不自由な人形♯4
新たな仲間
- ♯4「ママ」
- ママ。僕の人形が消えたんだ。一緒に探すの手伝ってくぅれないかな?
マイケル
- 消えた?マイケルお前が見てないのが悪い。どうせ部屋のどっかにあんだろ。自分で探せ
ぺぺ
- 僕はママに話しかけてるんだ。少し黙っててくれないか?
マイケル
- 僕は君よりおもちゃを大切にしてるし、いつも人形の位置を把握して部屋を出ている
マイケル
- それなのに何故消える?もしかしてお前が僕の人形を盗んだのか?
マイケル
- なんで俺がお前の人形盗むんだよ
ぺぺ
- 俺はお前の人形と遊びたいと思わない。ま、「俺の人形」はお前より大切にしてるぞ。お前みたいに無くした事など一度もない
ぺぺ
- お前の人形なんかだと?
マイケル
- マイケルの表情が暗くなっていく
- それだから友達もできない。だから自分のおもちゃと遊ぶ事しかできないんだろ。自分のおもちゃを大切にできないのなら当然か
ぺぺ
- うるさい!!!!
マイケル
- もう黙ってろよ!!
マイケル
- マイケルが怒鳴りだす
- ???「ほらほら、2人とも席に着きなさい」
- はーい...
マイケル
- ママごめんなさい...
ぺぺ
- 2人が席に座る
- ???「今日のご飯は豪華よ。少し高かったんだから」
- 大きい!これ1ついくらしたの?
マイケル
- ???「そうね...1つ5000円はしたはね...」
- 高!贅沢すぎる!
ぺぺ
- ???「沢山食べなさい。今日はいつもより大きい...」
- "人の肉よ"
ルーシー
- 一方その頃
- ハァ...ハァ...ハァ...
イーサン・ハンク
- とりあえず...ここで最後だ...
イーサン・ハンク
- この階の部屋全て調べた...
イーサン・ハンク
- ほとんど空き部屋だったけど...不思議な部屋がいくつかあった...
イーサン・ハンク
- 世界が逆さになったような不思議な部屋と、宇宙のような部屋に...本が沢山ある部屋...そして今後使いそうな道具も持ち帰った
イーサン・ハンク
- 紙と細い糸。そして鉛筆の3つだ。鉛筆は先端の先だけを折って、俺のサイズでも使えるような大きさにした
イーサン・ハンク
- これで地図とか...メモ用に使えたらいいな...
イーサン・ハンク
- そしてわかった情報が1つある。ここは7階だ
イーサン・ハンク
- つまり、マイケル様の部屋のあった下の階は6階ってことになる
イーサン・ハンク
- てかマイケルハウスって何階建てなんだ?それは今度調べるか
イーサン・ハンク
- ちょっと1人じゃ体力がもたない...2人か3人で探索しないとやばいな...
イーサン・ハンク
- とにかく見つけた道具と7階の情報を2人に伝えないと...
イーサン・ハンク
- イーサンが立ち上がり荷物を持ち始める
- !?
イーサン・ハンク
- (急に寒気が...)
イーサン・ハンク
- ???「イカナイデ」
- ∑(O_O;)ビクッ
イーサン・ハンク
- 声に反応し立ち止まる
- な...なんだ?声?
イーサン・ハンク
- あの部屋の角から聞こえたぞ...
イーサン・ハンク
- 誰かいるのー?
イーサン・ハンク
- ???「イルヨ...」
- 暗くて顔が見えない...扉の隙間からでてる光の差す方へ来てくれないかな?
イーサン・ハンク
- ???「ワカッタ」
- (人か?それとも人形?)
イーサン・ハンク
- 少し怯えながらもゆっくり近づいてくるのを黙って待つ
- ???「ごめんなさいね...顔も分からないのに話しかけたら...怖がっちゃうもんね」
- 私はマーニー。驚かしてごめんなさいね。そんなつもりはなかったの...
マーニー・レイデル
- ドレスを着た...人形?
イーサン・ハンク
- しかもその糸...もしかして操り人形?
イーサン・ハンク
- ええ。私は操り人形よ
マーニー・レイデル
- なんでこんな薄暗い部屋に...
イーサン・ハンク
- 色々理由があったの。そんな事よりあなたはなぜここに?
マーニー・レイデル
- 話せば長くなるけど...部屋から逃げてきたんだ
イーサン・ハンク
- 本当はマイケル様が好きなんだけど...でも...助けたい人がいたんだ
イーサン・ハンク
- そう...あなたの判断は間違ってないわ
マーニー・レイデル
- え?
イーサン・ハンク
- 良かったらここでゆっくり2人で話さない?
マーニー・レイデル
- は、はい...
イーサン・ハンク
- (優しそうな人だな...)
イーサン・ハンク
- 2人が座り込む
- ホコリが凄いから掃除が大変なの...
マーニー・レイデル
- 寒くないの?
イーサン・ハンク
- 平気よ。あなたはマイケルを知ってるの?
マーニー・レイデル
- はい...マイケル様によく遊ばれてました...
イーサン・ハンク
- 可哀想に。あいつはクズよ。すぐに人形やおもちゃを捨てる。何も考えてないのよ
マーニー・レイデル
- マイケル様はいい人だよ
イーサン・ハンク
- それはあなたにだけね
マーニー・レイデル
- え?
イーサン・ハンク
- あなたの助けたい人って誰?何から守ろうとしてたの?
マーニー・レイデル
- イーサンがこれまでの事を全て話す
- ミーナって子可哀想に...彼女も捨てられそうになってたのね...彼に会ってすぐに抱きしめてあげたいわ
マーニー・レイデル
- そしてあなたは勇敢よ。よくあの地獄の日々から解放してあげたはね
マーニー・レイデル
- 地獄の日々?そうかな...
イーサン・ハンク
- 実はね。私もマイケルに遊ばれてたの。何年か前にね
マーニー・レイデル
- え?
イーサン・ハンク
- だけど私を見捨てた。彼は酷い人よ。彼が大切に遊んでいるのは1部の人形だけ
マーニー・レイデル
- それ以外は捨てられる
マーニー・レイデル
- だから私は逃げてきた
マーニー・レイデル
- え!?
イーサン・ハンク
- マーニーさんも逃げてきたの?
イーサン・ハンク
- そうよ。そうでなきゃ捨てられたも同然
マーニー・レイデル
- 私は自由よ
マーニー・レイデル
- 誰にも囚われてない
マーニー・レイデル
- だけどこんな部屋にいて...1人で寂しくないの?
イーサン・ハンク
- そりゃあ...寂しいよ...
マーニー・レイデル
- 何日も誰か来ないか待ってた...そしてあなたが来た
マーニー・レイデル
- 1つ聞いていいですか?
イーサン・ハンク
- なに?
マーニー・レイデル
- このマイケル様のハウスを探索してたんだけど...何か知らないですか?
イーサン・ハンク
- ん〜そうね
マーニー・レイデル
- まず最初に言えるのは...脱獄は不可能に近いわ
マーニー・レイデル
- え?
イーサン・ハンク
- あなたは運がよく遭遇してないみたいだけど...このハウスをうろつく「監視」がいるの
マーニー・レイデル
- 監視?
イーサン・ハンク
- そうよ。逃げた人形を捕まえるの。ほとんど夜にしか行動してないけど、マイケルがいない時は1日見張ってる
マーニー・レイデル
- なるほど...
イーサン・ハンク
- そしてこのハウスには仕掛けが沢山あるの
マーニー・レイデル
- 仕掛け?
イーサン・ハンク
- 私達が逃げる事を分かってるかのようにね...
マーニー・レイデル
- 監視がいて仕掛けまで...急に絶望になってきた...
イーサン・ハンク
- だけど1人だけ逃げ切った人がいる
マーニー・レイデル
- え?
イーサン・ハンク
- 彼が今どこにいるかわからない。だけど逃げる方法は必ずあるわ
マーニー・レイデル
- そしてあなたにこれを渡すね
マーニー・レイデル
- マーニーが何かを探し始める
- あったあった!
マーニー・レイデル
- はい!どうぞ!
マーニー・レイデル
- 何これ?
イーサン・ハンク
- 私が書いた地図よ
マーニー・レイデル
- 地図!?
イーサン・ハンク
- 実は私もハウスから出るつもりだった。だけど無理だと気づいたの
マーニー・レイデル
- 描きかけだけど、7階から10階までの情報が書かれてる
マーニー・レイデル
- ありがとうございます!
イーサン・ハンク
- この建物は13階建てよ。あなたの独り言聞いてたから気になってたでしょ?
マーニー・レイデル
- 13階建て!?
イーサン・ハンク
- そりゃ部屋の数多いいわけだ...
イーサン・ハンク
- (〃艸〃)クスクス
マーニー・レイデル
- (笑ってる!)
イーサン・ハンク
- 私が話せる内容は以上よ
マーニー・レイデル
- 助かりました!
イーサン・ハンク
- それじゃ、俺はここで失礼します
イーサン・ハンク
- 待って!
マーニー・レイデル
- ?
イーサン・ハンク
- あ...あと1ついいかな?
マーニー・レイデル
- はい、なんですか?
イーサン・ハンク
- その...脱獄の事なんだけど...
マーニー・レイデル
- その...もし良ければでいいけど
マーニー・レイデル
- 私も...一緒に行ってもいいかな?
マーニー・レイデル
- もしかしてマーニーさんも来てくれるの!
イーサン・ハンク
- ダメだよねやっぱり...
マーニー・レイデル
- いいに決まってるじゃん!一緒に行こう!逃げようよ!
イーサン・ハンク
- ......
マーニー・レイデル
- ありがとう...本当にありがとう
マーニー・レイデル
- マーニーさんが居るなら安心だ!
イーサン・ハンク
- みんなもきっと歓迎してくれる!
イーサン・ハンク
- そ、そうだと嬉しいです!
マーニー・レイデル
- (彼誰かに似てる...)
マーニー・レイデル
- 仲間が1人加わり絶望もあれば希望もある。そして彼らに待ち受ける者とは...
- 次回続く