もう、弟じゃいられない 2話
- 前回
悠斗
- なんだよ、俊
悠斗
- えっ…
俊
- 俺がこの家に住むことになったら、何か不都合でもあんのか?
悠斗
- 2話
悠斗
- 大ありだよ…
俊
- 俺だって美優のこと…
俊
- っ…なんて言えねえし…
俊
- 俺は美優にとってただの弟なんだし…
俊
- べつに…
俊
- いきなりすぎて頭追いついてないだけ
俊
- じゃあ…いい…?
美優
- もう決定事項なんだろ…
俊
- !!
美優
- ありがとう、俊!
美優
- っ…!
俊
- 苦しっ…て、
俊
- 胸当たってるし…!!!
俊
- マジでっ…こういうのやめろ!
俊
- あっ…ごめん…やだった?
美優
- って、なんか顔赤いよ?
美優
- 鈍感すぎだろ…!
美優
- っうるせえ、ばか美優!
俊
- ば、ばか?!
美優
- くそっ…!
俊
- 美優の中では俺はずっとガキかよ…
俊
- 4歳しか離れてねえのに…
俊
- 俺の気も知らずに、姉ズラしやがって…
俊
- ムカつく…っ
俊
- こら美優、察してやれよ
悠斗
- え…?
美優
- 思春期ねオトコノコは複雑なんだから
悠斗
- …っ悠斗さん、マジでやめろよ
俊
- それより、この荷物2階に運ぶんだろ
俊
- おっ、手伝ってくれんのか?
悠斗
- 悠斗さんのやつ…
悠斗
- あんだけ浮気しまくってたくせに
俊
- 他の女との関係はちゃんときれてるんだろうな…
俊
- もし、また美優を傷つけるようなことしたら…
俊
- 絶対にこっから追い出してやる
俊
- ふっ、気が利くじゃねえか
悠斗
- 俺の未来の義弟は
悠斗
- …っ
俊
- こんなやつの弟になんか…
俊
- なってたまるか…
俊
- この荷物全部美優の部屋でいいの
俊
- そこら辺に適当に置いといて
悠斗
- 後で美優と一緒に片付けるから
悠斗
- ……
俊
- 美優の部屋久しぶりにはいったけど
俊
- ベットの大きさ変わってるし…
俊
- マジで最初から断らせる気なかったんじゃねえか
俊
- くそっ…
俊
- …悠斗さん
俊
- ん?
悠斗
- マジで美優と結婚するつもりなの
俊
- ふっ、マジじゃなかったら同棲なんかしねえよ
悠斗
- 美優まだ大学生じゃん
俊
- べつに今すぐ籍入れるわけじゃねえんだから
悠斗
- …でも、
俊
- 悠斗さんの電話鳴って…
俊
- って、は?
俊
- 女の名前…?
俊
- やっぱりこいつ…!
俊
- おい、悠斗さん…
俊
- 誰だよ、佳菜子って
俊
- 勝手にみんな
悠斗
- 見えるとこに置いてあるのが悪いんだ
俊
- つーか…っ
俊
- あんた、美優と結婚するつもりのくせに
俊
- まだほかの女と連絡とってんのかよ…
俊
- …会社の人だよ
悠斗
- なんで会社の人を下の名前で登録すんだよ!
俊
- 悠斗さん、あんた
俊
- 今まで美優のことどれだけ傷つけたか分かってんのかよ
俊
- いつも不安にさせて、泣かせてばっかで、
俊
- 俺が今までどんな気持ちで…
俊
- 美優の泣き顔みてきたか…
俊
- 俺にすればいいのに、って
俊
- 悠斗さんに美優を幸せにする気があるとは思えない
俊
- この同棲だってどうせ続かねえだろ
俊
- これ以上同じこと繰り返すつもりなら
俊
- 美優のこと絶対あんたに渡さねえから
俊
- は?弟のくせに渡さねえ、とか…
悠斗
- いきすぎだよな
悠斗
- っ……
俊
- なんなのお前
悠斗
- もしかして、
悠斗
- 美優のことマジで好きとか?
悠斗