【創作軍人紹介】
会話で、うちの子が別のうちの子を紹介する。
- 全員で、円になってください。
1人ずつ、隣の人の紹介をしましょう。
語り手
- おぅ!俺が1番だなー。伊万里だ。長い間、俺の右腕をしてくれてる。温厚とくじつそのもののような男だ。きれーなもんを観る目が肥えてるぜー。戦わせても強い奴じゃー。カッカッカッ!
九谷
- 九谷は、伊万里の背中をバシバシと叩いた。
語り手
- 恐縮です、九谷中将。しゅっさいだ。同期で長い付き合いになる。いつも五月蝿いくらい元気で、若い頃と殆ど変わらない。子どものような奴だが、とにかく良い奴だ。これからもよろしくな。
伊万里
- 伊万里は、しゅっさいに微笑みかけた。
語り手
- ひゃー!照れるなぁ!ありがとう伊万里!笠間くんだよぉ!見てみて!絶世の美人だよねー!そんで、とっても優しい子なんだよ!僕にストールをくれたことがある!文武両道で美人!僕、君のこと、大好き!
出西
- しゅっさいは、笠間にニコニコと笑って見せた。
語り手
- ありがとうございます、しゅっさい中佐。信楽大尉。非常に面倒くさがりで、いつも気だるげですが、私は見たことがあります。人目につかない場所で、貴方が鍛錬をしているところを。どうして本気を出されないのか。
笠間
- 笠間は、信楽に目配せをした。
語り手
- それは言わねぇ約束だろぉ、笠間少佐ぁ。ん、丹波だなぁ。くそ真面目、それに限る。教官してるの、天職じゃねぇの。俺のゆるゆるを分けてやりてぇくらいだぁ。無理すんなよぉ。
信楽
- 信楽は、へへ、と笑った。
語り手
- 大きなお世話です。私はもう、倒れたりなどしません。きよみず曹長だ。蘭軍から移動して来られた、秀才であられる。体が弱いようだから、どうかご自愛願いたい。お茶が好きで、時々振る舞ってもらっているな。これからも、よろしくお願いします。
丹波
- 丹波は、丁寧にお辞儀をした。
語り手
- 丁寧な紹介、おおきに。越前はんやねぇ。何考えてはるのか、よーわかりませんなぁ。ゴリラみたいなかたですよぉ。将来、大物になりはるかもねぇ。はは。
清水
- きよみずは、目を細めて笑った。
語り手
- ゴリラは優しい…。萩…。植物を愛す、臆病で慈悲深い、飛行機乗りの、青年…。身を呈して、妹を護った。だから、体中怪我をした…。勇敢な、青年だ…。
越前
- 越前は、じっと、萩を見つめた。
語り手
- そ、そんな!たいした者じゃありません…。えっと、僕の妹、おづきです…。僕と違って、何でもハッキリ言う、しっかりした、頼れる妹です…!でも、無理しないで、ほしいな…。おづきは、女の子なんだから…。
萩
- 萩は、心配げに、おづきの肩に手を置いた。
語り手
- 心配ご無用です、兄上。私は大丈夫です。備前さんですね。唐津さん、しゅっさい中佐の、兄上でいらっしゃいます。丹波中尉のお師匠でもあるそうで。すみません、あまりお会いしたことがないのです…。
小月
- 俺は軍人ではないからな。仕方あるまい。
備前
- 唐津さんやしゅっさい中佐から、お話はよく伺いますが…。
小月
- おい、愚弟ども。何か変なことを吹き込んでいないだろうな?
備前
- 別にー?頑固で素直じゃないとか、言ってないよー?ねー、唐津兄さん。
出西
- そうとも。愚弟どもだなんて言う癖に、しょっちゅう手紙をくれるなんて、そんなことないよなぁ、しゅっさい?
唐津
- 五月蝿い。五月蝿い!
備前
- ほらほらー!備前兄さん、照れてるー!
出西
- ほらほらー!僕のこと、紹介しておくれよ、備前兄さん。
唐津
- 全く…。唐津だ。俺たち三兄弟の次男坊だ。格好付けで、自信過剰気味。もう少し謙虚になれんのか。…だが、顔立ちがいいので、ある程度許されてしまうのが、癪に障る。
備前
- 備前は、はぁと、ため息をついた。
語り手
- 備前兄さんは、手厳しいなぁ。瀬戸くんだよ。僕の相棒さ。ヤンキーあがりで口が悪いけど、可愛いものが好きで、結構甘えん坊なんだ。喧嘩には強いよね。頼りにしてるよ。
唐津
- 唐津は、瀬戸ににこりと笑いかけた。
語り手
- やい、唐津!余計なこと言いやがって…!たく…。常滑さん、お久しぶりっす。職人の中の職人って感じだ!態度はちっとばかし不器用だが、手先は誰よりも器用なお方だ。
瀬戸
- 瀬戸は、常滑にぺこぺこと、頭を下げた。
語り手
- ふん…。ばんこだな…。底抜けに明るい奴だ。コアみてーな、キラキラしたもんが大好きだな…。誰にでも懐く、何にでも興味を持つ、忙しい娘っ子だぜ。何で俺なんかに懐くんだか…。まぁ、いいけど。
常滑
- 常滑は、わしわしと、ばんこの頭をなでた。
語り手
- あたし?!
あたし、ばんこだよー!コア、大好き!
萬古
- ちげぇよ、ばんこ…。珠洲さんのことを紹介するんだ。
常滑
- 間違えた!そうだった!珠洲ちゃん!九谷おいたんの奥さん!ここに余り来ないの。なでなでしてくれる!昔は看護師さん?体のこと、よく知ってる!あたし、元気だよ!心配しないで!
萬古
- ばんこは、珠洲の周りを、くるりと一周した。
語り手
- ばんこちゃん、ありがとう。いよいよわたくしで最後ですね。九谷。わたくしの夫です。無駄に大きくて、怖いでしょう?ごめんなさいね。でも、豪快で細かいことは気にしない、寛大な人なのですよ。
珠洲
- 怒らせたら、めっちゃ怖いけどね!
出西
- こら、しゅっさい!チャチャをいれるんじゃない。
伊万里
- 九谷中将を怒らせるのは、しゅっさい中佐が最多だ。余計なことをするからいけないのです。
丹波
- 違いない。
笠間
- ふふ。貴方、たくさんのお仲間に慕われて、幸せ者ですね。わたくしも鼻が高いですわ。いろいろありましたけど、余生、末永く、よろしくお願いしますね。 これからも、貴方を精一杯お支えします。
珠洲
- よせやい!照れるぜー!…。俺の方こそ、よろしく頼む。全力で、お前と、仲間たちを護るからなぁ!カッカッカッ!
九谷
- 美しい夫婦愛ですなぁ。はぁ、惚れ惚れしますー。
清水
- これで、全員ですかね…?
萩
- ふぁ~…。疲れた。ねみぃ。
信楽
- もうちょっと我慢しなぁ、信楽。
瀬戸
- あたし、お腹すいた~!
萬古
- ばんこ、俺もだ。
越前
- よしよし!なげぇ間付き合わせて悪かったなぁ!こんなに勢ぞろいすることなんざ、稀にしかねぇことだ!今夜は宴だ!ワイワイやれよー!無礼講じゃー!
九谷
- わーい!みんな一緒!!とっても嬉しいねぇ!!
出西