廃墟からのLINE3
微ホラー注意。評価アリガトウゴザイマス!情報共有回。サムネがランダムだから怖い画像とかは基本使いません。
- 一昨日から帰ってない?
直泰
- そう
アキ
- んで自転車が無くなってんだって
アキ
- ヒロのお母さんが、警察に相談するって言ってた。
アキ
- そういえば、放課後すぐにどっか行ってたな
「ちょっと俺行くわ!」とか何とか言って
直泰
- 理由も話さずに飛び出して行ったから、行き先は分からないが…
LINEも未だに既読にならんからな
直泰
- 私も。 けどさ
アキ
- 直前まで何か気になること言っててさ
アキ
- 何かヤバい!!!!みたいなLINEきてて
アキ
- いつものことだろ
直泰
- この前夜中の12時に「ヤバい見ろ!!!!割り箸すげえ綺麗に割れた!!!!」とか大騒ぎしたLINE来てたぞ
直泰
- それは殺意沸くわ
アキ
- いやまあ、うるさいのはいつも通りなんだけど
アキ
- この前話した心霊スポットの廃墟の話してたんだよね
アキ
- ああ、集団自殺があったとかっていうやつか
直泰
- ん?そんな話だっけ?
アキ
- 理由は分からないけど、そこに行ったのかも
アキ
- でも、アイツ怖いの駄目じゃん?この話した時もアーーー聞きたくないっ!つって叫んで耳塞いでたくらいだし
アキ
- よっぽどの理由が無いと行かないだろうな
直泰
- それも一人で
直泰
- そう。私達に声掛けなかったのが気になる
アキ
- 一応ヒロのお母さんに廃墟のことは伝えたから、警察が探してくれると思うんだけど
アキ
- この時間でもLINEまだ既読にならないから、見つからなかったのかな…
アキ
- 今日思い当たるところは探してみたんだけど、いなかったし
アキ
- ヒロ大丈夫かな?
やっぱり最初にLINE来たときにもっとちゃんと聞いておけばよかったなって
アキ
- 思って
アキ
- 私さ
アキ
- やっぱりもう一度探しに行こうかな
アキ
- アキ
直泰
- 落ち着け
直泰
- 充電が無くなっただけかもしれない
直泰
- 桐島さんってまだ帰ってこないんでしょ?
アキ
- ヒロも桐島さんみたいにさ
アキ
- いや
直泰
- まだ分からん
直泰
- ていうか絶対関係あるじゃん
アキ
- きっと探しに行ったんだよアイツ
アキ
- 一人で
アキ
- なんで
アキ
- アキ
直泰
- アキにLINEしたなら
直泰
- 少なくとも、帰ってくる気はあるってことだろ
直泰
- 怪我して、動けなくなったのかも
アキ
- それでLINEして
アキ
- それならもう一行目から伝えるだろ
えっ聞いて!!!!痛ってぇんだけど!!!!
とか言ってな
直泰
- うん
アキ
- それな
アキ
- それだわ
アキ
- そうだろ
直泰
- ちょっと不安になっちゃった
アキ
- ごめんありがと
アキ
- まだ分かんないよね
アキ
- 明日さ、桐島さんについてちょっと聞いて回ってみる
アキ
- それは俺もそうする
直泰
- このまま居なくなるつもりではない、と思う
直泰
- でもなんらかの関係はあるんだろうな。正直情報が足りなくて詳しくは分からん
直泰
- もし明日見つかってなかったら、廃墟へは俺が行ってみる
直泰
- 兄貴に頼めば車出して貰えると思う
直泰
- 私も行く
アキ
- いや出来れば他の場所を探してほしい
直泰
- 廃墟の周辺は探してみるけど、そうなると他の場所は探せなくなる
直泰
- というか警察が居るなら帰されるかもわからん
直泰
- わかった
アキ
- 今日はもう寝ておこう
直泰
- うん
アキ
- おやすみ
アキ
- おやすみ
直泰
直泰
- はあ
直泰
- 全く何やってんだアイツ…
直泰
- …桐島か
直泰
- 本当に、廃墟に居たのか…?
けどそれって…
直泰
- リンゴン
直泰
- !
直泰
- ヒロか!
直泰
ヒロ
- ナオーーーーー!!!
ヒロ
- ナオヘルプ!!!
ヒロ
- 気付いて!!!
ヒロ
- カム!!!
ヒロ
- おい
直泰
- ナオーーー!!!!!!!
ヒロ
- おれだよーーーーー!!!
ヒロ
- おまえ
直泰
- な
ヒロ
- おおおおお!!!!キタコレ繋がった!!!!!
ヒロ
- うるさい
直泰
- あっサーセン
ヒロ
- いやちがくて
ヒロ
- マジヤベエんだよ!!!!
ヒロ
- いやもうね
ヒロ
- とにかくヤバい!!!!
ヒロ
- 落ち着け
直泰
- 語彙が死にすぎて何も分からん
直泰
- お前一昨日から行方不明らしいけど
直泰
- それな!
ヒロ
- それなじゃねーんだよ
直泰
- どこにいるんだよ
直泰
- いや聞いて
ヒロ
- できれば怒らないで聞いて
ヒロ
- 俺…異世界に来たっぽい
ヒロ
- は?
直泰
- あの日桐島からLINEが来て
ヒロ
- なんか廃墟に入ってさ。
ヒロ
- やば
ヒロ
- おい
直泰
- ていうか俺にLINEするよりもっとあるだろ色々…
直泰
- あと迷って帰ってこれないんなら早く110番しとけ。それで位置情報も送信される
どうせヒロの母さんがもう警察に相談してるから、とっくに大事になってるし気にするな
直泰
- LINEはそこで途切れた
直泰
- 既読つかんな。アホだろあいつ
直泰
- ていうか異世界ってなんだ
いや
異世界ってなんだよ
直泰
- どこで遭難してんだあいつ
直泰
- まさか誘拐でもされたのか…?
いやでも桐島からLINEってことは…?
直泰
- なんか元気そうではあったんだが…?
直泰
- まあ明日行ってみるか
とりあえずふざけたLINE送りつける余裕はあるんだ。大丈夫だろ
直泰
- 周りにさんざん心配させやがって
直泰
- 会ったら殴ってやろう。一発殴ろう。そうしよう。
直泰
直泰
- ゲームじゃないからセーブはないんだよな
宏考
- 当然ロードも出来ない
宏考
- (ホラゲーっつったら手記だの日記だのが定番だから、とりあえず棚漁ってたけど…!)
宏考
- 手には手斧が一本。それと適当にひっつかんだガラクタ
宏考
- (出入口が一つの場所に長居するのは危険だったな。遅いけど。)
宏考
- ど、どうする…?いくのか…?
宏考
- でもあれ、一応人間だよな…?
宏考
- ドア付近に立ち塞がった2mほどの肉塊のようなものは、じわじわと中へ侵入し、宏考のほうへとにじりよる
宏考
- フ ォ ォォ
- マ!?喋れんの?!
ちょっと聞いて下さいませんか!??
宏考
- 俺迷子なんすよ!!!
宏考
- おうちにお邪魔しちゃって!!!ほんとスミマセン!!!すぐ出ていきますんで出口とか
宏考
- 体が膨れ上がって首が埋まってしまっているため、どうやら真上しか向けないらしい。目玉だけがぎょろりと宏考を見据える
- ひぃ!!?
宏考
- ああ、あああと俺の後輩がいるはずなんですけど見かけたら
宏考
- びた、と濡れた体が前に進む
- ツンとした腐臭が鼻につく
- ォォ
- オォォォオォォォォォォォオオオオ!!!!!!
- アバーーーーーー!!!
宏考
- 飛び込んできた塊を寸でのところで避け、廊下へと転び出でる
宏考
- めい一杯に叫び散らしながらとにかく無茶苦茶に駆け出す。後ろなんて怖くて確認できない。元の場所には戻れそうにないがしょうがない。
宏考
- ハァッハァッ
宏考
- なんなんあれ!!!ほんとなんなんあれ!!!
宏考
- なんかバリエーションあるし一体じゃないなアイツ!!?
宏考
- あんなもんに押し潰されたら死ぬ!!!!つーかこのちっちゃい斧じゃどうにかすんの無理だな!!!!
宏考
- アァァーーーーー!!!!!
助けてナオーーーー!!!!!
宏考
- もう夜中にLINEしないからーーーー!!!!
宏考
- 既読3 つながる三人