おやすみ世界
- 最近よく来るな〜お前
前は森にこもって全然こっち来なかったのに
- 暇なんだよ
ロイ
- そりゃご苦労なこった
まあロイが森に〜なんて言ったら、ルークの場合教会に缶詰だなw
- あいつ滅多に出て来ねえし
- まあこっちに来たって神父様
やることないだろうしね
ロイ
- …けど用がないのに教会行くと怒られるのは理不尽だよなぁ
ロイ
- 今暇なんだろ?ならちょっかいかけに行こーぜ!!
- 僕の話聞いてた?!わざわざ怒られに行くことないじゃん
ロイ
- まーまー暇つぶしにはなるだろ
- ルークの生存確認もかねてな!
- 生きてるでしょ...いや死んでるけどさ
ロイ
- 本で殴られても知らないからな
ロイ
- おーいルーク生きてるか〜
- 神父さん失礼します
ロイ
- いつもなら勝手に入るとすぐ怒られるのに...ルーク?
- 神父さん!!
ロイ
- おい大丈夫か?
- ...天使様
ルーク
- なんだ貴方たちでしたか
ルーク
- びっくりしたじゃねえか!
- クマが酷い...あんまり寝てないのですか?
ロイ
- 私のことは大丈夫ですから
ルーク
- 何が大丈夫だよ
いくら死んだ身といえ
体を壊したら大変だろ?
- そうですよ!神父さんは休んでて下さい!!
ロイ
- 大丈夫ですって(ふらつく)
ルーク
- 言ってる側から
はい寝る!!寝ろ!!!
- 私は起きてないと...いけな...い.....
ルーク
- こんなにすぐ寝れるってことは
相当寝不足だったんだろな
- 起きてないとって言ってたけどなんでだろ
ロイ
- うーん
ここ最近連絡が何もなかったのと
関係すんのかな
- 確かに
この前魂逃げてたのに
神父様から連絡なかったし...
ロイ
- 俺の言ったとおり
様子見に来て良かっただろ?
- そうだね
けど暇なことには
変わらないよ
ロイ
- じゃあしりとりでも
しよーぜ!
ルークのくからな
- え〜何急に...まあいいけど
クリスマス
ロイ
- 鈴
- ズッキーニ
ロイ
- なんだ「ずっきーに」って?
- 野菜の名前
知らないの?
ロイ
- 初めて聞いたぜ
- あーそう
ロイ
- ...
ルーク
- ルーク
天使様
- ...天使様!!
ルーク
- ご無事でしたか...良かった...
ルーク
- いろいろ手間取っちゃって
やっとこっちに来れた
天使様
- ルーク
クマがある
寝てないの?
天使様
- 天使様が心配で
ルーク
- 不安にさせて
ごめん
僕は大丈夫だから
天使様
- それより...
天使様
- どうされました?
ルーク
- (後ろを指差す)
天使様
- (振り返って)
いつのまにいたんですか!?
ルーク
- いつのまにというか
ロイ
- 俺たちずっと
ここにいたぜ?
- それでお前
誰と話してるんだ?
- 天使様って言ってたけど
一体誰なの?
ロイ
- (天使の方を見て)
ルーク
- もう言っちゃば?
僕は言ってくれた方が
良いと思ってるけど
天使様
- ...はあ
ルーク
- 分かりました
この前の約束通り
きちんとお話します
ルーク
- この世界のことと...
ルーク
- ここにおられる天使様のことを
ルーク
- 天使?どこにいるんだよ
見えねえけど?
- 話を聞きなさい
ルーク
- この世界を作られ、そして私達にお墓の管理をお願いしたのが
こちらにいる天使様です
ルーク
- 天使様は信仰心のない
猫には見えないんですよ
ルーク
- 神父さんは見えるんですか?
ロイ
- ええ
またこの世界のことですが
ルーク
- 魂の一時保管場所
だと思ってもらえれば
いいですね
ルーク
- 保管場所?
一時ってことは
今だけなのか?
- ええ
最終的には
神様の元へお渡し
致します
ルーク
- 神様ねえ...
すぐそっちに
送っちゃ駄目なのか?
- そんな保管しとく
必要ねえだろ
管理大変だし
- 順番待ちなのですよ
受け入れに時間が
かかるんです
ルーク
- ふーん
天国の都合は
わっかんねえけど
そんなものなんか
- じゃあ神父さんが
逃げた魂とか新しいお墓の
ことを知ってたのって
ロイ
- 天使様の
お陰です
ルーク
- 天使様が新しい魂を
迎えてきて
順番が来るまで
お墓の中に眠らせているのです
ルーク
- 逃げた魂を把握したり
再びお墓に
眠らせてたりも
天使様のおかげですね
ルーク
- これくらいでいいでしょう?
話は済んだのですから
帰って下さい
ルーク
- 待って神父さん
ロイ
- 最後に一つだけ
どうして僕たちに
教えてくれなかったの?
ロイ
- それは...
ルーク
- いーよ
いくぞロイ
- 待ってよちょっと!!
ロイ
- ねえルーク
天使様
- どうして
嘘をついたの?
順番待ちだなんて
天使様
- 一から全て話すには時間がかかりますし
信じてもらえるかわからないので
話す必要がないかと
ルーク
- ルークは僕の話
信じてくれたんでしょ?
天使様
- ええ
ルーク
- それならふたりも
信じてくれるよ
天使様
- ねえなんで
出てっちゃったの?
ロイ
- お前あいつの話を
信じるのか?
天使だとか神だとか
- 神父さんがそう言った
んだから
本当のことでしょ?
ロイ
- 気楽でいいな
あいつ俺たちのこと信用してねーぜありゃ
- そうかなあ
けど神父様は友達でしょ?
ロイ
- 友達の言うことは
信じてあげなきゃ
ロイ
- 友達ねえ
- あのときみたいに
裏切られるのは
嫌なんです
ルーク
- 本当のことを知ったところで
私たちには何もできませんから
ルーク
- ここのお墓を管理すること以外は
ルーク
- ...そうだね
天使様