ひとり劇場

反逆者の韓国人

別れた北と南

なぜだろう...
なぜ同じ国だったのに...
同じ民族同士だったのに...
同じ言語だったのに...
同じ文化だったのに...
なぜ北と南で別れたのだろう
私は小さい頃疑問に思った
確かに歴史の教科書には朝鮮半島は1つの国だったのに
どうして「別れた」のだろう
私は考えながら北朝鮮と韓国の国境を眺めていた
あの先には私達と同じ朝鮮人がいる...
どうしたらあの人達に会えるのだろう...
私が死ぬ前には、国境のない平和な朝鮮半島があるのだろうか
おじさん「そこの若者よ」
おじさん「何を見てるんだい?」
おじさん「向こうには何も無いよ」
おじさんが私に話しかけてくる
私は振り向いて思わず質問をした
韓国人
おじさんは朝鮮を統一させたいですか?
韓国人
私は子供の頃から疑問に思ってたの
韓国人
私は北朝鮮の人に会いたいし、あの国境の先が見たいの
韓国人
どうして同じ民族の人が別れなきゃならないの?
そうすると、おじさんは悲しそうな顔をした
溜息をしてからゆっくり答えた
おじさん「私は朝鮮半島の平和を望んでいる」
おじさん「戦争なんてしちゃならん」
おじさん「だけどね」
おじさん「もし朝鮮半島が統一されたとしても」
おじさん「その頃には私はこの世には存在しないだろう」
おじさん「統一をするのに平和的に解決するのは難しい」
おじさん「きっと朝鮮を統一するには戦争は回避できんじゃろう」
韓国人
どうして戦争するの?
韓国人
同じ民族なんだし、北朝鮮の人だって統一を望んでるよ
韓国人
平和的に解決する方法がきっとある
おじさん「若者よ...」
おじさん「歴史は変えることも、消すこともできないのじゃ」
おじさん「韓国と北朝鮮は過去に戦争をしたのは知ってるかい?」
おじさん「戦争は国民を恐怖のどん底に落とすだけでなく、悲しみが生まれ、それがやがて憎しみに変わる」
おじさん「彼らは今でも我々を憎んる人達がいる」
おじさん「ここで何より大事なことは"まだ戦争は終わってない"ということじゃ」
おじさん「あれを見てみろ」
私はおじさんの指の先を見る
おじさん「あの子供や子供の親」
おじさん「あの親子は戦争を忘れて楽しそうに歌っているが、あの笑顔がこの先ずっと続くかどうかはわからない」
おじさん「......」
おじさん「多分この先きっとあの子は悪夢を見る...」
おじさん「とても恐ろしい悪夢じゃ」
おじさん「生活の裏では戦争という恐怖が隠れてる」
おじさん「憎しみはやがて戦争を生む」
おじさん「北と南が別れてから、教育や環境が変わってしまったのじゃよ」
おじさん「何より統一の難しさは、北は社会主義で韓国は資本主義ってことなのじゃ」
おじさん「お前さんはそれでも統一を望むか?」
おじさん「戦争をしてでも朝鮮が統一されるのを見たいか?」
私は思わず黙り込んだ
統一はやはり難しいことなのだろうか
韓国人
私は小さい頃から統一が実現することを夢見てた
韓国人
私はお互い分かり合えると信じてる
韓国人
戦争をしない方法がきっとどこかにあると思うの
韓国人
私が大人になったら北朝鮮に行きたい
韓国人
私は北に住んでる人達と触れ合いたい
するとおじさんは黙り込んだ
そして涙を流しながらこう言った
おじさん「そうか...」
おじさん「そうだよね...」
おじさん「私はお前さんを応援しておる」
おじさん「朝鮮人は1つでなくちゃならないよね...」
悲しい表情をするおじさんを見て、私はおじさんの肩に手をおいた
韓国人
私はこの目で見てくる
韓国人
北朝鮮の人達を
韓国人
私は国境のない平和な朝鮮半島じゃなきゃ嫌
韓国人
北も南も日本の被害者
韓国人
全部日本が悪い
韓国人
朝鮮半島が統一できないのは、日本が朝鮮半島を支配したから
韓国人
日本が存在してなかったらこんなことにならなかった
韓国人
私はずっとあの国境を見てて、ムカついてたの
韓国人
この世に存在していけないのは日本人なんだと
韓国人
あいつらは悪魔
韓国人
日本列島は海に沈むべきよ...
韓国人
私は目的が1つになれば統一は可能だと思ってるの
韓国人
悪いのは日本
韓国人
世界を支配し、関東大震災で朝鮮人を虐殺したのはあいつらだ
韓国人
ナチスと手を組んだ悪者
韓国人
誰も悪くない
韓国人
北の人はそれがわかると思う
おじさん「......」
おじさん「歴史を見てもそうだね...」
おじさん「確かに日本人は罪を犯した...その憎しみが消えるには日本が滅ばなきゃ消えないだろう...」
おじさん「おっと...もう時間のようだから、そろそろ私は失礼する」
おじさん「君と話せてよかった」
おじさん「いい時間を過ごしたよ」
韓国人
私もです
韓国人
おじさんと話せてよかった
おじさん「だが最後に少しだけ言わせてくれ」
韓国人
どうされました?
おじさん「愛国心は...」
おじさん「過去に世界を大きく動かした...」
おじさん「最大の狂気だ...」
おじさん「やがてそれが...」
おじさん「"戦争"を生む」
次回2話に続く

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投稿日時:2020-09-06 23:46
投稿者:はと

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