覗き魔第2話「モンスター」
ホラー
- パート2
- 君怖いのか?
未知の人
- 大丈夫。
未知の人
- 恐怖はいいものだ。
未知の人
- 返事くれないのかい?
未知の人
- これはゲームかい?
未知の人
- かくれんぼしてるんだろ?
未知の人
- クロエ?
未知の人
- どうして私の名前知ってるの?
クロエ
- 君を見つけるために送られてきたのさ。
未知の人
- 見つけるためには名前を知らないとね。
未知の人
- 誰があなたを送ってきたの?
クロエ
- 君が絶対会いたくないものだ。
未知の人
- 信じて
未知の人
- 信じない。
クロエ
- 最初はそれがいいかもしれない。
未知の人
- 賢い子だ。
未知の人
- そうかもね。
クロエ
- それでは、お父さんのことは信じるんだろ?
未知の人
- 面白いな。
未知の人
- どうして?
クロエ
- 彼は信用できないからさ。
未知の人
- 嘘をつくし人を騙す。
未知の人
- 想像できないほどに残酷にもなれる。
未知の人
- どうやって私たちのメールを見たの?
クロエ
- 見てないよ。でも、お父さんのことを知ってる。
未知の人
- ずっと前からね。
未知の人
- 出ておいで、クロエ。
未知の人
- 話をしよう。
未知の人
- いやだ。
クロエ
- 傷つけたりしないよ。
未知の人
- そうでしょうね。
クロエ
- それから大切なことは。
未知の人
- 「僕は決して君に嘘をついたりなんかしないよ、」クロエ。
未知の人
- もし、嘘をついたら。
未知の人
- なんでも希望を叶えよう。
未知の人
- 君の望むことならなんでも。
未知の人
- おとぎ話のように。
未知の人
- むしろ悪夢みたい。
クロエ
- でも本当なんだ。
未知の人
- ばからしい。
クロエ
- そうだね。
未知の人
- 信じて欲しいの?
クロエ
- 信頼する人を間違ってるよ、クロエ。
未知の人
- 地獄にでも落ちろ。
クロエ
- もう何回も落ちてるよ。
未知の人
- 地球の中の地獄だけどね。
未知の人
- なにが欲しいの?
クロエ
- なにか欲しいなんて言ったか?
未知の人
- お父さんが言ったわ。
クロエ
- お父さんは、あなたが私を連れ去りにくるって言ってたわ。
クロエ
- 遊びに来たんだよ。
未知の人
- なぞなぞは好きか?
未知の人
- 好きじゃない。
クロエ
- それは残念。あるんだけどな。
未知の人
- 僕の質問に答えて。
未知の人
- そしたら、私が君の質問にも答えてやろう。
未知の人
- 警察に聞くために取っておく。
クロエ
- 警察が来るまで黙ってたら。
クロエ
- それじゃあ
未知の人
- ある男の動め先に電話がかかってきて、
未知の人
- 彼の妻が殺されたと言う。
未知の人
- 警察は、警察は遺体の確認をして欲しいと言った。
未知の人
- 男が車に乗り、現場に駆けつけると。
未知の人
- その男は逮捕されてしまうんだ。
未知の人
- どうしてだと思う?
未知の人
- 簡単よ。
クロエ
- 妻が殺された場所を知っていたのは、
クロエ
- 彼が殺したからよ。
クロエ
- 良くできました。
未知の人
- 君の賢さは、
未知の人
- お父さん似だといいね。
未知の人
- どういう意味?
クロエ
- それが私えの質問?
未知の人
- 違う。
クロエ
- じゃ、質問してくれよ。
未知の人
- いや。
クロエ
- どうして?
未知の人
- 取っておくの。
クロエ
- 取っておく事なんてできないよ。
未知の人
- さっきそんな事言ってなかったじゃん。
クロエ
- やっぱり嘘つくの?
クロエ
- 本当に賢い子だ。
未知の人
- あなたを避けるくらいの賢さはあるわ。
クロエ
- そんな事はできないよ。
未知の人
- 君がどこにいるか知ってるんだ。
未知の人
- じゃあ、捕まえに来なさいよ。
クロエ
- 誰が君を捕まえたいなんて言った?
未知の人
- 言ったでしょ。お父さんが言ったって。
クロエ
- お父さんはいい人よ。
クロエ
- 彼はいい人だった。
未知の人
- 何十年前のことだけどね。
未知の人
- 飛び抜けた金持ちになる前。
未知の人
- 今じゃ彼は、
未知の人
- ひどい人になってしまった。
未知の人
- 今でもいい人よ。
クロエ
- 君は自分が見たいようにしか物事を見ない。
未知の人
- 他の人間と同じようにね。
未知の人
- じゃ、あなたは人間じゃないの?
クロエ
- 私は人間じゃない。
未知の人
- だから人の庭に入って、
クロエ
- 窓から子供達を見ているの?
クロエ
- そうだよ。
未知の人
- 気持ち悪い。
クロエ
- そうだ。
未知の人
- モンスターね。
クロエ
- そうだね。
未知の人
- 信用できない。
クロエ
- 信用すべきだよ。
未知の人
- 世界はモンスターで満ちている。
未知の人
- 幽霊や小悪魔
未知の人
- 強盗に殺人者。
未知の人
- そうだね。
クロエ
- あんた何かに似てる。
クロエ
- グリム童話の。
クロエ
- でも、あなたは。
クロエ
- 小さい子が好きなただの変人。
クロエ
- 小さい子には、かなりそそられるね。
未知の人
- 病気ね。
クロエ
- 世界は病気だ。
未知の人
- 社会のバランスを失っている。
未知の人
- 大金持ちのエリートが
未知の人
- 貧しい大衆から搾り取る。
未知の人
- 親たちが気にするのは社会的地位と
未知の人
- 口座残高
未知の人
- 自分の子供たちよりもだ。
未知の人
- 世界はバラバラになってしまっている。
未知の人
- そしてそのしわ寄せが行くのはいつも子供たちなんだ。
未知の人
- それは酷い。
クロエ
- その通り。
未知の人
- でも、私たちが立ち上がって。
未知の人
- 物事を正しい方向に向けるとき。
未知の人
- 私たちが悪夢で
未知の人
- 伝説でもあるわけだ。
未知の人
- 人類が病んだら
未知の人
- 私たちが助ける。
未知の人
- 助けるって、どうやって?
クロエ
- 何先年に渡って、何千回も
未知の人
- はい上がってきたんだ。
未知の人
- 地球の暗いところから
未知の人
- 地球を助けるために。
未知の人
- 幼い子供を誘拐することが?
クロエ
- そうだ。
未知の人
- そうやって、私たちは地球のバランスをとっているんだ。
未知の人
- 人間を恐怖におとしめて良くさせる。
未知の人
- 彼らが1番大切にしている物を連れ去って。
未知の人
- 子供達ってこと?
クロエ
- ちがう。
未知の人
- 彼らが信じている神話だ。
未知の人
- 間違って信じられている。
未知の人
- 関係ないと
未知の人
- モンスターは隠れていないと。
未知の人
- クローゼットの中やベットの下にね。
未知の人
- だっていないでしょ?
クロエ
- 本当かな?
未知の人
- グリム童話やおとぎ話はどうやってうまれたと?
未知の人
- 人間の想像力。
クロエ
- 君は想像力がないよ。
未知の人
- だから隠れるのが
未知の人
- いつも同じなんだ。
未知の人
- 1番遠い角の
未知の人
- じめじめした地下室の
未知の人
- ピアノの後ろの
未知の人
- カビ臭い毛布の下
未知の人
- 違うわ。
クロエ
- 今君嘘つこうとしてる?
未知の人
- だってさっき
未知の人
- 横を通り過ぎたとき
未知の人
- 心臓の音が聞こえたよ、クロエ。
未知の人
- 一体なんなの?
クロエ
- 言っただろ?
未知の人
- 私は汚くて小さくて
未知の人
- 影に潜んでいるんだ。
未知の人
- そして窓から子供達を見ているのさ。
未知の人
- 私は暗闇の中の足跡
未知の人
- 誰もいないはずの暗闇のね。
未知の人
- 私が前兆なのさ
未知の人
- 暗黒の時代の。
未知の人
- お願いほっといて。
クロエ
- もう一つなぞなぞに答えたらな。
未知の人
- 信じない。
クロエ
- 君に選択肢はないよ。
未知の人
- 地下室に下りて行って
未知の人
- 君の喉を引き裂くことだってできるんだ。
未知の人
- それかなぞなぞに答えるしかない。
未知の人
- わかったわよ。
クロエ
- 警察はどこ?
未知の人
- え?
クロエ
- 君の大好きなお父さんが
未知の人
- 20分前に呼んだって言ったろ?
未知の人
- じゃあ
未知の人
- 警察はどこにいる?
未知の人
- そんなのなぞなぞじゃない。
クロエ
- 難しいだろ?
未知の人
- そうね。
クロエ
- 私には答えがわからない。
クロエ
- じゃあそっちに行こう。
未知の人
- いいね。
クロエ
- どうして?
未知の人
- 次は私がなぞなぞは出す番だから。
クロエ
- 面白いな。
未知の人
- 今近くにいる?
クロエ
- もう少しで君の頭の上だよ
未知の人
- じゃあ、どうして私の心臓の音が聞こえないの?
クロエ
- 続きはパート3で