廃墟からのLINE8前編
話が全然進んでないけど長くなったのでとりあえず投下。後編はもうちょいかかる。これはチャット小説なんだろうか。いつも評価ありがとう!
- 前回のあらすじ
直泰
- 廃墟からLINEくるんだけど尾崎なんか知らね?
佐崎
- 知るかよ
尾崎
- ごめんなさい!ごめんなさい!
許して桐島!成仏して!
小池
- えっ桐島くんとLINEしてるけど…?
アキ
- なんか混乱してきたな
直泰
- 小池すぐビビりそうだから小池にLINEしてやろ
呼ばなきゃ大丈夫でしょ多分
桐島
- 俺のスマホどっかで回収できないかな…むりかな…
宏考
桐島
- ちょっと、落ち着いてよ
アキ
- あ、あああ、け、警察に…
小池
- 小池がそう呟いた瞬間、尾崎は彼を勢いよく殴り倒した
小池
- おわ
直泰
- 倒れ伏し、乙女のように頬を抑え、彼は尾崎を呆然と見上げる
小池
- あ、あ、
小池
- ふざけてんのか?んなマネしたらどうなるか分かってんだろうな?
尾崎
- マジかよあんたら…
佐崎
- お前らも、よけいなこと言いやがったらタダじゃおかねぇぞ?
尾崎
- そんな…まさか…
本当に殺人なんて…
直泰
- いやまて、本当にお前らの手でやったのか?
直泰
- 居なくなったのは桐島だけじゃない
直泰
- 何人も廃墟へ行って居なくなってるのは全て、お前らがやっていることだと?
流石にそんなもの黙っている訳にはいかない
直泰
- んなわけねぇだろ
尾崎
- だいたいコイツが勝手に勘違いしてるだけで、俺達はやってねーよ
尾崎
- 妙な噂が広まると今より面倒になるから黙ってろっつってんだよ
尾崎
- 勘違い?どういうことだ
ならさっきのLINEは何だったんだ
直泰
- ごちゃごちゃうるせぇな。これ以上付き合う気はねぇ
いくぞ小池
尾崎
- あ…
小池
- 尾崎。言い忘れていたんだが、さっきの会話は録音させてもらっていたぞ
直泰
- …は?
尾崎
- 既に自宅のパソコンに送信した。
まあ、何も後ろめたいことがなければ問題ないだろう?
直泰
- て、めぇ…
尾崎
- お~~やるじゃんメガネ
佐崎
- さすがナオ!慎重派!
アキ
- いやまあどうみても危険だったから、こんなこともあろうかと用意して…ま、まて尾崎。それ以上近づいたら本当に通報するぞ
直泰
- チッ
くそが…てめぇが余計なこと喋りやがるから…
尾崎
- ひぃっ
小池
- …さっきのLINE、廃墟からでしょ?
佐崎
- えっそうなの
アキ
- そういえば先程から気になってるんですけど
その「廃墟」からっていうのは、誰のことを言っているんですか?
直泰
- アカウント名が「廃墟」にでもなってるとか?
直泰
- …カナに来てたLINEは「アカウント名がどうしても読めない」って言ってた
佐崎
- カナって、居なくなったお友達ですか?
アキ
- そう。アタシの親友。
カナにそのLINEが来てから様子がおかしくなっちゃったんだよね。「廃墟に行かないと」とか何とか言って、段々ちゃんと会話出来なくなっていって…
佐崎
- まあ、元々廃墟には行こうとしてたんだけど
佐崎
- え。なんで?
アキ
- なんか噂になってたし。暇だったから。
一緒に行って写真でも撮ってインスタに上げよっかなーって
佐崎
- (インスタにそんなもの上げるなよ)
直泰
- そしたら実際にLINEが来て。やっべーじゃんコレ!っつってスクショとったりしてたんだけど
佐崎
- スクショは何でか真っ黒な画面で保存されるし、カナは変になるし
そのまま行方不明になっちゃって…
佐崎
- 成る程。それが尾崎たちにも届いている、と
直泰
- んなもん来てねぇって
尾崎
- …か
小池
- 小池てめーこれ以上何か喋りやがったら…
尾崎
- 行かなきゃ…
小池
- は?
尾崎
- リンゴン
小池
- 小池のスマホから、音が鳴る
小池
- 彼はふらふらと、公園の入口に停めてある自転車の方へ近づいていく
小池
- てめぇ勝手に…
尾崎
- 彼は小池の肩に手をかけたが、どん、と乱暴に振り払われる
尾崎
- な、
尾崎
- 行かなきゃ
小池
- …なにか様子が
直泰
- お前何
尾崎
- あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
小池
- 突然、まるでサイレンの様に叫び出す
尾崎
- 平坦だがそれなりの声量で発せられたそれに、その場に居た全員が思わずひるんでしまう
尾崎
- リンゴン
尾崎
- 呼び出し音が鳴る。声はぴたりと止まる
尾崎
- ゆっくりこちらを向いた顔に先程までの恐怖の色は無く、ただ無表情だ
尾崎
- リンゴン
尾崎
- 呼び出し音が鳴る
尾崎
- 行かなきゃ
小池
- 呟き、再び自転車へと近寄る
小池
- 尾崎は呆気にとられ、自転車に乗る小池を眺めている
尾崎
- ち、ちょっと待て何かまずくないか?
直泰
- あれやばいかも
佐崎
- 小池さん!
アキ
- 直泰たちが言い出すよりも早く彼は自転車を漕ぎ出す
尾崎
- が、すぐさま尾崎が走って追い付き自転車を蹴倒したため、小池は地面に投げ出された
尾崎
- ぐあ
小池
- てめぇオラァ!!!
尾崎
- そしてなぜかそのまま馬乗りになり、小池をボコボコに殴り始める
尾崎
- …ん?ん?!
いやいやまてまてまて
何してる!?
直泰
- カナの感じとちょっと似てる…
佐崎
- 目ぇ冷まさせるんだよ。
おいこら起きろてめぇ
尾崎
- 行かなきゃ…行かなきゃ…
小池
- チッ駄目だこいつ
尾崎
- 自転車についてたロープ持ってきたよ
これで縛っとけば?
アキ
- 貸せ
尾崎
- お、おお…?
直泰
- 一体どうなってる…?
直泰
- というかアキはなんでそんなに落ち着いてるんだ
直泰
- んー。なんかちょっと状況が分かったから
アキ
- ねえ尾崎さん、これ見て
アキ
- 見て分からねぇか?
今それどころじゃねんだよ
尾崎
- トークルーム見える?
アキ
- ああそうだな
それが?
尾崎
- ならヒロは大丈夫なんだ。
アキ
- ヒロのLINEは、廃墟からのLINEじゃない。
アキ
- 私たちは廃墟から呼ばれた訳じゃないんだ
アキ
- ねえ、尾崎さん。
私たちと協力しない?
アキ
- は?何言ってる?
これ以上てめぇらに付き合う気はねぇっつっただろ
消えろ
尾崎
- でもあなたも、廃墟から呼ばれてるんでしょ?
アキ
- 今はまだ大丈夫なだけで、いずれは小池さんみたいになるんじゃないの
アキ
- …
尾崎
- これが怪奇現象の類いなら、原因をなんとかしなきゃ逃げられないんじゃない?
アキ
- あなただって、こうなる前に解決したいでしょ
アキ
- …何しろってんだよ
尾崎
- とりあえずLINE交換しよ
アキ
- …待ってろ
とりあえずコイツ移動させる
尾崎
- それとそっちのあなた…
アキ
- 佐崎蓮華。ふるふるでいい?
佐崎
- あ、それならまとめてやろ
アキ
- りょー
佐崎
- ちょ、ちょっとまて何が何だか
怪奇現象って一体
直泰
- ナオもやろうよ
アキ
- お、おお
直泰
- おい、そこのメガネ
運ぶの手伝え
尾崎
- わ、わかった
直泰
- 一同は再び公園へと戻る
尾崎
- そして微妙な空気の中、連絡先の交換が行われた
尾崎
- なんだこの状況…
直泰
- おいこれ誰がどれだ
尾崎
- ねこは私
アキ
- この犬どっちがどっちだ
尾崎
- かわいい方がアタシね
佐崎
- いやうちのも可愛いが?
直泰
- ウチの子の方がキュートじゃね?
佐崎
- てか名前でわかんない?
アキ
- …ささぺぇ@ポンポンペイン団って何これ名前?
アキ
- (うわLINE民か)
直泰
- ザッキーって尾崎?
かわいいじゃん
佐崎
- それ彼女限定だから
お前らが呼んだらぶち殺すぞ
尾崎
- (そんなもんをアカウント名にするな)
直泰
- 公園の隅、グルグル巻きでズタボロの小池の横。直泰はいまいち状況についていけてなかったが、とりあえずスマホをふるふるした
アキ
- 既読8前半 ゆるい団結
アキ