勇気ある妹が姉を変える話。
2作目です。
- ここ…何処なのかな…
私
- ていうか、私何してたんだっけ……
私
- 何で、こんな場所……
ゼツボウ
- えっ、…?!
私
- …アナタも、嫌……?
ゼツボウ
- え、ぁあ……
私
- 怯えないで……
ゼツボウ
- いや、来ないでよっ!やめて!
私
- …ごめん、なさい。。私にはでき、ない。
ゼツボウ
- お願い…私はアナタを助けたいの…教える。だから、、お願い……!
ゼツボウ
- いやぁ!近づかないでよ!バケモノっ!!
私
- …ぁぁ……
ゼツボウ
- ごめん……なさい。
ゼツボウ
- な、なんだったの…
私
- あ、あそこに人が!
私
- あのっ!
私
- …?
キボウ 男子学生
- どうしたんだ
キボウ 男子学生
- あの、聞きたいことがあって!
私
- そうか。まずは俺の質問に答えてもらおう。
キボウ 男子学生
- お前はキボウかゼツボウか?
キボウ 男子学生
- え、何それ…
私
- …お前、この街の奴じゃないのか。
キボウ 男子学生
- え、うん…
私
- じゃあ俺にはどうすることも出来ない
キボウ 男子学生
- 何で?道を教えてよ!この街の人なんでしょ?!
私
- あぁ。それは間違ってもいるしあってもいるな。
キボウ 男子学生
- 意味がわからない!
私
- 理解できるわけないだろ、ソトの世界のヤツらに
キボウ 男子学生
- ソトの……?ねぇお願い!私、元いた街に帰りたいの!
私
- 頼まれたって困る。
キボウ 男子学生
- …そうだな。これだけは忠告しとく。ゼツボウには近づくなよ。
キボウ 男子学生
- ゼツボウって…?
私
- ……
キボウ 男子学生
- ちょっと!なんかいってよ!
私
- 悪いが答えられない。
キボウ 男子学生
- そんな!私はどうしたらいいの…
私
- はぁ…
この道を真っ直ぐいけ。
キボウ 男子学生
- え。
私
- じゃあな。
キボウ 男子学生
- う、ん、ありがとう!
私
- ……?
キボウ
- あの……!
私
- あなたは見たことがないわ。
キボウ
- あなたはキボウ?
キボウ
- それについて聞きたくて……
私
- ……へぇ
キボウ
- じゃああなたはこの世界の人じゃないのね。
キボウ
- えっ…?
私
- じゃあ
キボウ
- 排除しないと……ね
キボウ
- な、なに!?
私
- どうして逃げるの?
キボウ
- やめっ……!
私
- ……
私
- あははっ……こうなることは当然よね
キボウ
- お姉ちゃんっ……!
ゼツボウ
- ……!
キボウ
- 何?
キボウ
- また消したの?どうして?
ゼツボウ
- それが当然だからよ。それよりあなたも消えたいの?
キボウ
- ……そんな訳ない。お姉ちゃんはおかしいよ。こんなこともうやめて
ゼツボウ
- あなたは敗者なのよ?私のような勝者に逆らって。
キボウ
- いいと思っているの?
キボウ
- お姉ちゃん……
ゼツボウ
- ……そう呼ぶのはやめて。私はあなたみたいな妹を持って不幸だわ。
キボウ
- 嘘……不幸ならどうしてキボウなの……
ゼツボウ
- あなたを本当の妹としてみていないからよ。
キボウ
- 別に……私は構わない
ゼツボウ
- でも……どうして殺そうとするの?
ゼツボウ
- 殺す?
キボウ
- 何を言っているの?ソトの世界のヤツらを消すのは当然よね。
キボウ
- おかしい……そんなの
ゼツボウ
- 何もおかしくないし寧ろ逃がす方がありえない。
キボウ
- ……この世界は最低だ。
ゼツボウ
- お姉ちゃんも……
ゼツボウ
- 最低なのはあなたよ。生きる価値もないクズ。生まれながらのゼツボウなあなたこそ死ぬべきかも……笑
キボウ
- そう。私は屑だよ。生きる価値なんてないかもしれない。
ゼツボウ
- そうよ。でもあなたはこの世界のゼツボウとして生きさせてあげてるの。
キボウ
- そんなふうに言われるくらいなら私は死んだ方がマシかな。
ゼツボウ
- そう。なら死ねば。
キボウ
- 何言ってるのよ、あなたがいない方が私はシアワセ、永遠にキボウだわ!
キボウ
- その瞬間、お姉ちゃんはキボウじゃない、ゼツボウになる、
ゼツボウ
- 私を殺せばいいよ。それでお姉ちゃんを変えられるなら、
ゼツボウ
- 変える?何を言ってるの?
キボウ
- 分からなくてもいいよ。お姉ちゃんは……覚えてないんだね。
ゼツボウ
- 何を…
キボウ
- さぁ。この世で1番憎い要らない私を消しなよ。
ゼツボウ
- それがアナタの望みなら。私は構わないよ。
ゼツボウ
- ……私にかかればあなたを消すなんて簡単。
キボウ
- 後悔しないで。
キボウ
- ……後悔なんてしないよ。
さようなら。お姉ちゃん…
ゼツボウ
- ……
キボウ
- これでいいのよ。
キボウ
- これで。
キボウ
- キボウ様、何かされたのですか……?
キボウ 男子学生
- あら、
キボウ
- どうして?
キボウ
- いえ。ゼツボウが居なくなったらしく、ゼツボウの世が荒れていたので。
キボウ 男子学生
- それで私を…ふふ。あなたは中々鋭いのね。
キボウ
- やっぱりキボウ様でしたか。
キボウ 男子学生
- で、どうするんですか?ゼツボウが消えたからキボウ様がゼツボウの世を治める必要がありますが?
キボウ 男子学生
- 別にそのままでも構わないでしょう?
キボウ
- どうしてです?キボウ様がゼツボウの世を治めて下さらなければ我々、キボウの世にも悪影響が起きてしまいます。
キボウ 男子学生
- ……何故かしら?
キボウ
- 当たり前ですよ。元々キボウとゼツボウなんて違いはなかったじゃないですか。キボウ様が勝手に決めたんですよね?
キボウ 男子学生
- はぁ?あなた、私に逆らっていいと……
キボウ
- 何ですか。“ゼツボウ“
キボウ 男子学生
- え、私は……
キボウ
- あなたは今からゼツボウだよ。
キボウ 男子学生
- だから俺がキボウになるのさ。なぁ。そうだろう、元 キボウ様
キボウ 男子学生
- どうして……
キボウ
- 元々はこの世界は1つだった。それなのにお前が妹をゼツボウと決め付けて自分はキボウで優越感に浸っていたくて差をつけたんだろ。
キボウ 男子学生
- お前が決めたルールからいけばお前が当然ゼツボウに成り下がるのさ。
キボウ 男子学生
- 最も…俺はこんなルールに従いたくはないんだけどね。
キボウ 男子学生
- そんな……嫌よ!私はキボウでいたい……ゼツボウなんて!
キボウ
- ……駄目だよ。ルールに従わないと。
キボウ 男子学生
- 自分が決めたんだ。
キボウ 男子学生
- 真っ黒で暗いゼツボウは早く自分の世に帰りな。
キボウ 男子学生
- そん、な…
ゼツボウ (元キボウ)
- 嫌…
ゼツボウ (元キボウ)
- あの…
ゼツボウ (元キボウ)
- はい、、元キボウ様…ですよ、ね。今は…ゼツボウ様?
ゆかり
- …そう
ゼツボウ (元キボウ)
- 災難、というか…この世界は大変ですよ…
ゆかり
- …
ゼツボウ (元キボウ)
- あの…
ゼツボウ (元キボウ)
- いや!ゼツボウよ!助けて!
ゆかり
- え、う、そ!
ゼツボウ (元キボウ)
- 待って!
ゼツボウ (元キボウ)
- 疫病神め!早く何処かいけ!
ゆかり
- …わたし、こんな酷いこと…?
ゼツボウ (元キボウ)
- ようやく気づいたか。
キボウ 男子学生
- あっ、あなたは…キボウ、様。
ゼツボウ (元キボウ)
- もう良いよ。俺はそんなルール嫌いだからな。
キボウ 男子学生
- …え
ゼツボウ (元キボウ)
- お前は十分妹のような苦しみ、孤独がわかっただろ?
キボウ 男子学生
- 俺らも嫌なんだよ。
キボウ 男子学生
- もうこんな境要らないんじゃないか。
キボウ 男子学生
- どうして!助けてくれるの…?
ゼツボウ (元キボウ)
- 実はさ、
キボウ 男子学生
- 妹に言われてたんだよな。自分はもうすぐ殺されちゃうからその時は俺がキボウになれって。そのあとお前を解放してこの世を変えて欲しいってさ。
キボウ 男子学生
- え
ゼツボウ (元キボウ)
- 全くお人好しな妹だな。俺だったら殺すかもな。
キボウ 男子学生
- え…ゼツボウ、が?
ゼツボウ (元キボウ)
- あぁ。だから言われたとおり俺はこの世界をお前と一緒に変えたいんだ。境を無くすんだ。
キボウ 男子学生
- うん…!わかったわ。
ゼツボウ (元キボウ)
- ありがとう。。ごめんなさい…
ゼツボウ (元キボウ)
- その後、2人は協力して境を破りました。
ゼツボウとキボウの境界線がなくなり、みんな仲良く暮らし続けました。
- キボウだった姉は妹をゼツボウとして扱っていた事、自らの手で殺したことを酷く後悔しました。
- そんな時、どことなく妹に似た女の子が姉に話しかけてきたのでした…。
- END
- 見て下さりありがとうございました。
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