わたしの初恋#5
キンプリ永瀬廉くんがジャニーズになる前からのお話。
- (廉side)
水原れな。
名前は知ってる。可愛い女子の話をする時必ず聞く名前。顔はわからない。
うちの学校で毎年8月に行われる宿泊行事、臨海学校の1日目、寝る前にクラスの奴らと学年の可愛い女子ベスト5を決めるときに名前が出てきた。
- いやでも6組の水原さん負けてないでしょー
クラスメイト
- いやわかる、6組地味だけどあの子だけは輝いてる、バスケ部だし。
クラスメイト
- しかも先輩に混じって試合出てるっぽいよ
クラスメイト
- うわー可愛くて運動できる女子まじで最高
クラスメイト
- おれ、顔わかんないんだよね
廉
- は?お前それはやべえって
クラスメイト
- と佐久間がバスケ部の集合写真を見せてくれた。なんとなく見たことある顔だった。たしかに可愛い。
- 俺話したことねえんだよなー
クラスメイト
- 俺もない
クラスメイト
- 俺も
クラスメイト
- いや水原さんは話せないでしょー、そこらへんの男子とは
クラスメイト
- 6組サッカー部いないし情報ねえー
クラスメイト
- えーおれメアド聞こうかな明日
クラスメイト
- やってみ、絶対むりだから笑
クラスメイト
- いやわかんないじゃん!
クラスメイト
- 水原さんは男子に人気らしい
まあおれには関係ないけど
俺にはその時、いい感じの子がいた。
2組の佐川由依。結構可愛くて吹部。地元のお祭りで向こうからメアド聞いてきてからほぼ毎日メールしてる。俺はこの時、この子しか興味がなかった。
携帯が鳴った。開くと佐川からメール。
- あ、おれ佐川に呼ばれたわ
廉
- え?(全員)
クラスメイト
- もしかして告白?
クラスメイト
- あ、臨海学校でこくると成功するっていうよな
クラスメイト
- まじ?おれも誰かにこくりてー
クラスメイト
- ちょっと待っていってくるわ
廉
- 俺も行く俺も行く
クラスメイト
- だめ、きたら殺す
廉
- そうして廉はその日から彼女と付き合った。学年で話題になったが、あまり長くは続かず、11月には別れた。別れた原因はー、相手の束縛?他の女子と話すなとか、女子のメアド消せとか、いやちょっと重いなって思っちゃって。俺から振った。
- 女子ってみんなこんな感じなのかなー
廉