「聞こえとるわ、言い逃げ野郎。…しばらく来んな」
未読より愛を込めて。初投稿。クローズド系シナリオかと思いきや甘やかしエンド。未来のない人と救いを欲した人の話。未練たらったらだけど、泥臭くも彼は生きていくと思う。もうこの部屋には来れないのも知ってる。言葉が届いていることも知ってる。
- 22時34分
名無しさん
- 時間は分かるみたい
名無しさん
- 色々考えてみた
名無しさん
- 頭を整理したい、すまん
名無しさん
- 謝っても返事はないんだろうけど、こんなことに意味は無いんだけど
名無しさん
- すまん
名無しさん
- 白い部屋にいる
名無しさん
- ドアが一つ。鍵穴はないが開かない
名無しさん
- 大股で歩いて2歩半くらいの大きさ。正方形だった。狭いっちゃ狭い。広いっちゃ広い。白いから
名無しさん
- 俺の部屋よりは広いよ
名無しさん
- 歩いて部屋の大きさを図る考えが俺から出るなんて思わなかった
名無しさん
- この部屋は
名無しさん
- 俺に期待しすぎだよな、
名無しさん
- 漫画の主人公じゃないんだから謎解きだって出来ねえし
名無しさん
- 22時41分
名無しさん
- 時間が進んでる。安心する
名無しさん
- いつか餓死するってことだけど
名無しさん
- どうしようか
名無しさん
- 充電の表示を設定し直そうか迷ってる
名無しさん
- 残り何パーセントかな、と思って
名無しさん
- 数値じゃなくて、ほら、減ってる色の量で何となく判断するやつ
名無しさん
- でも急に、数字で知りたくなって
名無しさん
- 70%はあるかなあ
名無しさん
- 出先だったんだ
名無しさん
- 電車を待ってて、
名無しさん
- 何でこんなことになったんだろ
名無しさん
- マジで漫画じゃん、こんなん。現実み無さすぎてなあ
名無しさん
- ドアのある壁の反対側で、座って待ってる
名無しさん
- 待ってる
名無しさん
- 謝らせてごめん、
名無しさん
- 口を聞かなくてごめん
名無しさん
- 既読が付かねえの、おれ、ほんとは
名無しさん
- ごめん
名無しさん
- 現実みがないんじゃなくて、俺はもうずっと、ただ、何にも構わなくなって
名無しさん
- どうでもよくて、
名無しさん
- このルームも消せなくて
名無しさん
- 1度も使ったこと無かったのにな
名無しさん
- 勝手でごめん
名無しさん
- ごめん
名無しさん
- 傷つけてごめん
名無しさん
- 俺ばっかり傷ついたふりして
名無しさん
- くそ、しにたい
名無しさん
- なあ、
名無しさん
- 返信もいい、し
名無しさん
- 既読とか、そういうんじゃなくて、
名無しさん
- 誰もここに書いてあることは読めないって、たまに、信じられないよな
名無しさん
- こんなの見られたら恥で首吊るしかないけど
名無しさん
- 何よりお前は絶対見ないから
名無しさん
- だから、ここに書いてる
名無しさん
- 頭の整理、なんて言ったけど意味なくなってきた。
名無しさん
- 何でこの部屋から出たい、って思わねえんだろうな
名無しさん
- ずっと座ってる
名無しさん
- ドア
名無しさん
- 開く気がするんだよ
名無しさん
- 開いたら、約束守るよ
名無しさん
- ああでも、怖いなあ
名無しさん
- ごめんな、だって、あんなんずるいやん
名無しさん
- あんな約束するんじゃなかったなあ
名無しさん
- ちゃんと守るよ
名無しさん
- ちゃうんや、全部終わらせたら、何もかもほんとになるんじゃないかって
名無しさん
- 全部嘘で、おまえがまだ
名無しさん
- だから、
名無しさん
- ごめん
名無しさん
- この年で友人の墓の場所知ってるなんてやっぱいいもんじゃないよ
名無しさん
- なあ、
名無しさん
- みたくなくて
名無しさん
- 花を買う自分も嫌で
名無しさん
- それで、もし、ほんとに約束果たして、全部終わらせて、その時俺が、許された気になっていたら
名無しさん
- しにたくて
名無しさん
- くびりころしてやりたくて
名無しさん
- お前は良い奴ではなかったけど
名無しさん
- それでも俺よりは生きるべきだよ
名無しさん
- ごめん
名無しさん
- ごめん
名無しさん
- ほんとに、
名無しさん
- ほんとにいきたくない
名無しさん
- だから駅に行ったんだ
名無しさん
- あれから初めて外に出て
名無しさん
- おかんにおはよう言うて、ご飯貰って、おかん泣いてんのにわろてた
名無しさん
- ジャージじゃない服も久しぶりに着たんよ
名無しさん
- 1度も見せたことないけど、ちょっといいズボン持っててん、上はいつものシャツ、寒かったからジャケット2枚被って全部隠した
名無しさん
- 靴下2足も揃ってるやつ見つけるの大変やった
名無しさん
- 猫が俺の事初めて見るやつみたいに遠巻きに、あのピンクのソファのとこから見てて
名無しさん
- 名前なんだっけなあ思いながら、撫でたかったけど、まあ、玄関行って
名無しさん
- 扉ってあんな重かったっけ?
名無しさん
- 気づいたら駅にいた
名無しさん
- 空いてた。まあ田舎だし。そんとき初めて時間見たけど11時とかだった。
名無しさん
- で、
名無しさん
- 夜なって
名無しさん
- ずうっと突っ立ちながら
名無しさん
- 花屋ってもう閉まったんだろうなって考えながら
名無しさん
- 通過するだけの特急が近づいてくる音聞きながら
名無しさん
- 突っ立ってた
名無しさん
- そんで今ここ
名無しさん
- もう23時近い
名無しさん
- あんまし時間経ってなかった
名無しさん
- w
名無しさん
- 思ってたよりゆっくりだった
名無しさん
- 約束、ちゃんと守る気はあるよ
名無しさん
- 俺こんな感じでどうしようもないから、今日みたいにまた、どうしようもねえって思ったら面倒見ててよ
名無しさん
- 駆けつけてや、なあ
名無しさん
- わかってるよ
名無しさん
- でもまだ引きずるよおれ
名無しさん
- いつまで経っても悲劇のヒロインで居たら、まあ流石に俺も引くけど、
名無しさん
- 今日みたいなことがあるから俺、味占めるよ
名無しさん
- その度にここに閉じ込めてや
名無しさん
- お前も閉じこもれてたら良かったのにな
名無しさん
- 頭を冷やす時間があれば良かったんだろうな
名無しさん
- 違うか、選んだんかもしかして
名無しさん
- そうか、
名無しさん
- 色んなこと諦めたんか
名無しさん
- そのくせ、俺の時は諦めさせへんってことか
名無しさん
- やっぱお前良い奴じゃないよな
名無しさん
- かおが、
名無しさん
- 今のは流石になし
名無しさん
- 会えないことくらいわきまえとるわ
名無しさん
- それでも顔くらい、せめて声くらいさあ
名無しさん
- ごめんて
名無しさん
- こんなに長い時間をくれてありがとうな
名無しさん
- なあ、もしドア開いてもさ
名無しさん
- 飛び込んだ瞬間に戻すのはやめろよ、マジで
名無しさん
- 性格悪いからな〜お前
名無しさん
- やだなあ
名無しさん
- こええよ
名無しさん
- なあほんとに、現実がいやだ
名無しさん
- ずっと、夢で良かった…
名無しさん
- なあ、
名無しさん
- うん
名無しさん
- わかった
名無しさん
- ああ嫌だ
名無しさん
- 声なんか聞いたら決心ブレるし、やっぱこれで良かったよ
名無しさん
- 心配かけてごめん
名無しさん
- ずっと言いたかったことがあって
名無しさん
- 聞こえたらいいな、って思う
名無しさん
- こんな文字は逃げだから
名無しさん
- 言葉にして言うから
名無しさん
- そしたら返事してくれ、俺に聞こえなくても別にいいよ
名無しさん
- な、
名無しさん
- 聞こえた?
名無しさん
- 野暮だよ、俺は
名無しさん
- 野暮なやつだよw
名無しさん
- このルームはもう消すわ
名無しさん
- いつか既読が付く、って思えるし、決心にもなるよ
名無しさん
- じゃあもう、行くわ
名無しさん