サンタさんからの手紙
私用
- 森に雪が降り積もりました。今日はクリスマスの前の日。ネズミの郵便屋さんはカバンに手紙を詰め込むと、張り切って外に飛び出しました。
ナレーター
- さあ、いそげいそげ。みんな、郵便を待っているぞ
ねずみ
- うわあ!
ねずみ
- 大変だ!手紙が全部飛び出しちゃった
ねずみ
- ねずみは大慌てで、手紙を拾い集めました
ナレーター
- ところが、一番最後に拾った手紙を見て、ねずみはびっくりしました。
お届け先が、雪で濡れて所々消えているのです
ナレーター
- どうしよう。これじゃあ、誰にきた手紙か分からないよ。困ったなぁ…。でも、他の手紙を配らなくちゃ
ねずみ
- うさぎさん、ゆうびんです…。
くまさん、ゆうびんです…。
ねずみ
- 手紙を配り終えたねずみは、残った手紙をカバンから取り出しました。
どうしたらいいか悩んでいると、くまさんとうさぎさんがやってきました。
ナレーター
- ねずみさん!さっきは元気がなかったけれど、どうしたの?
くま
- 実は、お届け先が分からなくなっちゃったんだ
ねずみ
- なるほど!これは大変だ!ねぇ、ねずみさん、この手紙誰から来たの?
うさぎ
- そうか!裏を見るの すっかり忘れてたよ
ねずみ
- (手紙を裏返して...)
あ!サンタさんからだ!
ねずみ
- え!なんだって!ほんとうかい!?
くま
- 一体、誰だろう、サンタさんから手紙をもらう人って。いいなぁ!
うさぎ
- もしかしたら、僕たちの中の誰かかもしれないね
くま
- そしてみんなは、消えかかっている手紙の絵をもう一度、よく見ました
ナレーター
- あ!私の耳が描いてないかな?
うさぎ
- いやいや、僕のマフラーが描いてあるかも!
くま
- えー!どこにマフラーが描いてあるの? くまさん、嘘つき!
うさぎ
- なんだって!?うさぎさんひどい!
くま
- 2人は喧嘩を始めてしまいました。その時です。
ナレーター
- いたたたた!しっぽしっぽ!
ねずみ
- ごめんごめん、大丈夫?
くま
- …あ!
うさぎ
- そうだ!この絵はしっぽだ!ねずみさんのしっぽだ!
うさぎ
- 青い帽子に、青い服、赤いマフラーに黒い靴…
うさぎ
- 間違いないよ!この手紙はねずみの郵便屋さんにきたんだ!ねぇ、みんなもそう思うでしょ?
うさぎ
- えー!僕に!?僕にサンタさんから手紙がくるなんて
ねずみ
- ねえねえ、ねずみさん、早く開けて読んでみてよ!
くま
- (手紙をあけて、読む)
はじめまして、私はサンタクロースです。今夜プレゼントを配るので、ねずみさんに森の道案内をお願いします。夜になったら森で一番大きな森の下に来てください。
ねずみ
- すごい!いいなぁねずみさん、サンタさんのソリに乗れるんだね!
うさぎ
- みんなのおかげだよ!ありがとう!
ねずみ
- よし!みんなで行こう!
くま
- ねずみもくまもうさぎもサンタさんに会いに走り出しました。日が沈み、森は暗くなってきました。
ナレーター
- 電気消す
サンタ
- 電気つける
サンタ
- すると突然、目の前がぱーっと明るくなり、目の前にサンタクロースが立っていました。
ナレーター
- サンタさん!僕たちも一緒に行ってもいい?
くま
- (首を縦に振る)
サンタ
- ありがとう!
くま
- ありがとう!
うさぎ
- それ!
ねずみ
- しゅっぱーつ!
ねずみ
- しゅっぱーつ!
くま
- しゅっぱーつ!
うさぎ
- 電気消す
サンタ
- ミラーボール
サンタ
- ねずみたちを乗せたソリは雪の上を滑り出したかと思うと、空に向かってぐんぐん登り始めました
ナレーター
- 🎵クリスマスの歌が聞こえてくるよ
サンタ
- ねずみの郵便屋さんがしっかりと道案内しましたから、サンタクロースは、無事、みんなのうちにプレゼントを届けることができましたよ。
さあ、次はみなさんの番です。ねずみの郵便屋さんはあなたのお家もきっと道案内してくれるでしょう。
ナレーター