味だ。
アインザッツ
- -アマティー市街-レストラン
act.
- それにしてもおったまげたねー。
ミラーズ
- 本当、ちょっと笑っちゃいましたよ!
フォルテ
- ヴェルト君もヴェルト君だよね。
カデンツァ
- い、いや。お、おれ…
ヴェルト
- ごめんなさい…また、間違えたりして…
イデア
- しょうがないよ。今日はたらふく食いな。結果はどうあれ、1人でお疲れ様。
ミラーズ
- ミラーズ、太っ腹〜〜!
フォルテ
- アンタはうるさい!
ミラーズ
- でも、早くに気付いて良かったね。あのままだと危なかったかもよ。
カデンツァ
- あんな生物がいるなんて…
ヴェルト
- …。
イデア
- ああ、い、イデア!でも、ほら。ね。大丈夫大丈夫!
ヴェルト
- これ、おいしい。
イデア
- ん?どれ?
ヴェルト
- これ、これ。
イデア
- ああ、イデア、それがアボカドだよ!
ヴェルト
- …!
イデア
- とっても美味しいのね。ありがとう、きっとこれで覚えたわ。ヴェルト!
イデア
- まあーたいちゃついてる。
ミラーズ
- あれー?嫉妬ですかミラーズさん?隊長さんが居なくて寂しい?
フォルテ
- はあ!?
ミラーズ
- フォルテ、飲み過ぎ。
カデンツァ
- あー!カデンツァ君の、ケチ!返して〜〜
フォルテ
- はい、水。
カデンツァ
- バーカバーカ!一生、水で酔え!
ミラーズ
- はいはい、ミラーズ、その手に持ってるのは何?
カデンツァ
- 何ってふぉーくだよ。
ミラーズ
- それはフォークじゃないね。そこの花瓶からとった花だよね?
カデンツァ
- ちがう!
ミラーズ
- ちがくない。ほら、水…じゃなかった。ほら、お酒だよ!
カデンツァ
- ん!気がきくねえ。
ミラーズ
- 完全に酔ってますね。
ヴェルト
- ヴェルト、あれ、お水だよね?
イデア
- しっ。
ヴェルト
- -翌日-
act.
- 朝礼を始める。
グラナーダ
- あれ?今日は隊長は?
ヴェルト
- …。体調不良の為、1日休むそうだ。
グラナーダ
- 珍しいね。
カデンツァ
- 本当ですね?
フォルテ
- 何か拾い食いでもしたか?
ジャディス
- (何故あんなに食べていたお前は倒れない?)
グラナーダ
- 食べておかなくて…良かった。
グラナーダ
- え?
カデンツァ
- い。いえ。
グラナーダ
- グラナーダさん、もしかして…昨日…わたしが持って行った…アボカドが?
イデア
- …。イデアが持ってきた『アボカド』で腹は壊さない。安心するんだな。
グラナーダ
- …。
イデア
- コホン!
カデンツァ
- ミラーズは?
カデンツァ
- 二日酔いでトイレにこもりきりでーす!
フォルテ
- あーああ。
カデンツァ
- ヴェルト。
イデア
- うん?
ヴェルト
- 後で隊長の所に行ってもいい?
イデア
- えっ?
ヴェルト
- 私たちが昨日…運んでしまったのは恐らく、アボカドじゃないわ…
イデア
- (ごめん、知ってて運んだ)
ヴェルト
- だってわたしが昨日食べたのがアボカドでしょう?私たちが運んだのはあんな色してなかったわ。もっと赤くて…ドロドロしてた。
イデア
- ごめんね、イデア。一緒に謝りに行こうか。
ヴェルト
- うん。
イデア
- -アインザッツ隊長の部屋-
act.
- すみませーん!
ヴェルト
- あの…アインザッツ…隊長、さん。
イデア
- …。なんだね。
アインザッツ
- ごめんなさい、あの…私達が昨日…食堂に運んだ…
イデア
- アボジャルフェジナンドコボルオゼ…実に美味だった。
アインザッツ
- (え!?あれ、美味いの?)
ヴェルト
- …!
イデア
- 毒抜きさえすれば当たることも無いそうだ。
アインザッツ
- 私は大丈夫だ。
アインザッツ
- 2人とも任務に戻りなさい。
アインザッツ
- で、でも。隊長さん、ドアを開けて…!看病させてください。
イデア
- イデア…
ヴェルト
- イデア。君がこの世界の事を知らないのは分かっている。
アインザッツ
- だが、そうでなければ出会えないものや味わえないものもある。
アインザッツ
- 気にとめるな。本当に美味しかった。ジャディスもガツガツ食べていた。本当だぞ。聞いてみるといい。
アインザッツ
- 隊長さん…。
イデア
- ありがとうございます。次は、きっと、ちゃんとアボカドを持ってきますから!
イデア
- (すごいアボカドにこだわりつつある)
ヴェルト
- (昨日のアボカドよほど旨かったのかな)
ヴェルト
- 隊長、では、失礼します。
ヴェルト
- 失礼します!
イデア
- ああ、心配してくれてありがとう。
アインザッツ
- (ていうか…副隊長ガツガツ食べてたのに平気なんだ…)
ヴェルト
- -数日後-
act.
- わあ!本当に美味しい!
フォルテ
- うん。すごくなめらかな舌触りだね…ウニみたい。
カデンツァ
- 確かにこれは、美味い。ハマるね!
ミラーズ
- だろ?俺はなー、臭みがもう少しあった方が好みだったけどな。
ジャディス
- 今回のは臭みも無く食べられるな。とても美味しい。
グラナーダ
- 世の中なんでも食べてみるもんですね!
ヴェルト
- 食堂の皆も毒抜きを完璧に覚えたそうで、ここ、第七中隊だけでは無く、ほかの隊にも普及していくそうだ。でかしたな、イデア!
アインザッツ
- えっ…!は、はい!
イデア
- 食堂にメニューが増えたのは、イデアのおかげだ。ありがとう。
アインザッツ
- …!
イデア
- (わたしのおかげで、食堂にメニューがふえた)
イデア
- イデアさん、そんなに美味しいですか?
フォルテ
- ずいぶん嬉しそうな顔して食べてるじゃないか。
ミラーズ
- おぉー?いけるクチか?
ジャディス
- はい…美味しいです!とっても!
イデア
- (今回は丸く収まったけど、ちゃんと見ておかないとダメだよ、ヴェルト君も。)
カデンツァ
- (ついつい…。肝に銘じておきます)
ヴェルト
- !食堂に新しいメニューが増えました。
act.