コックピットとは何ぞや?
- ある日…シオン、フユカ、アルマの三人は不死団本部の地下の研究室に呼び出された。さっそく指示通りにある部屋に向かうと大きな機械が聳え立ってる光景を目にする。
- うわ〜すげぇ!これが最新式スペースロケットのコックピットかぁ!
シオン
- ……ロケットのコックピット?
アルマ
- でもそこはかとなく野暮ったさが出ているわね
フユカ
- 安心しろフユカ
マーリン
- マーリン様!
フユカ
- これはまだ試作品でしかないんだ
マーリン
- そうだ、不死団みんなの意見を取り入れて完全させるんだぜ〜
玄重郎
- じゃあ早速、シオン乗ってみてくれ
マーリン
- えっ!?なぜ私めを差し置いてコイツが一番先なのです?
フユカ
- よっしゃーっ!一番乗りだせーっ!
シオン
- なぜって…まだ安全性に問題があるからそういう配慮だ
マーリン
- あ、そういうことですか
フユカ
- なんでこの世界はそんなに我という存在を軽んじるのっ!?
シオン
- だったら公平にジャンケンしようぜ!痛いのとか絶対嫌だろ!!
シオン
- 不死なんだから問題ないじゃない
フユカ
- (コクコクと頷く)
アルマ
- お前らもだろ
シオン
- うわっシオン、ダサッ
フユカ
- 大丈夫だよ…シオン
アルマ
- アルマ…
シオン
- 大丈夫、シオンは死なない。死んでもドンマイだよ…
アルマ
- あ、そっちの大丈夫なのね
フユカ
- この世界に愛はないんですかっ!?
シオン
- ない
マーリン
- まさかの「ない」っ!!?
シオン
- だったら絶望していい!?だって愛って生きてく理由の切り札だろ!!
シオン
- ぁあ……
玄重郎
- 心配いらねぇよシオン〜、愛はあっから
玄重郎
- どこに!?
シオン
- コックピットの中
玄重郎
- やかましいわっ!!?
シオン
- シオンは結局乗ることになった。コックピット内はゲーセンでよく見るゲーム台と椅子があるぐらいである。
- …こんなもので本当にロケット動かせんのか?
シオン
- 突然コックピット内の壁にモニターが現れる、どうやら外にいるマーリン達による通信だろう。
- 乗り心地はどうだ?
マーリン
- なんとも言えねぇよ
シオン
- ロケット操作は、目の前にあるゲーム台に付いているスティックで行ってくれ
マーリン
- スティック1本で動かすのコレ!?
シオン
- 進行方向へ2回クイック入力でダッシュだ
マーリン
- ダッシュ!!?
シオン
- …じゃあ、スティックの横にあるABCDで表されたボタンは何だ?
シオン
- Aのボタンは自爆だ
マーリン
- 完全に殺しにかかってるだろ!!?危うく押しかけたわ!!
シオン
- 不死身だから死なねぇだろ〜
玄重郎
- やかましいからお前は黙れ
シオン
- ひっでぇ
玄重郎
- じゃあこのBのボタンは?
シオン
- 覇動拳が出る
マーリン
- ス◯リートファ◯ターかっ!?
シオン
- いやその前にロケットに覇動拳の要素いらねぇだろ絶対!!
シオン
- 乗った者たちの遊び心をくすぐらせるオプションを搭載してみた
マーリン
- 捨てちまえそんなオプション!!
シオン
- ちなみにCのボタンはメラゾーマが連射できるぞ
マーリン
- ド◯クエの魔法使いですかこのコックピットは!?
シオン
- じゃあ…Dのボタンは?
シオン
- チョコレートが出てくる
玄重郎
- 下の方に受け取り口みたいなものがあるだろ〜そこに1プッシュに一粒落ちてくる仕組みだ
玄重郎
- あ、本当だ…(パクッ
シオン
- あ、美味しい…じゃねぇだろっ!!どれも使えねぇ機能ばっかじゃねぇか!!
シオン
- まぁそう怒るな、次は乗り心地を試してもらうぞ
マーリン
- 最新の技術によってロケットを打ち上げている状態を想定して動かすことができる
マーリン
- た、頼んだぜ…嫌な予感しかしないが
シオン
- 動かすぞ
マーリン
- プシューガコンガコン、ガコガコッ!
- おっ、おおぉっ!!すげぇ振動!!
シオン
- 手遅れながらも、ここでシオンはあることに気づいた。
- うぷっ……これは酔い止め飲んでないときキツい…うぇぷ!!
シオン
- シオン、吐きたければご自由にしてくれ…だがコックピット内の映像は録画されているぞ
マーリン
- そこ録画カットできないのかよっ!!?…うぇぷ
シオン
- ちょ、止めてくれマーリンっ!!
シオン
- さすがに止めてあげた方がいいのではないでしょうか…?
フユカ
- 止めた
- はふ…っ、はふっ…ぎもぢぃわりぃ…
シオン
- すまない、大丈夫か?
マーリン
- なんとか…な
シオン
- どうやらリフレッシュが必要のようだな
マーリン
- 後編へ続く
ナレーション