悪気はなかったけど怒らせてしまった
喫茶店を営むフクロウ達とお客さんの会話
- ………………
llll()´ω`( )llllll
アルジ
- アルジ、元気が無いようですが何かあったのですか?
おふく
- あのねぇ、グループLINEで一人の子を怒らせちゃったの。無視したつもりなんてなかったのに…。
アルジ
- 二羽のフクロウが営む森の中の喫茶店でのお話です
- 別な子と普通にトークしていただけだし、その子を無視していたつもりもないんだけど…
「2人で楽しそうに話してるから入りにくい、わたしグループから抜けようか?」
って言ってきてさぁ
アルジ
- 悪気がなかったことで、お友達が怒ったのですね
おふく
- ハーン??なんだソイツ!
「楽しそうだな、俺も一緒に話したいぜ!」
で、済むことじゃねーか。面倒くせぇヤツだな!
フクロック
- 何人かの既読がついてる時点で
「みんなも一緒に話そうよ」
って気遣えなかったわたしが悪いのかなぁ…?
個チャで話せば良かったのかなぁ?でも、いつも通りにトークしていただけなんだよねぇ
アルジ
- あの…わたしは何となく、そのお友達の気持ち分かります。
あの子とあの子はいつも盛り上がってるから気が合うんだろうなぁ…わたしは返事をするのが精一杯だし、トークも苦手なのでつまらないって思われてるだろうなぁ…とか考えていたら、仲良く話してる人達が羨ましくなります。わたしなんて居ない方が良いよなぁって思うことがありまして…。
ウサ美
- へ?!意味わかんね。
羨ましいなら「一緒に話したい」じゃねーのかよ?何で「居ない方がいい」になるんだよ?
お前と楽しく話したいから一緒のグループに居るのに、勝手に「居ない方がいい」とか思われたら、俺の『一緒に話したい気持ち』を無視されてるみたいでムカつくな、俺ならな!
フクロック
- それそれ!
嫌いだからその子と話さなかったわけじゃないのに、勝手に独りになろうとして悲しかった。
『その子を居ない方がいいとわたし(アルジ)が思ってる』と思われてるんだなぁ…わたし信用されてないんだなぁって思うと悲しくなる。
アルジ
- え…???
………
わたしが居ないほうがいい=周りの人の気持ちを信用していない…ってことになる…?
ウサ美
- チョー!失礼なヤツだぜ!
フクロック
- あああー(ノ_<)なるほどー!
わたしの下手くそなトークでも、みんないつも優しく返事をくれるんですよね。
なのに、無理してお返事くれてるんでしょ?って疑心暗鬼になってました…
ウサ美
- チョー!失礼なヤツだぜ?!
フクロック
- ヒィィィ!ほんと、わたし超失礼なヤツですね!友達の優しさを信用したいです。
ウサ美
- ご友人達はトークの上手い下手に関係なく、ウサ美さんとお話できることが嬉しいのですよ
おふく
- それそれ!友達にも「話すの下手でごめんね」って言ってくる人がいるけど、下手だと思ったことないもん
アルジ
- わあああ、そうなんですね!
ウサ美
- ウサ美ちゃんのお友達も全然気にしてない気がするよー
アルジ
- アルジのご友人やウサ美さんのように『わたしは居ない方がいい』も、『会話が下手』も自分が気にしているだけなんですよ。
例え誰かに「居ない方が良い」「話すのが下手」って言われたとしても、全員が同じようにそう思っている訳でもないのです。
誰かがあなたを否定したとしても、あなたのことを大切に想う人も必ずいるのです。
おふく
- それと、アルジ。
わたしがああしていれば…こうしていれば…友達を怒らせなかったのかもと考えても仕方のないことなのです
おふく
- え?
アルジ
- 同じ物事を見て、怒る人もいれば何とも思わない人もいます。
改善策を練った先で、喜ぶ人もいれば文句を言う人もいます。
万人に共通する価値観などないのですよ。
おふく
- え…じゃあ、わたしはどうしたら…?
アルジ
- アルジは『わたしが気遣わなかったせいで友人を傷つけた』と思っていますね?
おふく
- はい…
アルジ
- でもアルジは『悪気はなかった』のですよね?
おふく
- はい。普通に友達とトークしてただけだし、いつもみんな好きな時にトークに参戦してくる感じだったし…
アルジ
- 『悪気がなかった』のに『アルジは悪い』ですか?
おふく
- …悪くない…。
うん、悪くない!その子を傷つけようとか、居なくなってほしいとか考えたことなかったもん!
アルジ
- そうですよね。
良かれと思った行動でさえ、誰がどう受け取るのかは分からないのです。
アルジはアルジらしく、ご友人と仲良くしたい気持ちのまま行動する。それだけで十分なのですよ。
おふく
- じゃあ、やっぱ相手が悪いってことだな!
フクロック
- (ドキッ)
ウサ美
- いえいえ、フクロックそうではありませんよ。
おふく
- 『何をどう感じ、どう捉えるか』
これに良いも悪いもないのですよ。
感情に良いも悪いもないのです。
おふく
- 難しい話は面倒くさいぜ!!
フクロック
- うん、ちょっと難しかったけど、わたしも友達も悪くないなら良かった!
ね、ウサ美ちゃん。
アルジ
- はい!次からは羨ましくなったら、勇気を出してトークに参加しに行ってみようと思えました!
ウサ美
- ハーン?友達と話すだけなのに気合いを入れるとか訳分かんねーぜ!
フクロック
- はぁ…こういう無神経さが、ある意味羨ましい…
アルジ
- はあああ?!
フクロック
- 揉めてますけど、おしまい。