分かってくれない。
父ひとりで大切に育てられた中3。そこでイジメられてきた彼が何もしてくれない先生や学校に今までの事を全て話す。『唯一の救いは父さんだけだ』と言い張る彼の目には涙が。【長文であり文の構成が変だったり誤字があると思います。すみません🙇💦】
- 僕は小ヶ田(おがた)智(さとる) 中学3年生
- 今の僕には1つ大きな悩みを抱えている。
それは「イジメ」だ。
イジメは中1の時から始まって、今も尚継続中だ。
理由は自分でもよく分かっている。僕の家族はシングルファーザーなのだ。5年前母と父が離婚して僕は父に引き取られた。父でも仕事に忙しくあまり会う機会も少なかった。家事のほとんどは僕がやっていた。
- それでも父は僕を大切に育ててくれた。感謝で気持ちがいっぱいなんだ。辛いことがあっても隣に来て相談に乗ってくれる優しい父なんだ。
- 「父さん、行ってきます!!」
- 「気をつけてな!」
- 父と話す時は無理して楽しそうにするも本当は学校なんかに行きたくなかった。行けば毎日のように…
- 「また来たぜ。」
- 「懲りねー奴だな。ボコボコにしてやる。」
- イジメてくる2人組とバチりと目が会う
- 「おはよう…」
- 挨拶だけしてスルーしたが左肩に重い手が乗っかり低い声で話しかけてきた。
- 「おい、どこ行くんだよ。」
- 「どこって教室だよ」
- 「なァ、帰り近くの公園に来い。良いな?」
- 「……」
- 「分かったなら返事しろ!」と、バチンと智を叩く。
- 「分かった……」
- この瞬間を見ていた担任の先生が止めに入った。
- 「コラァ💢なんで叩くの!!謝りなさい!」
- 「御免なさーい」
- こういう時だけいい子ぶってる。
全く反省していないのが声と顔に表れている。
- 「大丈夫?もう安心してね。」
- 「はい…」
- 先生は分かってない。言わないと学校自体は動かない。こんな生活が続いて行くと覚悟した。
でももし、言えば父に迷惑をかけてしまうそんな恐怖が混じる。
- ワイワイしていた教室に入れば、シーンと静まり返りザワザワと皆が動き出す。
- 「ねぇ。あんたまだ来るわけ?」
- 「お父さんが可哀想だよぉ〜」
- 「お前がここに来るせいで空気が悪くなる、だから来ないでくれるかな」
- 不理屈な理由で来ないでと言い張る人達。
僕が嫌なら皆が来なければいいじゃんと言い返したくなる気持ちを抑え、ごめんと謝った。
- 「はッ!そんな事しか言えないわけ?w」
- 「マジ雑魚。笑」
- 「消えろよ。」
- 「ブーブーブー!●ねッ●ねッ♪」
- 机を取り囲み悪口は言いたい放題、馬鹿にする笑い声が耳を痛めつける。
- 我慢に耐えられず机を蹴り飛ばした。その行動に周りは驚いたようだ。そこへ先生がやって来た。
- 「何をやっているの!?」
- 「先生…僕は……、」
- 先生に伝えようとしたのに1人の女の子が…
- 「先生〜、小ヶ田に蹴られました〜!」
- と言い、足から出た血を皆に見せびらかしたのだ。
違うと言うが誰も味方をしてくれない。
- 「小ヶ田くん。後で職員室に来なさい。」
- 「はい。」
- 放課後、呼び出された僕は職員室のドアを3回ノックすると先生はすぐに出てきて相談室へと連れて行かれた。冷めた顔で座っていた父の姿が目に映る。
- 「この度は申しわけ有りません。」と頭を下げる父
- 「最近、智くんの様子がおかしいと思います。ちゃんとケアをなさってますか?」
- その発言に僕は苛立った。
- ケアだ?。父さんは全く悪くないし、僕自身も悪くないと思っている。学校が僕に対して配慮してくるないから。イジメを無くすこのテーマに期待していたのに誰も何も構ってくれなくて、相談してくれなくて、唯一の救いは父さんだけだった。それなのに今は父さんにまで迷惑をかけてしまっている。全部学校が悪いんだ。全部…全部だ!
- 「お父様はシングルファーザーなんですよね。」
- 「はい。」
- 「では、お母様が居ない分ちゃんと行動に注意をしてあげて下さい。」
- 「はい、すみませんでした。注意しておきます。」
- 「それではこの辺りで失礼します」
- 「智くんも…」
- 「お前に俺の何が分かるんだよ…」
- 今まで抑えてきた何かが切れ、吐き出した。
- 「はい?」
- 「智!やめ…」
- 「僕がどれほど辛い想いして生きてきてるのか先生には分からないだろうね。僕はイジメられてきたんだッ!!僕だけじゃない、父まで馬鹿にしてくる奴が居た。でも怖くて何も、何も出来なかった、ずっとずっと怒りの感情を押し殺してきた…なのに誰も味方をしてくれない…。学校は何もしてくれないから。1人で父さんを守らなきゃって、、思ってた……」
- 感情が高ぶりたせいか、涙が止まらなかった。
- それに先生はようやく気づいてくれたが、遅かった。
- 「それならそうと早く言って…」
- 「言ったさッ!!何度も何度もでも振り向いてくれないじゃん!何がイジメを無くそうだよ。。全然動いてくれないし、それでも僕の担任かよ…」
- 「先生が悪かったわ。御免なさいね。」
- 「へぇ今頃なんだ」
- 「智くん…もう一度先生と、」
- 「話を聞いていたがそちらの方にも原因がある様ですね」
- 「いえ。学校側がしっかりと…」
- 「では何故息子が今このような発言をしたのか理解出来ますか?」
- 「……すみません」
- 「謝って済むことじゃないんですよ。これでもし自殺行為をされたら責任取ってくれるんですか?」
- 「……」
- 「もう良いです。少しの間息子を休ませて下さい」
- 「はい。大変なるご迷惑をおかけしてすみません。」
- 先生はその場で深い御礼をする。
- それを見て僕は「情けな。」と呟いた。それが聞こえてようが聞こえまいが変わらない。何も出来ないんだから。
- 父の車に乗り込み、溜息をついた。
それを聞いた父が「悪かったな」と僕に謝ってきた。それに大きく首を振り「父さんは悪くないよ」と返した。
- 「あ〜、済まない。涙が…」
- 涙を流す自分に情けなさそうに言う父に僕は隣でそっと見守った。
- 「よし、今日は帰ったらお前の好きなオムライスでも作ってやる!」
- 「ありがとう。父さん」
- それにヘヘっ!と照れながらも笑顔を見せる父。
- 僕の為になら動いてくれる父は本当に憧れるし大好きだ。僕は独りじゃないと感じさせてくれたのも父の支えがあったら今もこうして元気に生きているわけだ。今度は僕が父に恩返しをする番。いつまでも貴方の大切な息子はそばに居るから安心してね。