おにいちゃんがお兄ちゃんである日まで
恋愛、束縛、自転車
- 放課後 ｰ教室ｰ
- 月葉
英飛
- ...英飛くん
月葉
- ひとりで勉強？
英飛
- うん
月葉
- ...最近忙しくて
月葉
- モデルだもんね
英飛
- ちょっと見た...雑誌
英飛
- 見てくれたんだ
月葉
- うん、
英飛
- 頑張ってるね
英飛
- うーん、どうかな笑
月葉
- ............
英飛
- .........
月葉
- 月葉
英飛
- ん？
月葉
- 付き合わない？
英飛
- ......俺と
英飛
- ............
月葉
- ...
英飛
- ...落ち着くんだよね
英飛
- 月葉といると
英飛
- ...いいよ
月葉
- ...私でよければ
月葉
- よかった...
英飛
- 来週の夏祭り一緒に行こう？
英飛
- わ、楽しみ！ぜひ
月葉
- じゃあ、浴衣でね
英飛
- うん
月葉
- 自宅
- おにいちゃん...
月葉
- あぁ、月葉
誠一
- おかえり
誠一
- 今日は俺より遅かったな
誠一
- 勉強してきたから...
月葉
- 家でもできるだろ笑
誠一
- 学校の方がやる気出るから！笑
月葉
- 家なら俺が教えてやるのに
誠一
- 自分で頑張るもん
月葉
- 月葉は頑張り屋さんだからな
誠一
- おにいちゃんのほうが...すごいよ
月葉
- ......どうかな笑
誠一
- .........
月葉
- ...月葉？
誠一
- おにいちゃん......
月葉
- .........？
誠一
- ごめんなさい
月葉
- どうしたんだ？
誠一
- ...夏祭り......行けない
月葉
- ...
誠一
- ほんと...に...ごめんなさい...
月葉
- ......なんだ、
誠一
- そんなことか...
誠一
- ............
月葉
- 気にするなよ笑
誠一
- ほら、涙ふいて
誠一
- そう言うと、おにいちゃんはティッシュを手に取り、私の濡れた顔を拭いてくれた
- おにいちゃ...
月葉
- 月葉はやさしいからな...
誠一
- ごめんなさぃ...
月葉
- ほらほら...
誠一
- おにいちゃんは私をやさしく抱きしめて頭を撫でてくれた
- 私......
月葉
- ...無理して言わなくてもいいよ
誠一
- ちゃんと言わないと...
月葉
- .........
誠一
- 彼氏...できたの
月葉
- .........
誠一
- おにいちゃんの体が一瞬固まった気がした
- 月葉にも彼氏ができたのか！
誠一
- おにいちゃんは私の体から身を離した
- うん
月葉
- よかったな！
誠一
- 夏祭り楽しんで来いよ
誠一
- そう言うと、おにいちゃんは自分の部屋に戻った