おにいちゃんがお兄ちゃんである日まで②
- 夏祭り ーpm.7:35ー
- 綺麗...
月葉
- 花火って飽きないよね
英飛
- うん、ずっと見てられる
月葉
- 雑誌の夏祭り特集見たよ
英飛
- えっ、恥ずかしいな笑
月葉
- 夏祭りに一緒に行きたい男の子
英飛
- 「好きな人」って書いてた
英飛
- ...
月葉
- それ、誰?
英飛
- 英飛は私の顔を覗きこんだ
- ...そんなの、聞かないでよ
月葉
- 体があつくなる...
- ...ふふっ、そうだね笑
英飛
- 俺...かな?笑
英飛
- もう...
月葉
- 雑誌の浴衣姿も可愛かった
英飛
- けど、今が1番可愛い
英飛
- がんばったもん
月葉
- 着付けも、メイクも
月葉
- うーん、それもあるかもしれないけど
英飛
- 月葉はどうしたって可愛いよ
英飛
- なにそれ笑
月葉
- ーpm.8:35ー
- もう、帰らなきゃだね
月葉
- 家まで送らせて
英飛
- 英飛くん遅くなるよ?
月葉
- 月葉に何かあったら困る笑
英飛
- ごめんね、わざわざ
月葉
- いいよ
英飛
- ...その代わり
英飛
- えっ...?
月葉
- 突然建物の裏に連れ込まれ
- ..................
- キスをされた
- ...英飛...くん
月葉
- ただ、笑みだけを返された
- そして、
- 彼の手のひらが私の胸に触れた
- それは...だめ、だよ
月葉
- ん?
英飛
- だめ?
英飛
- ん...
月葉
- じゃあ、今度ね
英飛
- そう言うと、彼は私の前を歩き家まで送ってくれた
- ...
- ざわざわする...
- ー自宅ー
- おかえり
誠一
- ただいま
月葉
- お風呂沸いてるよ
誠一
- ん...、
月葉
- おにいちゃん先に入っていいよ
月葉
- そうか、
誠一
- じゃあ先に...
誠一
- そう言っておにいちゃんはお風呂に向かった
- 唇に残る感触、胸元に残る感触...複雑な気持ちだった
- 私は浴衣からTシャツに着替えて、そのままベッドの上に横になった
- .........しばらくして
- 月葉...
誠一
- ん...
月葉
- お風呂
誠一
- おにいちゃん...
月葉
- ボディソープとシャンプーの香りがする
- 疲れたか?
誠一
- うん
月葉
- 今日はこのまま寝るか?
誠一
- 汗で...ベタベタ
- ...入る
月葉
- じゃあ、起きろ
誠一
- ねむい...
月葉
- ったく...
誠一
- 明日、仕事だろ?
誠一
- あ、そうだった...モデルの...
- ......
月葉
- 俺が目覚めのキスでもしてやろうか?笑
誠一
- それ...、ほんと?
月葉
- いや、
誠一
- 冗談に...
誠一
- して...
月葉
- おにいちゃん
月葉
- 冗談なの知ってる
- けど...
- 起こして
- ............
誠一
- ばか...
誠一
- 彼氏いるだろ
誠一
- ...そうだね
月葉
- お風呂は、いいや...